栃木県にある那珂川町馬頭広重美術館に行ってきました。
設計したのは、根津美術館やサントリー美術館の設計でお馴染みの隈研吾さん。
ルーバーが特徴的な外観は、根津美術館を彷彿とさせますし、
和紙を用いた光壁は、サントリー美術館を彷彿とさせます。
と思ったら、那珂川町馬頭広重美術館がオープンしたのは、2000年とのこと。
むしろ根津美術館やサントリー美術館が、那珂川町馬頭広重美術館を彷彿とさせるのですね!
さてさて、そんな那珂川町馬頭広重美術館は、
栃木県馬頭町 (現・那珂川町) 出身の実業家・青木藤作のコレクションを中心とした美術館。
コレクションの中心となっているのは、歌川広重の貴重な肉筆画です。
・・・・・にも関わらず。
僕が訪れた時に開催されていたのは、
“三代目歌川豊国没後150年 役者見立東海道五十三駅展” という広重関係無しの展覧会でした (笑)
展覧会で取り上げられているの 《役者見東海道五十三駅》 とは、
東海道の宿場町にちなんだ歌舞伎の登場人物たちが役者の似顔で描かれる三代目歌川豊国の代表シリーズ。
《東海道五十三次の内 日本橋 松魚売》
江戸時代における大ヒット商品だったようで、
《東海道五十三次の内 岡崎駅 政右衛門》 にいたっては、7000枚も売れたという記録が残っているそうです。
それだけの大ヒット商品ゆえ、版元が55点 (五十三次+日本橋&京都) で終わらせるわけがなく。
《東海道 日本橋品川間 高輪 由良之助》 のように、
宿場町と宿場町の間の町を舞台にした作品も製作され、
《役者見東海道五十三駅》 と銘打ちながらも、トータルで140点ほど発売されたようです。
商魂の逞しさたるや。
今回展示されていた中で、特に印象的だったのが、
《東海道五十三駅之内 小田原箱根間 畑宿 工藤祐経》 です。
描かれているのは、五代目松本幸四郎。
その容貌から、“鼻高幸四郎” とあだ名されていたそうです。
そんな高い鼻が、だいぶ強調されています。
針すなおの似顔絵くらいに悪意を感じました (笑)
それと、もう一点。
《東海道五十三駅の内 府中 喜多八》 も印象に残っています。
描かれているのは、弥次喜多道中でおなじみの喜多さん (役者は市川廣五郎) 。
“この顔、誰かに似てるんだよなぁ・・・う~ん”
と作品の前で思案していたら、この曲が脳内を流れました。
ちょっと似てるんだからぁ♪
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三代目歌川豊国没後150年 役者見立東海道五十三駅展
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