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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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お江戸のなんでもランキング 番付の楽しさ

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『お願い!ランキング』 に、『ランク王国』 に、『帰れま10』 に。
とかくランキングが大好きな日本人。
その源流は、江戸時代にあった?!


・・・ということがわかるのが、
新宿歴史博物館で開催中の “お江戸のなんでもランキング 番付の楽しさ” です。
こちらは、江戸庶民の間で親しまれた ‘番付’ をテーマにした展覧会です。

まず、はじめに相撲の番付ありき。
それが、パロディされ、さまざまな番付が作られるようになっていったのだとか。

例えば、こちらの 《草木花角力》 は、花の番付。

済もう


向かって右が、草のグループ。
向かって左が、木のグループです。
江戸時代は大関が最高位。
草の花の大関は牡丹で、木の花の大関は桜のようです。


また例えば、《番付 諸国温泉功能鑑》 は、温泉の番付。

温泉


東の大関は草津、西の大関は有馬でした。
ちなみに、西の関脇にランクインしていたのは、あの城崎温泉。
あの元議員が何度も通いたくなるわけです。


他にも、日本の山や橋、惣菜や漬物、諸国の名物など、
実用的な番付 (ランキング) が、たくさん存在する一方で。
《番付善悪何四書》 のようなアンケートランキングのようなスタイルの番付もありました。

番付善悪何四書


こちらは、良い亭主・悪い亭主を発表した番付です。
良い亭主の大関は、「両親の長寿を祈る息子」 だそうで、
悪い亭主の大関は、「養親が早死ねバいいと云う婿」 なのだとか。
確かに、それは悪い亭主です。


逆に、《女行状鑑》 では、良い妻・悪い妻が発表されていました。
良い妻の大関が、「みさを正しき女房」 なのに対し、
悪い妻の大関は、「悋気ふかひ女房」 となっていました。
全国の妻の皆様、悋気 (=焼きもち) は深くならない程度に。
ちなみに、悪い妻の前頭の中には、「流行ものを欲しがる女房」 や、
「寺参と云って芝居へ行く女房」、「寝所でたばこ女房」 などがいました。


個人的に一番気になった番付が、
《番付 浮世いたいようでいとないものいとないよふでいたいもの見立相撲》 です。
その名の通り、痛いようで痛くないものと、痛くないようで痛いものを紹介する番付。
例えば、痛くないようで痛いものの中には、「足の小指を柱で打ったの」 というのがありました。
ランキングというか、単なるあるあるネタです (笑)
逆に、痛いようで痛くないものの中に、「好きな娘にひねられたん」 というのがありました。
それは、もはやランキングでもなんでもなく、個人の趣味です。


番付だけでなく、適度に関連のある浮世絵も合わせて紹介されていました。

浮世絵  《牛込神楽坂 築土明神 赤城明神》


これで無料とはありがたい限り。
小結 (=1ツ星) です。
星




1位を目指して、ランキングに挑戦中!(現在7位ですアップ
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