今年もこの季節がやってまいりました。
文化庁の新進芸術家海外研修制度により海外派遣された若手芸術家の成果を発表する展覧会、
“DOMANI・明日展” が、いよいよ今年も国立新美術館にて始まりました。
今回は、今注目すべき日本の現代陶芸家の一人と評される青木克世さんや、
髪の毛やほこりで建築物アートを作ってしまう岩崎貴宏さんをはじめ、
12名のアーティストが紹介されています。
陶芸に絵画に写真にアニメーションに、ジャンルはさまざま。
それに加えて、17回目となる今回は初めて修復家の方もフィーチャーされていました。
ここ数年休まず、 “DOMANI・明日展” を鑑賞させて頂いていますが。
「造形の密度と純度」 というテーマが掲げられていたこともあり、
いつになく、作家それぞれの空間の密度が濃かった印象を受けました。
特に密度が濃かったのが、紙川千亜妃さんのブース。
鉛筆と紙だけで、ここまでインパクトのある作品を作り上げてしまうとは。
そして、その作品で会場を埋め尽くすとは。
しりあがり寿さんを彷彿とさせるところも少しありますが、
しりあがり寿さん以上にカオスで、しりあがり寿さん以上に毒を感じました。
しばらく、紙川さんの世界観が頭にこびり付いて離れなさそうです。
空間の濃さで、紙川さんと負けず劣らずだったのが、梶浦聖子さん。
ストーリー性のある彫金作品が、セレクトショップのように並べられた空間に胸がキュンとなりました。
初めて目にするのに、どこか懐かしい。
そんな心の琴線に触れるような作品たちに出合えました。
この空間は、 “DOMANI・明日展” が終わったら、そっくりそのまま、
国立新美術館の地下にあるミュージアムショップ・スーベニアフロムトーキョーに移動して欲しいくらいです。
さてさて、最後にもう一人紹介したい作家が、入江明日香さん。
心地良さすら感じる彩色の美しさ、そして、細部まで作りこまれた世界観。
一目で入江明日香ワールドに惹き込まれてしまいました。
日本画のようなアニメーションイラストのような不思議な味わいがありますが、なんと銅版画なのだとか。
銅版画の表現は、ここまで進化していたのですね。
タイトル通り、日本の現代アート界の 『明日』 を感じることが出来る展覧会。
文化庁の新進芸術家海外研修制度は、是非これからも続けて頂きたいです。
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17th DOMANI・明日展
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