本日ご紹介する展覧会は、“『月映』 田中恭吉・藤森静雄・恩地孝四郎” 。
東京ステーションギャラリーにて、11月3日まで開催されています。
展覧会のテーマになっている 『月映』 とは・・・
(“つくはえ” と読みます。“つくばえ” ではありません)
公刊 『月映』 VII 和歌山県立近代美術館
今から約100年前の1914年に、20代前半だった田中恭吉、藤森静雄、
そして、恩地孝四郎の3人の美術学生によって創刊された、木版画や詩をまとめた雑誌のこと。
この時、メンバーの田中恭吉は結核を患っており、
まさに命を削りながら、木版と詩を生み出していました。
そんな田中恭吉のためにも、魂を込めて、『月映』 を制作する親友の藤森静雄と恩地孝四郎。
なんと熱く美しき友情!
なんと腐女子が好みそうな設定!!
・・・・・と思っていたら、東京ステーションギャラリーの前に、
『月映』 展が開催されていた愛知県美術館では、こんな配布物が制作されていたようです。
自画像や写真を見る限り、実際の3人は、
こんなにキラキラした感じの人物ではない気がしてなりませんが (笑)
エピソードは、こんな感じでキラキラしています。
ちなみに、美術学生が創刊した雑誌ということで、同人誌的なものを想像していたのですが。
『夢二画集』 や 『白樺』の出版元である洛陽堂の主人が、
赤字覚悟で出版を引き受けて、発刊した雑誌だったとのこと。
それだけに、決して、美術学生クオリティの作品ではなかったです。
さてさて、今回の展覧会では、洛陽堂から公刊された 『月映』 から全点を展示するのはもちろんのこと、
それとは別に3人だけが持ち合い、現在では1部しか確認されていない超貴重な私家版も紹介されています。
その展示数、実に約300点!
おそらく改装後に開催された東京ステーションギャラリーの展覧会でもっとも出展数の多い展覧会でしょう。
見応えたっぷり。
3人の友情に胸いっぱい、ボリュームにお腹いっぱいになる展覧会でした。
24歳という若さで亡くなってしまったことから、
どうしても田中恭吉の作品に感情移入をしてしまいがちでしたし、
田中恭吉 《死人とあとに残れるもの》 和歌山県立近代美術館
そのネームバリューから、恩地孝四郎の作品に注目してしまいがちでしたが。
恩地孝四郎 《望と怖》 個人蔵
個人的な好みとしては、断トツで藤森静雄の作品でした。
藤森静雄 《永遠》 和歌山県立近代美術館蔵
藤森静雄 《夜》 愛知県美術館蔵
昨年、三菱一号館美術館で大回顧展が開催されたことヴァロットンの木版画を連想させるといいますか。
日本人離れしたヨーロピアンで洒脱なセンスに惹きこまれました。
今回の展覧会には、3人の作品の一部は、
機械摺りver.と自らの手による手摺りver.の両方が展示されているのですが。
特に藤森静雄の手摺りver.は繊細で絶品。
100年の時を超えて、藤森静雄の息遣いが聞こえてくるかのようでした。
1位を目指して、ランキングに挑戦中!(現在7位です)
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展覧会のテーマになっている 『月映』 とは・・・
(“つくはえ” と読みます。“つくばえ” ではありません)
公刊 『月映』 VII 和歌山県立近代美術館
今から約100年前の1914年に、20代前半だった田中恭吉、藤森静雄、
そして、恩地孝四郎の3人の美術学生によって創刊された、木版画や詩をまとめた雑誌のこと。
この時、メンバーの田中恭吉は結核を患っており、
まさに命を削りながら、木版と詩を生み出していました。
そんな田中恭吉のためにも、魂を込めて、『月映』 を制作する親友の藤森静雄と恩地孝四郎。
なんと熱く美しき友情!
なんと腐女子が好みそうな設定!!
・・・・・と思っていたら、東京ステーションギャラリーの前に、
『月映』 展が開催されていた愛知県美術館では、こんな配布物が制作されていたようです。
自画像や写真を見る限り、実際の3人は、
こんなにキラキラした感じの人物ではない気がしてなりませんが (笑)
エピソードは、こんな感じでキラキラしています。
ちなみに、美術学生が創刊した雑誌ということで、同人誌的なものを想像していたのですが。
『夢二画集』 や 『白樺』の出版元である洛陽堂の主人が、
赤字覚悟で出版を引き受けて、発刊した雑誌だったとのこと。
それだけに、決して、美術学生クオリティの作品ではなかったです。
さてさて、今回の展覧会では、洛陽堂から公刊された 『月映』 から全点を展示するのはもちろんのこと、
それとは別に3人だけが持ち合い、現在では1部しか確認されていない超貴重な私家版も紹介されています。
その展示数、実に約300点!
おそらく改装後に開催された東京ステーションギャラリーの展覧会でもっとも出展数の多い展覧会でしょう。
見応えたっぷり。
3人の友情に胸いっぱい、ボリュームにお腹いっぱいになる展覧会でした。
24歳という若さで亡くなってしまったことから、
どうしても田中恭吉の作品に感情移入をしてしまいがちでしたし、
田中恭吉 《死人とあとに残れるもの》 和歌山県立近代美術館
そのネームバリューから、恩地孝四郎の作品に注目してしまいがちでしたが。
恩地孝四郎 《望と怖》 個人蔵
個人的な好みとしては、断トツで藤森静雄の作品でした。
藤森静雄 《永遠》 和歌山県立近代美術館蔵
藤森静雄 《夜》 愛知県美術館蔵
昨年、三菱一号館美術館で大回顧展が開催されたことヴァロットンの木版画を連想させるといいますか。
日本人離れしたヨーロピアンで洒脱なセンスに惹きこまれました。
今回の展覧会には、3人の作品の一部は、
機械摺りver.と自らの手による手摺りver.の両方が展示されているのですが。
特に藤森静雄の手摺りver.は繊細で絶品。
100年の時を超えて、藤森静雄の息遣いが聞こえてくるかのようでした。
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