今回ご紹介するのは、泉屋博古館分館で開催中の “特別展 きものモダニズム” 。
今年で開館20周年を迎える須坂クラシック美術館のコレクションから、
選りすぐられた銘仙100点を、ドドーンとまとめて紹介する展覧会です。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
着物がお好きな方なら、ご存じなのでしょうが。
きっと、この記事を読まれている方の中には、
「銘仙って何??」 という方もいらっしゃるはず・・・僕のように。
そこで、まずは銘仙の解説から。
銘仙とは、大正から昭和にかけて、女性の普段着として日本全国に普及した、
経糸の色と緯糸の色を故意的にずらす “絣” の技法を用いた平織りの絹織物のこと。
今でいうところの、ファストファッションです。
アール・ヌーヴォーやアール・デコなど、当時の世界の流行を取り入れているところからすると、
「ユニ●ロ」 や 「しま●ら」 というよりは、「ZA●A」 や 「H&●」 のような立ち位置だったのかもしれません。
ちなみに、『はいからさんが通る』 や 『花子とアン』 の主人公が着ているのも、銘仙なのだとか。
さてさて、そんな大正から昭和にかけての女性のオシャレ普段着・銘仙にスポットを当てた展覧会です。
男の自分が楽しめるかは、かなり不安だったのですが・・・・・全くの杞憂に終わりました。
普通に楽しめました。
そのまま、かまわぬの手ぬぐいに出来そうな (←?) モダンなデザインばかり。
今の目で見ても、男の目から見ても、十分に面白かったですし、十分に驚きがありました。
例えば、左に映っている銘仙。
一体、何の柄だと思いますか?
正解は、松葉。
普通に考えたら、松葉の柄の服なんて、ダサいに決まっていますが (←?) 。
全くダサさを感じさせない、このセンス。
素晴らしいです。
また、例えば、手前に飾ってある銘仙。
一体、何の柄だと思いますか?
正解は、パラシュート。
パラシュートがプリントされた服を着ていいのは、
幼稚園児の男子だけに決まっていますが (←??) 。
こちらの銘仙は、大人女子でも違和感なく着ることが出来るでしょう。
個人的にお気に入りなのは、イタリア未来派を彷彿とさせる、こちらの銘仙も良かったのですが、
あの人気テレビゲームを彷彿とさせる、こちらの銘仙でしょうか。
ファイアフラワー柄??
ちなみに、展示される銘仙は前後期でガラッと入れ替わるそうです。
11月3日から始まる後期では、《赤紫地麻の葉模様銘仙着物》 や、
昭和初期 須坂クラシック美術館蔵
《黄地矢羽根模様銘仙着物》 などが出展されるとのこと。
昭和初期 須坂クラシック美術館蔵
後期も行かねば。
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特別展 きものモダニズム
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