2015年7月。
東京都庭園美術館の本館として親しまれる旧朝香宮邸が重要文化財に指定されました。
おめでとうございます!
そんな重要文化財指定ホヤホヤの東京都庭園美術館では、
9月23日まで、“アール・デコの邸宅美術館” という展覧会が開催中。
こちらは、「建築をみる2015」 と 「ART DECO COLLECTORS」 の2つの企画によって構成される展覧会です。
「建築をみる2015」 は、旧朝香宮邸そのものを鑑賞する企画で、
館が所蔵するオリジナルの家具や調度品を用いて、本来の邸宅としての空間を再現しています。
平日であれば、写真撮影が可能ということで、
来場者の皆様は、思い思いに写真撮影に励んでいました。
ブログ用に写真撮影している僕が言うのもなんですが (笑)
いくらなんでも写真撮影に夢中すぎるお客さんが多く見受けられました。
中には、本格的なカメラで撮影に勤しむ人も。
肉眼よりもファインダー越しに鑑賞している時間のほうが多いような。
それでは 「建築をみる2015」 ではなく、「建築をとる2015」 ですよ。
せっかく素敵な空間に足を踏み入れるのですから、
五感をフル活用して旧朝香宮邸を味わわれることをオススメいたします。
さて、もう一つの 「ART DECO COLLECTORS」 は、
アール・デコに魅せられた国内の個人コレクターたちが蒐集した名品を紹介する企画。
本館のいたる所に森のたまごでお馴染みのイセ食品会長・伊勢彦信さんのコレクションが展示されていました。
イセコレクションと言えば、先々月に五島美術館にて自慢のコレクションを拝見したばかり。
中国陶磁だけでなく、アール・デコのコレクションも充実していたのですね。
どんだけ売れてるんだ、森のたまごは?!
アール・デコの邸宅に、アール・デコの名品を飾るのは、
パンケーキに生クリームとフルーツをトッピングするくらいに、王道の取り合わせ。
マッチしないわけがありません。
天邪鬼な僕個人の感想としては、ストレートな企画すぎて、面白味はやや欠けるような気がしました。
東京都庭園美術館を初めて訪れる人には、3ツ星。
でも、僕のように、東京都庭園美術館を何度も訪れている人には、ちょっと新鮮味が無いかも。
間を取って、2ツ星でしょうか。
とは言え、本館ではなく、新館で展開されていた 「ART DECO COLLECTORS」 は、面白かったです。
こちらでは、イセ・コレクションだけでなく、
松本ルキさんによるポスター・コレクションや、
アドルフ・ムーロン・カッサンドル 《ラントランジジャン》
1925年 Ruki Matsumoto Collection
大村清一郎さんのラリック・コレクションも紹介されています。
ルネ・ラリック 立像《ガラテ》 1924年 大村美術館(角館)蔵
旧朝香宮邸では、アール・デコの名品が、良くも悪くも溶け込んでしまっていましたが。
ホワイト・キューブの展示空間に展示されると、その造形の面白さが、良くも悪くも際立ちます。
高級感を漂わせる一方で、ちゃんと個性も放っている。
それが、アール・デコ。
アール・デココレクション、新館で観るか?本館で観るか?
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アール・デコの邸宅美術館
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