~前回までのあらすじ~
1095件の国宝をすべて見る。
そんな無謀な挑戦に挑み続ける国宝ハンターのとに~。
9月は都内の博物館、美術館を巡るだけで、8件もの国宝をゲット!
しかし、何かが物足りない。
「国宝ハンター道とは旅することと見つけたり。」
そう悟った国宝ハンターは、北陸へと旅立った!
おはようございます。
現在の時刻は、朝の6時ちょっと過ぎ。
いつものように高速バスで、やってきました。
今回の旅の舞台は、福井県です。
福井と言えば、恐竜。
そうは聞いていましたが、まさか、ここまで恐竜推しとは!
寝起きに恐竜は、なかなかハードです。
さて、福井県にある国宝は、全部で6件。
うち2件は、同じお寺内にあるので、5か所巡れば、全コンプリート出来るわけです。
というわけで、今回の国宝ハンターの旅は、「福井県の国宝完全制覇!」 を目指します。
まずは、福井駅から、えちぜん鉄道に乗って三国駅へ。
駅から徒歩10分ほどの場所に、最初の目的地の瀧谷寺があります。
「りゅうこくじ」 、もしくは 「たきたにでら」 と読むのかと思っていたら。
どうやら、「たきだんじ」 と読むとのこと。
なかなかトリッキーな読み方です。
開門は8時。
自分は、その前に到着していたので、開門とともに境内へ入らせて頂きました。
境内には、レッドカーペットならぬグリーンカーペットが!
ちょっとだけセレブな気持ちを味わいながら (←?) 、
本堂や観音堂、名勝に指定されている庭園を見て回りました。
しかし、それよりも、僕が見たかったのは国宝です。
国宝は、こちらの宝物殿の中にありました。
《金銅宝相華文磬》(ジャンル:工芸品) です。
磬 (けい) とは、もともとは古代中国の打楽器。
仏教伝来とともに、法具として伝わったものなのだとか。
つまり、叩けば、きっとそれなりに、いい音がするはずです。
キャプションによれば、曲線の美しさが際立っており、国宝に指定されたとのこと。
うん、そう言われてみれば、そんな気もします。
瀧谷寺をあとにし、今度は福井県立美術館へ。
こちらでは、現在、“大永平寺展 -禅の至宝、今ここに-” が開催されています。
さらに、10月18日までの期間限定で、
永平寺が所蔵する国宝 《普勧坐禅儀〈道元筆/〉》(ジャンル:書跡・典籍) が出展中。
こちらは、曹洞宗の開祖・道元による禅の奥義の書。
もちろん難しいことも書かれていますが、意外と (?) そうでもないことも。
「坐禅するには、静かなところ良い。飲食の量はほどほどに。」 とか、
「結跏趺坐という坐法は、右の足を左の腿の上に置いて、左の足を右の腿の上に置きます。」 とか。
言うなれば、坐禅のHow to本のような感じでした。
さぁ、2件目をハンティングし終えた時点で、時刻は11時前。
これは余裕で、5か所巡れそうです。
続いて降り立ったのは、メガネでお馴染みの鯖江。
駅前で電動アシスト自転車をレンタルし、織田一族発祥の地にある劔神社を目指します。
Google マップで調べたところ、鯖江駅から劔神社までは約16㎞。
「まぁ、そんなものか。往復で2時間もかからないかな」
と、高を括っていたのですが。。。
果てしなく続くまっすぐな道。
そして、果てしなく続く坂道。
なんか、国宝ハンターの旅では、だいたいこの光景を見ている気がします。
地域は変わっても、坂道の光景は変わらない。
そんなことに気が付いた今年の秋です。
ついに、自転車をこぎ続けること1時間経過。
まだ劔神社には到達しません。
国宝ハンターの旅を後悔しかけた、その瞬間です。
「国宝ハンター 君がしなくて 誰がする」
という看板が目に飛び込んできたのです!!
「確かにその通りだ!俺がやらなきゃ、誰がやるんだ!」
と、奮起。
ペダルを漕ぐ力が、再び復活したのです。
が、冷静になって、看板をもう一度見ると、
「火のしまつ 君がしなくて 誰がする」 となっていました。
そりゃそうだ。
ともあれ、約16㎞の道を走破。
劔神社に到着しました。
家に帰ってからわかったのですが、
16㎞の道のりとは、池袋駅から品川駅までの距離とほぼ同じと判明。
自転車で行くなんて、どうかしていました。
そんな、どうかしながらも劔神社に到着した国宝ハンターに待っていた思いもよらぬ展開とは?!
次回に続く。
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第百七話 国宝ハンター、奮起する!
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