現在、アド・ミュージアム東京では、
毎年恒例となったD&AD賞の最新受賞作品を紹介する企画展が開催されています。
D&AD賞とは、世界で最も厳しいと定評のある審査によって選考される国際的なデザイン・広告賞。
世界中のクリエーターが、最も憧れる賞であるといっても過言ではありません。
特に、最高賞に当たるブラック・ペンシルは、該当作品がない年もあるほどに最難関の賞なのだそうです。
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今年の展覧会タイトルは、“ピュア・デザイン D&AD Awards 2015展” 。
例年とは違って、「ピュア・デザイン」 というフレーズが加わっています。
これは、今年のD&AD賞は、人がより良く生きるために、
デザインで解決することを目指した作品が多く受賞していることに由来しているのだとか。
D&AD賞の最新受賞作品を通じて、普段の生活の中で気にも留まらないくらい馴染んでしまった、
優れたデザインの数々に目を向けてほしいという学芸員さんなりのメッセージが込められているとのことです。
今年、栄えあるブラック・ペンシルを受賞したのは、全部で5作品。
それらブラック・ペンシル作品の中でも特に印象的だったのは、
フランスの大手スーパーマーケットチェーン、インテルマルシェが取り組んだとあるキャンペーン。
その名も、「Inglorious Fruits & Vegetables」。
直訳すると、「不名誉な果物と野菜」 です。
こちらは、食品の廃棄を減らすために行われたキャンペーンです。
見た目の悪い果物や野菜は、通常なら廃棄される運命にあります。
それらを解決した画期的なデザイン (アイディア) が、こちら↓
通常よりも3割安い価格で顧客に提供するというもの。
それだけ聞くと、日本でもやっていそうな感じはしますが。
何よりも、キャンペーンのビジュアルがオシャレ。
さすが、フランスという感じがしました。
不格好な果物や野菜のインパクトある姿を強調しつつも、
どことなくユーモラスでオシャレに感じさせるビジュアル。
これなら、つい買いたくなりますね。
しかも、3割安いわけでし。
もう一つ印象的だったのは、P&Gの生理用品ブランド・オールウェイズによる、
「#LikeAGirl」 、つまり 「女の子らしさ」 の意味を社会に問いかけたキャンペーンです。
こちらは、思春期を迎えた女の子たちに勇気を与えるためのデザイン。
「女の子らしく走ってください」 という指示に対し、
男の子やある程度大人になった女性は、誇張した走り方をするのですが。
女の子自身は、素直に自分らしく走ります。
もし自分も同じ指示を受けたら、ナヨナヨした走り方をするような気がします。
確かに、「女の子らしさ」 ってなんなのでしょう。
ちなみに、世の中にポジティブな変化をもたらした作品に与えられるホワイト・ペンシルは、4作品が受賞。
その中でとりわけ印象に残っているのは、
環境保護団体グリーンピースによる 「北極を救おう」 キャンペーンの一環として、
レゴに北極海での石油掘削を進める石油会社シェルとの提携解消を呼びかけたプロジェクト。
この動画は世界中で話題となり、見事 (?) 、
動画公開の3か月後に、レゴはシェルとの50年にも及ぶ提携契約を解消したのだとか。
さてさて、今回のD&AD賞展では、
これらの受賞作品が、一つの巨大なテーブルの上に展示されています。
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鑑賞者が気になった作品を、自分自身で手に取ってみる。
そういうデザインなのです。
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D&AD賞作品を、ただ紹介する展覧会では決してなく。
まるでインスタレーションのような、体験型の展覧会でした。
D&AD賞展にも、D&AD賞をあげたいくらいです。
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無料です。
ちなみに、関連イベントとして、来週19日の18時半から、
3名のプロフェッショナルをスピーカーに迎えて、豪華なトークショーが開催されるとのこと。
こちらも無料です。
詳しくは、公式HPに。
1位を目指して、ランキングに挑戦中!(現在7位ですImage may be NSFW.
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D&AD賞2015展
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