何を隠そう (←?) 、僕の父の実家は、長崎の五島列島。
そういうわけで、我が父は、
「おい、今日の釣りロマンは、長崎の五島列島だぞ!」
とか、
「いい旅夢気分で、五島列島が特集されてるぞ!」
とか。
五島列島が、テレビで取り上げられると、ご機嫌に。
そんなわけで、自然と、僕も影響を受けてしまい、
『五島列島』 というキーワードに、敏感に反応するようになってしまいました。
と、そんな僕の “五島列島レーダー” が、とある美術展の存在をキャッチ!!
それは、INAX ギャラリー改めLIXILギャラリーで開催中の…
“鉄川与助の教会建築 ―五島列島を訪ねて―” という展覧会。
実は、五島列島は、多数の教会が点在する島。
というのも、五島列島には、隠れキリシタンの里という側面があるからに他なりません。
狭い島ながらも、その教会の数は、約50。
自分も、父の田舎に帰った時に、
“教会多すぎない?”
と思いましたが、まさか、そんなに多かったとは。
そんな五島列島の教会の多くを手掛けたのが、棟梁・鉄川与助(1879~1976)
教会建築に魅せられ、教会建築にその生涯を捧げた男です。
ほとんど独学で、教会建築を学び、
その人生で手掛けた教会建築の数は、30以上にも及びます。
そのうち、4棟が国指定の重要文化財となっているという、スゴイ人物です。
ただし、鉄川与助自体は、生涯において、仏教徒だったのこと (笑)
今回の展覧会では、そんな鉄川与助に関する資料や、
鉄川与助の教会建築の魅力と特徴を紹介する解説パネルが展示されています。
ちなみに、解説パネル用に使われている写真は、
写真家の白石ちえこさんが、この展覧会のために撮下した写真だそうです。
僕が、五島列島で訪れたことがあるのは、堂崎天主堂と、
頭ヶ島教会。
どちらも、五島列島の雰囲気に合っていて、
ぬくもりが感じられる教会だったことを、今でも覚えています。
今回の展覧会を通じて、そんなことを思い出しました。
あ~、もう一度、行きたい。
逆に、今回の展覧会を通じて、行ってみたくなったのは、野首教会と、
紐差教会 (五島列島ではなく、平戸市にあります)
是非とも、行ってみたいです!
僕にも流れる五島列島の血が騒ぎ出しました。
ただ、鉄川与助が、一番最初に作った教会・冷水教会の写真を観て・・・。
「ショボっ!」
まさに冷水を浴びせられたかのように、興奮が覚めてしまいました (笑)
まぁ、一番最初の教会建築なので、
後期に比べて、見劣りするのは、当たり前のことですね。
何十巻も続く漫画を読んでいて、たまに、1巻目を読むと、
「えっ、主人公、こんな顔だったっけ?」
と、驚くあの感覚に近い気がします。
(例:『美味しんぼ』 、 『こち亀』)
五島列島好きの僕は楽しめましたが。
そうでない、一般の人にとって、
解説パネルだらけのこの展覧会は、果たして楽しめたのかどうかはなはだ疑問。
展覧会というよりは、観光案内っぽい印象でした。
(星なし)
もっと鉄川与助の人となりを掘り下げる展覧会のが、良かったのでは??
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鉄川与助の教会建築 ―五島列島を訪ねて―
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