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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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救いとやすらぎのほとけ 菩薩

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現在、根津美術館では、 “救いとやすらぎのほとけ 菩薩” という展覧会が開催されています。
こちらは、根津美術館の仏教コレクションの中から、菩薩にまつわる名品を紹介する展覧会です。

正直なところ、

「菩薩だけの展覧会って、面白いのかな。。。」

と思っていたのですが、自分は菩薩のような人なので、行くだけ行ってみることにしました。

結果から言えば、想像以上に面白かったです。
星
疑ってしまって、申し訳ありませんm(__)m
(↑根津美術館の方は、菩薩のような人なので、怒らないはず!)


そもそも菩薩とは、どんな仏様なのでしょうか。
展覧会の冒頭に、こう説明されていました。

「悟りを約束された身にもかかわらず、
 あえて人間界に降りて人間の苦楽に向き合い、救済の手をさしのべるほとけのこと」

そういう仏様だったのですね!
人間のために、あえてわざわざ!
そう知ってから、菩薩様の姿を拝むと、より有難く感じられました。


今回の展覧会には、約50点の菩薩様がおられます。
立体の菩薩様もいれば、

立体 立体


描かれた菩薩様も。

菩薩  菩薩



また、一口に菩薩と言っても、その種類はさまざま。
普賢菩薩に、

普賢十羅刹女像 重要文化財 《普賢十羅刹女像》 日本・平安時代 12世紀 根津美術館蔵


地蔵菩薩に、

地蔵菩薩坐像  《地蔵菩薩坐像》 日本・鎌倉時代 13世紀根津美術館蔵



観音菩薩に。
バリエーション (?) が豊富です。

聖観音像  重要美術品 《聖観音像》 日本・鎌倉時代 13世紀 根津美術館蔵



基本的には、ありがた~い菩薩の作品が多かったのですが。
中には、オモシロい展示品もいくつかありました。

例えば、こちら↓

大悲菩薩四十二臂陀羅尼真言残巻


《大悲菩薩四十二臂陀羅尼真言残巻》 (日本・平安時代 長寛元年[1163] 根津美術館蔵) です。
千本の手があるから千手観音。
ですが、本当に千本も手を描くのは大変なので、
描かれている千手観音の手の数は、基本的には42本なのだそうです。
正面で拝んでいるのが2本に、左右に20本ずつで、計42本。
《大悲菩薩四十二臂陀羅尼真言残巻》 には、それぞれの手が持っているものが記載されています。

《大悲菩薩四十二臂陀羅尼真言残巻》


いわば早見表のようなもの。
千手観音が持っているものって、適当では無かったのですね。


続いては、こちらの 《普賢延命菩薩像》 (日本・室町時代 16世紀 根津美術館蔵)

普賢延命菩薩像


普賢延命菩薩が乗っているのは、3つの頭を持つ象。
そして、その象の下には、なんと小っちゃい象がビッシリ!

3つの頭を持つ1頭の象


わりと気持ち悪かったです (笑)


最後は、こちらの 《如意輪観音像》 (日本・室町時代 15世紀 根津美術館蔵)
図像は、いたってオーソドックスなのですが・・・

如意輪観音像


表装が、まさかのエヴァ初号機カラーリング!!

エヴァ好き必見。
見逃しちゃダメだ。見逃しちゃダメだ。見逃しちゃダメだ。




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