先日は、家族旅行で福島県へ。
せっかくなので、いわき市立美術館にも足を延ばすことに。
こちらでは、実に6年ぶりになるというコレクション展、
“美術館へようこそ 名作、大作目白押し!コレクション大公開” が開催されていました。
正直なところ、一地方都市の美術館なので、
たいしたコレクションでは無いんだろうなァと、高を括っていたのですが。
(いわき市の皆様、申し訳ありません!)
ウォーホールはあるわ、
アンディ・ウォーホール 《16のジャッキーの肖像》
イヴ・クラインはあるわ、
イヴ・クライン 《人体測定ANT66》
フランク・ステラはあるわ。
フランク・ステラ 《ウリッド・スケッチ》
戦後美術を代表する世界的なアーティストの作品が充実しているではないですか!
さらには、日本のアーティストの作品も充実していました。
昨年に国立新美術館で大々的な個展が開催された中村一美を筆頭に、
中村一美 《道元》
河原温や辰野登恵子、宮島達男さんといった大御所の作品が名を連ねています。
まさか、これほどまでに充実した美術展を、一地方都市の美術館で観られるとは。
それも、すべてが一地方都市の美術館のコレクションだとは。
(いわき市の皆様、申し訳ありません!)
旅先での思いがけない出合いに、興奮してしまいました。
ちなみに、今回の展覧会の出展作品のうち、約3分の1が河口龍夫さんの作品でした。
どうやら、2012年にいわき市立美術館にて、
河口さんの個展 “光あれ! 河口龍夫 - 3.11以降の世界から” が開催されたようで、
その時に発表された3.11の東日本大震災がテーマの作品が多く紹介されています。
東京で生活していると、つい過去のトピックと思ってしまいがちですが、
福島を含む東北の皆様にとって、まだまだ3.11の東日本大震災は現在進行形のトピックなのですよね。
アート作品を通じて、その事実を強く意識させられることとなりました。
特に印象的だったのが、 《鎮魂の3月》 という作品。
一見すると、何の変哲もない (なんなら美しさすら感じる) オブジェですが。
その正体は、震災が発生した3月11日から4月10日までの一ヶ月の新聞紙。
それを束ねた作品です。
作品の表と裏には、無数の色点と×印が。
無数の色点は、4月の時点での行方不明者や死者の数を、
×印は、被災を受けた地域を表しているのだそうです。
ちなみに、もう一つ印象的だったのが、
1975年より制作され、2011年にも制作された 《ダーク・ボックス》 シリーズ。
こちらは、暗闇の中で手探りの状態のまま、
ボルトで鉄製のボックスを閉じ込めることで、闇を封印するという作品。
なんとなく、とんちのような気もしますが。
どこか、ポエティックなような気もします。
実に絶妙なラインにある作品。
お笑い的な作なのか、真面目な作品なのか、真相はブラックボックスの中に。
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