現在、Bunkamuraザ・ミュージアムでは、“エリック・サティとその時代展” が開催されています。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
こちらは、フランスの作曲家エリック・サティに焦点を当てた展覧会です。
サティの名は知らずとも、よくCMで使われているので、
彼の代表曲 『ジムノペディ 第1番』 は、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
「作曲家の展覧会って、楽譜でも展示するの??」
と疑問に思った方も多いことでしょう。
確かに、楽譜も展示されていましたが。
展示のメインとなるのは、サティと交流のあった同時代の芸術家の作品です。
正直なところ、展覧会入口にもあった写真を見るに、
人は良さそうですが、そこまで社交的な人物に感じられなかったので、
そこまで多くの芸術家との交流はなかったのだろうと、高を括っていました。
コンスタンティン・ブランクーシ 《エリック・サティの肖像》
1922年 ゼラチン・シルバー・プリント フランス現代出版史資料館 Fonds Erik Satie - Archives de France / Archives IMEC
が、そもそも、こちらのサティの写真を撮ったのが、
20世紀を代表する彫刻家コンスタンティン・ブランクーシとのこと。
他にも、サティと同じくモンマルトルで活躍した芸術家の作品や、
パブロ・ピカソやフランシス・ピカビアのように、サティと舞台でコラボレーションした作家の作品、
フランシス・ピカビア 《「本日休演」の楽譜の口絵》
1926年 紙、リトグラフ フランス国立図書館 Bibliothèque nationale de France, Paris
さらに、実生活でもサティと交流の深かったマン・レイや、
ジョルジュ・ブラックらの作品が、ところ狭しと会場に並べられていました。
まさか、サティがこんなにも多くの芸術家との交流のあった人物だったとは!
(現代で言えば、坂本龍一さんみたいな存在だったのでしょうか)
そんなサティの交流関係に注目した着眼点に拍手。
切り口の面白さに関しては、久しぶりにスマッシュヒットの展覧会でした。
作品としては、 「これぞ!」 というものは無かったのですが。
強いてあげるなら、シャルル・マルタンの描いた風俗画に、
サティが1曲ずつの短いピアノ曲を添えた 『スポーツと気晴らし』 でしょうか。
風俗画と楽譜のセットがすべて展示されていました。
楽譜には、サティによる詩のようなものが随所に書き込まれていて、目で見ても楽しい楽譜なのだそうです。
しかし、フランス語が読めないので、楽しくもなんともありませんでした。
・・・・・と思ったら、展覧会の最後に、
『スポーツと気晴らし』 を朗読付で演奏したものを流す映像コーナーが用意されていました。
その映像を見た上で、『スポーツと気晴らし』 を再度観賞すると楽しかったです。
余談ですが。
展覧会で、サティという名を何度も目にしたので、
SATYというショッピングセンターが、昔あったことをふと思い出しました。
“もしや、SATYは、音楽家のサティから名付けられたのでは?”
と思い、帰宅後調べてみたところ、
「Select Any Time for Yourself」 の略が由来であることが判明。
サティとは全然関係なかったです。
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エリック・サティとその時代展
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