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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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考古展示室リニューアルオープン

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東京国立博物館、通称トーハクの平成館にある考古展示室が、
オープンして以来初となる全面的なリニューアルを行い、生まれ変わったそうです。
というわけで、行ってまいりました。

トーハク


まず何よりも変わったこと。
それは、「トーハクのプリンス」 こと 《埴輪 挂甲の武人》 が入り口でお出迎えをするようになりました。

ハニワ


こちらの埴輪は、日本に数多く存在する埴輪の中で、唯一国宝に指定されている超貴重な埴輪。
そんな埴輪が、ホテルのドアマンのごとく、入り口に張り付いているだなんて。

表情


心なしか表情が淋しげに見えます。
もしくは、心なしか老けたようにも見えます。
濱田岳にも見えます。


それはさておき。
今回のリニューアルの最大のポイントは、
LED照明や有機EL照明の導入と、展示ケースに低反射フィルム・ガラスが採用されたことです。

展示  展示


確かに、以前よりもグッと見やすく、全体的に雰囲気が明るくなった気がします。
星
国宝や重要文化財の作品の細部まで、実にクリアに観られるようになっていました。

壺  ハート


また、考古展示室内に、わずか2作品を展示するために設えらえたVIPルームも誕生。
北九州の一部の古墳でしか確認されていない謎の多い 《石人》 と、

石人  石人


熊本県の江田船山古墳から出土した国宝の 《銀象嵌銘大刀》 が展示されています。

銀象嵌銘大刀


《銀象嵌銘大刀》 は、刀身に象嵌された75文字が、
「本格的な記録的文章としては日本列島で書かれた最古の例」 ということでお馴染みだったのですが。
今回のリニューアルにあたって、それらの文字にはスポットが当てられず、
同じく刀身に象嵌されたゆるキャラのような水鳥、魚、馬のほうに照明が当てられていました。

刀  刀


そっちに当てるんかい (笑)


オススメはなんといっても、新しくなった埴輪の展示台。
2つの展示台の上に、埴輪がぎっしり乗っています。

埴輪  埴輪


僕のお気に入り埴輪は、《埴輪 鍬を担ぐ男子》
ドヤ顔です。

くわ

 
展示台ではなく、独立した展示ケースにいた 《埴輪 短甲の武人》 もお気に入り。
無表情にもほどがあります。

埴輪 短甲の武人


さてさて、他にも、《みみずく土偶》 やら、

みみずく


覆面レスラーのような 《土面》 やら、

土面


ゆるキャラが多数登場します。
もしかしたら、ゆるキャラグランプリよりもレベルが高いかもしれません。

ちなみに、僕の中での考古展示室ゆるキャラ1位は、《押出蔵王権現像》
蔵王権現像と言えば、つい先日まで三井記念美術館で、
“特別展 蔵王権現と修験の至宝” が開催されており、多数のゆるい蔵王権現像が出展されていましたが。
それら以上に、《押出蔵王権現像》 は、ゆるかったです。

押出蔵王権現像


なんちゅう表情してんねん (笑)

思わず関西弁になってしまうくらいに、絶妙な表情をしています。
3頭身にデフォルメされた感じも絶妙です。




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