資生堂ギャラリーで開催中の “李傑展 The voice behind me” に行ってきました。
2013年のヴェネチア・ビエンナーレでは香港館の代表に選ばれた際に、
ウォール・ ストリート・ジャーナルで 『ビエンナーレ必見ベスト5のアーティスト』 と紹介された李傑 (リー・キット) 。
その待望の日本初個展です。
展覧会のタイトルにある “The voice behind me” とは、
“首の真後あたりから声が聞こえてくる” という意味とのこと。
李傑曰く、東京はそういう街なのだとか。
・・・・・・・・・。
若干、オカルトの香りがしますが、そういうことではないそうです。
わかるような、わからないような。やっぱりわからないような。
そんなアーティストです。
それは、作品も然り。
今回の日本初個展には新作はもちろん、彼の代表作も出展されています。
その代表作というのが、こちらの 《Scratching the table surface》 。
李傑が、自宅にあったテーブルの表面を、
ひたすらひっかき続けた様子を映像や写真で捉えた作品なのだとか。
無意味に思える行為を通じ、高度経済成長期以降、
効率のみを追求するようになった都市への批判が込められているとのことです。
・・・・・ふ~ん。
今回の展覧会には、映像や写真は出展されていませんが、その実物のテーブルが出展されています。
ひっかき続ける、とあったので、DJのようにスクラッチし続けたのかと思いきや。
こんな感じで、ひっかき続けたとのこと。
で、このようにひっかき続けた結果、このようになったとのことです。
・・・・・ふ~ん。
なんだか、すでに 「・・・・・ふ~ん。」 を連発している気がしますが。
新作も、もれなく 「・・・・・ふ~ん。」 という感じでした。
こちらの 《The》 という作品も、
こちらの 《‘It really doesn't matter.'》 という作品も。
「・・・・・ふ~ん。」
しかし、そんな自分の内なる 「・・・・・ふ~ん。」 の声に負けることなく (?) 、
会場をもう1周してみると、 「・・・・・ふ~ん。」 が 「ふ~ん。ふむふむ。」 くらいに変わりました。
「ふ~ん。ふむふむ。(こういうアートもありだなァ)」 という感じです。
具体的にどういう部分がありなのかと聞かれると、言葉に詰まってしまいますが。
何かイイのです。
じわじわ味が染み出す。
そんなタイプの作品でした。
個人的に気に入ったのは、新作の 《Hands on your shoulders》 です。
壁にポツンと1枚のペインティング作品がかけられています。
しばらく経つと、背後のプロジェクターから・・・
壁に映像が投影されました。
まるで、窓から光が差し込んでいるかのようです。
この光を表現した映像も、李傑としては一種の絵画なのだとか。
インスタレーションではなく、プロジェクターを使って壁に描いた絵画作品ということなのだそうです。
ふ~ん (感心) 。
ちなみに、壁に設置されていたペインティング作品には、
うっすらと資生堂のロゴが描かれています。
実は、この作品は2012年に制作されたもので、この展覧会のための描き下ろしではないとのこと。
なんという、たまたま。
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李傑展 The voice behind me
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