先日、日本橋界隈をブラブラしていたときのこと。
ふと日本橋髙島屋のウィンドウに目をやると、川瀬巴水仕様に!
2013年に千葉市美術館で開催されていた際に行きそびれた “川瀬巴水展 —郷愁の日本風景―” が、
2014年に大阪⇒横浜⇒山口⇒川越⇒京都を巡回し、そして、2015年に東京へと凱旋してきた模様です。
それは、行かねば。
ということで、立ち寄ってみることにしました。
2013年に生誕130年を迎えた川瀬巴水 (1883~1957) は、
大正から昭和にかけて活躍した木版画家で、風景を得意としたことから、 “昭和の広重” と讃えられています。
オープニングのサザエさん並に (?) 日本全国を旅し、その生涯で600点以上もの作品を残した巴水。
晩年には、 「風景が版画に見えてきた。」 という言葉を残しているほどです。
あのスティーヴ・ジョブズも川瀬巴水の大ファンだったそうで、来日するたびに作品を購入していたのだとか。
川瀬巴水が好んで描いたのは、かつて日本のどこにでもあった風景。
だからでしょうか。
どの作品も初めて観るのに、どこか懐かしく、ノスタルジックな気持ちにさせられました。
《馬込の月》
《芝 増上寺》
現在ではノスタルジックさの欠片も無いあの大阪の道頓堀の風景さえ、
川瀬巴水の手にかかると、この通りノスタルジックさを感じずにはいられない風景画に。
《大阪道とん堀の朝》
今回の展覧会には、下絵や写生帖も含めて、そんな川瀬巴水の作品が250点以上も展示されています。
百貨店の展覧会だからと決してバカにできないボリュームでした。
ただ一つだけ難を言うならば。
良くも悪くも、川瀬巴水の作品は、テイストが似たような感じなので。 (音楽で言えば、B'zやaikoのように)
250点も展示されていると、途中で、ちょっと飽きてきてしまいます。 (※個人の感想です)
「また夜の絵か・・・。また雪の絵か・・・。」
となってしまいました。
個人的には、いっそ100点くらいに絞ってくれたほうが良かったような気がします。
ちなみに。
展示されていた作品で最も気に入った作品は、 《清洲橋》 。
構図や水面の表現など、何もかもが完璧に感じられる作品でした。
ちなみにちなみに。
展示されていた作品で、ある意味で最も印象に残ったのは、
電通の前身の会社が海外向けに発行していた雑誌 『The Japan trade monthly』 の表紙絵。
雪の積もった日本庭園を、徒歩で進むサンタクロース。
軽く不審者です。
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川瀬巴水展 —郷愁の日本風景―
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