先日、国宝ハンターの旅で岡山駅に行った時のこと。
街中で、やたらと目につく広告がありました。
「Imagineering??」
言葉の意味はよくわからなかったのですが、
広告をよく読んでみると、 『街が美術館となり、散歩がアートとの出会いになる。』 とあります。
あぁ、なるほど。
いわゆる六本木アートナイトや越後妻有トリエンナーレのような街なかアートイベントということですね。
正直に白状しますが、この時点では、
“Imagineering OKAYAMA ART PROJECT” を、かなり舐めていました。
ついでに岡山も舐めていました。 (←おいっ!)
冷やかし程度の気持ちで、会場の一つとなっている柳川ロータリービルとやらへ。
廃ビルのような柳川ロータリービルに展示されていた作品の一つが、こちらの映像作品。
子供が、言葉の意味を理解しないまま、
「僕は世界を救わないことにした。」 と何度も繰り返す姿が映し出されていました。
・・・・・あれ?
この作品、確か、どこかで観たような、、、、、あっ!
東京オペラシティアートギャラリーで開催されていた “幸福はぼくを見つけてくれるかな?” で観たんだ!!
なんと、 “Imagineering OKAYAMA ART PROJECT” で展示されている作品はすべて、
アースミュージック&エコロジーを手掛ける会社の社長・石川康晴さんの現代アートコレクションとのこと。
石川さんが岡山出身ということもあり、
その世界的な現代アートコレクションを岡山の街中で展示する運びになったそうです。
当然、作品そのものも面白かったのですが。
“Imagineering OKAYAMA ART PROJECT” が何よりも面白かったのは、それらの作品の展示の仕方です。
柳川ロータリービルには、先ほどの映像作品以外にも、
元・焼き鳥や美容院 (床屋?) だったスペースを使って、映像作品が展示されていました。
また、元は高校であった場所も会場になっており、こちらでも様々な作品が展示されています。
こちらの会場でのオススメ作品は、
マーティン・クリードによる 《Work No.1350 Half the air in a given space》 。
高校の入り口スペースが、風船で埋め尽くされていました (笑)
この中を通過しないと、次には進めません。
風船に埋もれるという貴重な体験をさせて頂きました。
(←とに~埋もれ中)
また、サイモン・フジワラによる新作 《Rebekkah,(An Education)》 もインパクトがありました。
中国の雇用問題を、兵馬俑に例えた映像インスタレーション作品です。
この光景は圧倒的。
廃ビルや廃校を使ったアートイベントは、これまでに何度も観たことがありますが。
“Imagineering OKAYAMA ART PROJECT” が真の意味で面白かったのは、岡山城も会場になっていたことです。
岡山城の目の前に広がっていたのは、リクリット・ティラヴァーニャの 《untitled 2012》 がある光景。
皆がお城の真ん前で、卓球を楽しんでいます。
なんともシュールな光景でした (笑)
他にも、岡山城の敷地内にペーター・フィッシュリ&ダヴィッド・ヴァイスの作品があったり、
岡山城の不明門の中にダグラス・ゴードンの映像作品が展示されていたり、
極めつけは、岡山城の天守閣そのものに作品が取り付けられている始末です。
現代アートと城。
違和感はありますが、いや、違和感しかないですが (笑)
東京では絶対に味わえないアート体験でした。
岡山城以外にも、建物の外壁一面が作品となっていたり、
街なかの服屋さんのディスプレイに作品が設置されていたり、
駅前のビックカメラのテレビ売り場で映像作品が流されていたり、
予想以上に、街ぐるみで、このアートイベントを盛り上げていました。
街なかアートイベントは、数多くありますが、
ここまで突き抜けた街なかアートイベントは、そうはありません。
こんなにも面白いアートイベントを無料で開催するだなんて。
岡山を舐めていた自分が恥ずかしいです。
ちなみに。
街なかで見つけた桃太郎感の欠片もない桃太郎像。
こちらは、今回のイベントとは関係ありません。
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Imagineering OKAYAMA ART PROJECT
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