もともとは、市原市水と彫刻の丘だった建物をリノベーションし、
2013年8月に現代アートを中心とした美術館としてリニューアルオープンした市原市湖畔美術館。
「晴れたら市原、行こう」
というコピーが印象的な芸術祭 “いちはらアート×ミックス” の拠点となっている美術館です。
千葉県出身として、リニューアルオープン以来、ずっと気になっていました。
しかし、電車で行くとなると、まずはJR内房線の五井駅へ、
そこから小湊鐵道に乗り換えて、40分ほど揺られて高滝駅へ、
さらに、そこから徒歩で約20分で、ようやく到着・・・と、非常に困難な道のりが待っています。
というわけで、なかなか踏ん切りがつかず、
気づけばリニューアルオープンから、2年の月日が流れてしまっていました。
さすがに、そろそろ行かねばなるまい、ということで、
ついに気合を入れて、アートツアーの一環で、市原市湖畔美術館を訪れることにしたのです。
しかし、悲しいかな、アートツアー当日は、雨。
美術館の目の前に広がる高滝湖も、雨で煙っています (泣)
彫刻作品が湖面にも設置されており、雰囲気は抜群!
晴れてたら、もっと感動していたであろうこと、間違いなしです。
とは言え、来てしまったのですから (←?) 、美術館へ。
まずは、KOSUGE1-16の 《Heigh-Ho》 という作品がお出迎え。
美術館も呼吸してるとのことで、
来館者のモヤモヤ (二酸化炭素) をスッキリ (酸素) に交換しているのを表現したオブジェです。
あ、なるほど。
「Heigh-Ho=ハイホー=肺胞」 ということですね!
スッキリ。
さらに、ガラス扉を抜けると、そこにもKOSUGE1-16による作品がありました。
美術館の監視員でもある 《Toy Soldier》 。
この作品にはセンサーが取り付けられており、
来場者を感知するまでは、少しダラけたポーズをしているというユニークな作品でした。
この他にも、館内にはクワクボリョウタさんの作品が常設されていたり、
屋上には、Acconci Studioによってデザインされた風に揺れるチューブが無数に設置されています。
現代アート好き、それも女性の現代アート好きの心をガッと掴むであろう印象を受けました。
千葉県出身のアートテラーとしては、このような美術館が千葉県に誕生したことは、純粋に嬉しい限りです。
ただ一つだけ、モヤモヤをスッキリに交換できなかったのは、
僕が訪れた際の展覧会が、“巨匠シリーズの個展 浅葉克己展” であったこと。
こちらは、日本を代表するアートディレクター、
グラフィックデザイナーである浅葉克己さんの展覧会です。
浅葉克己さんが悪いわけでは決してないのですが。
せっかく市原市湖畔美術館まで足を運んで、
21_21 DESIGN SIGHTでも開催されそうな展覧会を観るというのも・・・う~ん。
もっと市原市湖畔美術館でしか出来ないような展覧会。
チャレンジングな現代アートの展覧会を観たかった、というのが率直な感想です。
美術館としてのポテンシャルは高いと感じたので、今後に期待です!
とは言え、選手として試合に出場するほど卓球愛が強い浅葉さんだけに、
会場で卓球が出来るというのは、面白かったです (笑)
さてさて、雨は一向にやむ気配は無いのですが。
せっかく市原市湖畔美術館に来たので、
この地域で使われていた農業用水を組み上げるための揚水機を模したオブジェ兼展望台に登ってみることに。
高所恐怖症の僕にとっては、厳しいものがありました。。。
しかし、なんとか頑張って、頂上へ。
美術館を見下ろすと、こんな感じでした。
そして、高滝湖は、こんな感じ。
晴れてたら、素晴らしい眺めだったのでしょうね。
それがハッキリとわかるだけに、返す返すも雨が降ったことが悔やまれます。
「晴れたら市原、行こう」
ということは、つまり・・・
「雨降ったら市原、延期しよう」
ということなのかもしれません。
次回こそは、
「晴れたら市原、行こう」
と思います。
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巨匠シリーズの個展 浅葉克己展
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