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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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Film:21 『酔画仙』

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チャン・グンソクに、少女時代に、KARAに。
今なお続く、韓流ブーム!
それに乗っかったわけではないのですが、
今回は、このシリーズ初となる韓国映画を借りて観てみました。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-酔画仙


■酔画仙

  監督:イム・グォンテク
  出演:チェ・ミンシク、アン・ソンギ、ソン・イェジン
  2002/韓国/119分
  R-18


貧民出身のスンオプは、貴族のキムに絵の才能を買われ、
キムの同志であるイ家で働きながら、独学で絵を学ぶ。
ある日、スンオプが模写した中国画が貴族の間で話題となり、天才と呼ばれるように。
大御所の画家、ヘサンの元へ弟子入りしたスンオプは、
やがて師匠よりも秀でた才能を発揮するようになる。
独自の絵の追求と、生活のための仕事の間でもがきながら、宮廷画家にまで出世したスンオプだが、
その頃、日本軍の台頭により朝鮮に大きな変化が訪れようとしていた。
(goo 映画より)


「そう言えば。
 長いことアートテラーをやっておきながら、なんですが。。。

 お隣の国・韓国の美術界については、全く知識を持ち合わせていませんでした。
 お恥ずかしいったら、ありゃしない。
 韓国人の芸術家と言いますと、
 かろうじて、現在、森美術館で個展が開催中のイ・ブルさんが思いつく程度。
 あとは・・・あとは・・・ナム・ジュン・パイク?
 (正式には、ナム・ジュン・パイクは、韓国系アメリカ人)


 ただ、僕が知らないというだけで、ちゃんと韓国にだって、歴史に残る画家はいるわけで。
 そのうち一人である張承業 (チャン・スンオプ) の生涯が、
 この 『酔画仙』 いう映画では、描かれています。
 
 全く未知の芸術家だけに、純粋に、勉強になりました。
 彼の描いた絵も、劇中でたくさん登場したので、
 映画を観るというよりは、 “チャン・スンオプ展” を観賞しているような気分でした。
 
 ちなみに、チャン・スンオプは、李氏朝鮮後期に活躍した画家。
 貧しい家の出身ながら、絵の才能1本だけで、
 宮廷画家までに上り詰めたという伝説の人物だそうです。

 そんな立身出世、アメリカンドリームな映画かと思いきや、
 かなり、グチグチとした展開の映画で、観ていて、何度もイラッとしました。
 チャン・スンオプは、確かに絵の才能はあるのですが、
 すぐスランプに陥り、酒に逃げるわ、女に逃げるわ、どこかに逃走するわ…な 『だめんず』 。
 『だめんず』 っぷりを発揮するたびに、何度も、

 「またかよ (怒)」

 と、腹が立ちました。
 絵の才能がなかったら、確実にダメ人間です。
 こんなダメ人間が主人公な映画なので、どうにも最後まで乗りきれませんでした。
 あと、これは、僕個々人の生理的な問題ですが。
 チャン・スンオプを演じるチェ・ミンシクが、
 有吉弘行と嶋大輔を足して2で割ったような顔なのが気になって気になって、
 どうにも最後まで乗りきれませんでした (笑)


 さらに、乗りきれなかった理由が、もう一つ。
 この映画は、R-18を受けていることからも想像が付くように、
 劇中で何度もセックスシーンが登場します。
 それらのシーンが官能的に美しいシーンならまだしも、変に生々しくて不快でした。
 冷静にストーリーを振り返ってみた時に、
 劇中で登場したセックスシーンは、どれも必要なかったような。
 ただ単に、監督が、撮りたいから撮っただけ?

 
 この映画を通じて、チャン・スンオプという芸術家を知れたことは、プラス。
 ただし、この映画を通じて、人間的に、チャン・スンオプを好きになれなかったことは、マイナス。
 スター 半分星 ほし ほし ほし(星1.5)」


~映画に登場する名画~

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-張承業




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