チャン・グンソクに、少女時代に、KARAに。
今なお続く、韓流ブーム!
それに乗っかったわけではないのですが、
今回は、このシリーズ初となる韓国映画を借りて観てみました。
■酔画仙
監督:イム・グォンテク
出演:チェ・ミンシク、アン・ソンギ、ソン・イェジン
2002/韓国/119分
R-18
貧民出身のスンオプは、貴族のキムに絵の才能を買われ、
キムの同志であるイ家で働きながら、独学で絵を学ぶ。
ある日、スンオプが模写した中国画が貴族の間で話題となり、天才と呼ばれるように。
大御所の画家、ヘサンの元へ弟子入りしたスンオプは、
やがて師匠よりも秀でた才能を発揮するようになる。
独自の絵の追求と、生活のための仕事の間でもがきながら、宮廷画家にまで出世したスンオプだが、
その頃、日本軍の台頭により朝鮮に大きな変化が訪れようとしていた。
(goo 映画より)
「そう言えば。
長いことアートテラーをやっておきながら、なんですが。。。
お隣の国・韓国の美術界については、全く知識を持ち合わせていませんでした。
お恥ずかしいったら、ありゃしない。
韓国人の芸術家と言いますと、
かろうじて、現在、森美術館で個展が開催中のイ・ブルさんが思いつく程度。
あとは・・・あとは・・・ナム・ジュン・パイク?
(正式には、ナム・ジュン・パイクは、韓国系アメリカ人)
ただ、僕が知らないというだけで、ちゃんと韓国にだって、歴史に残る画家はいるわけで。
そのうち一人である張承業 (チャン・スンオプ) の生涯が、
この 『酔画仙』 いう映画では、描かれています。
全く未知の芸術家だけに、純粋に、勉強になりました。
彼の描いた絵も、劇中でたくさん登場したので、
映画を観るというよりは、 “チャン・スンオプ展” を観賞しているような気分でした。
ちなみに、チャン・スンオプは、李氏朝鮮後期に活躍した画家。
貧しい家の出身ながら、絵の才能1本だけで、
宮廷画家までに上り詰めたという伝説の人物だそうです。
そんな立身出世、アメリカンドリームな映画かと思いきや、
かなり、グチグチとした展開の映画で、観ていて、何度もイラッとしました。
チャン・スンオプは、確かに絵の才能はあるのですが、
すぐスランプに陥り、酒に逃げるわ、女に逃げるわ、どこかに逃走するわ…な 『だめんず』 。
『だめんず』 っぷりを発揮するたびに、何度も、
「またかよ (怒)」
と、腹が立ちました。
絵の才能がなかったら、確実にダメ人間です。
こんなダメ人間が主人公な映画なので、どうにも最後まで乗りきれませんでした。
あと、これは、僕個々人の生理的な問題ですが。
チャン・スンオプを演じるチェ・ミンシクが、
有吉弘行と嶋大輔を足して2で割ったような顔なのが気になって気になって、
どうにも最後まで乗りきれませんでした (笑)
さらに、乗りきれなかった理由が、もう一つ。
この映画は、R-18を受けていることからも想像が付くように、
劇中で何度もセックスシーンが登場します。
それらのシーンが官能的に美しいシーンならまだしも、変に生々しくて不快でした。
冷静にストーリーを振り返ってみた時に、
劇中で登場したセックスシーンは、どれも必要なかったような。
ただ単に、監督が、撮りたいから撮っただけ?
この映画を通じて、チャン・スンオプという芸術家を知れたことは、プラス。
ただし、この映画を通じて、人間的に、チャン・スンオプを好きになれなかったことは、マイナス。
(星1.5)」
~映画に登場する名画~
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Film:21 『酔画仙』
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