~前回までのあらすじ~
心の中の “リトル国宝ハンター” が高野山へ行けと囁いたので、高野山を訪れたとに~。
国宝はハンティングできたものの、その聖地っぽくなさに、ちょっとガッカリしてしまう。
しかし、連載は101回目。気持ちを新たに、国宝ハンティングの旅に挑む!
前回、まさかの国宝の二重カウントが発覚し、
国宝ハンティング数が1つ減ってしまいました。
その分は、サントリー美術館で開催されていた・・・
“生誕三百年 同い年の天才絵師 若冲と蕪村” の最終週に取り返しました。
限定出展で個人蔵の 《紙本墨画淡彩夜色楼台図〈与謝蕪村筆/〉》 (ジャンル:絵画) が展示されていたのです。
一見すると、ゆるい絵ではあるのですが、
雪景色特有の張り詰めた緊張感と、街に灯る光の暖かさの対比が印象的な作品でした。
さてさて、その約1週間後。
高速バスに乗って、富山県高岡市へ旅に出ました。
実は前日、台風6号の影響で東京は記録的な大雨でした。
そのせいで、高速バスに乗り込む際に、全身ずぶ濡れに。
一夜では靴や靴下が乾かず、石田純一スタイルを余儀なくされました。
素足のまま、富山県唯一の国宝のある瑞龍寺へと向かいます。
こちらの山門と、
仏殿と、
法堂が3つ1セットで国宝に指定されています。
伽藍の配置がダイナミックで美しかったです。
さすが、加賀藩百二十万石の財力!
せっかくダイナミックで美しい伽藍配置なのに、
解説板では、なぜかみょうちくりんな人体図に例えられていました (笑)
《瑞龍寺仏殿・法堂・山門》 (ジャンル:建造物) をゲットした後は、電車に乗って・・・
今もっともHOTな街・金沢市へ。
ここから石川県立美術館を目指します。
まずは、常設されている 《色絵雉香炉〈仁清作/〉》 (ジャンル:工芸品) をゲット。
予想していたよりも大きかったです。
勝手に小ぶりなものを想像していたので、
思わず、 「でかっ!」 と呟いてしまいました。
ちなみに、国宝に指定されているのは、手前のオスのキジの香炉だけです。
つがいのメスのキジ (=《色絵雌雉香炉〈仁清作/〉》) は、重要文化財どまり。
格差婚。
続いて、特別展の “加賀前田家 百万石の名宝” を鑑賞しました。
こちらは、加賀前田家に伝来した典籍や古文書、
美術品を保存管理する前田育徳会の名品を紹介する展覧会です。
前田育徳会が所蔵する国宝は、なんと22件!
にもかかわらず、これまで国宝を小出しにしかしてこなかった前田育徳会ですが。
北陸新幹線金沢開業を記念した今回の展覧会には、大盤振る舞いにも15件も出展してくれています!
前後期を鑑賞すれば、15件をコンプリート出来るようですが。
とりあえず前期を鑑賞しただけで、
天下五剣の一つに数えられる 《太刀〈銘光世作(名物大典太)/〉》(ジャンル:工芸品) をはじめ、
・《刀〈無銘義弘(名物富田江)/〉》(ジャンル:工芸品)
・《刀〈無銘正宗(名物太郎作正宗)/〉》(ジャンル:工芸品)
・《万葉集巻第三、第六巻残巻〈(金沢万葉)/(彩牋)〉》(ジャンル:書跡・典籍)
・《古今集〈伝藤原清輔筆/〉》(ジャンル:書跡・典籍)
・《十五番歌合(彩牋)》(ジャンル:書跡・典籍)
・《広田社二十九番歌合〈藤原俊成筆/〉》(ジャンル:書跡・典籍)
・《土佐日記〈藤原定家筆/〉》(ジャンル:書跡・典籍)
・《賢愚経残巻(大聖武)》(ジャンル:書跡・典籍)
・《三朝宸翰》(ジャンル:古文書)
・《宝積経要品〈足利尊氏、同直義/夢窓疎石合筆〉》(ジャンル:書跡・典籍)
・《両京新記巻第三(金沢文庫本)》(ジャンル:書跡・典籍)
・《日本書紀〈巻第十一、第十四/第十七、第二十〉》(ジャンル:書跡・典籍)
・《仁和寺御室御物実録》(ジャンル:古文書)
計14件の国宝を観ることが出来てしまいました。 (うち3件は、すでにハンティング済)
15件中14件。
こんなにも観られて嬉しいです。
・・・・・いや、嬉しいのは、嬉しいのですが。
残り1件のためだけに、もう一度後期に金沢に行くのかどうかは非常に悩ましいところ。
前期で8件、後期で7件とかなら、何も悩むことなくもう一回行ったであろうのに。
国宝を前後期で公開するバランスが、悪すぎます!
今現在の国宝ハンティング数 760/1095
5位以内を目指して、ランキングに挑戦中!(現在10位です)
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第百一話 国宝ハンター、石田純一る!
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