3が日が、あっという間に終わってしまい、
本日が仕事始めだったという方も少なくないでしょう。
そんな中、お正月気分が若干残っていて、恐縮なのですが。
今回は、お正月の定番ともいうべき、七福神がテーマです。
七福神と聞いて、皆様が頭に思い浮かべたのは・・・
おおむね、こんなイメージではないでしょうか?
メンバーそれぞれ、おめでたい感じがしますよね。
しかし、美術界の広い世界には、
あまり、おめでたくない姿で表現された七福神もいるのです。
今回は、その中でも選りすぐりの7人をご紹介。
“逆” 神7です。
【恵比寿】
七福神の中で唯一の日本の神様。
神話では、イザナギとイザナミの間に生まれるも、
三歳になっても歩けなかったことから、船に乗せられ捨てられるという悲惨な過去をもつ。
その後、漁師に大漁をもたらす神様として、華麗に復活。
左手に鯛、右手に釣竿を持った姿で描かれる。
そんな恵比寿様を、江戸を代表するエキセントリック絵師・曾我蕭白が描くと、こうなります。
鯛がデカすぎて、おめでたいどころの騒ぎではありません。
『南米アマゾン 幻の巨大魚に挑む!』 みたいなテイストです。
【寿老人】
中国の道教が起源の神。
全天で2番目に明るい恒星・南極老人星の化身とされる。
キャラが福禄寿とカブるため、たまに外されることも (その場合は、吉祥天や猩々が繰り上げ当選) 。
長寿の象徴である桃を手に持ち、長寿の象徴である鹿を従える。
そんな福禄寿を、近代日本画の父と呼ばれた狩野芳崖が描くと、こうなります。
仙人感強め。
それ以上に、ジジイ感が強めです。
こうなるくらいなら、長生きしなくていいかなァと、僕は思います。
【福禄寿】
寿老人と同じく、中国の道教が起源の神。
またまた寿老人と同じく、全天で2番目に明るい恒星・南極老人星の化身とされる。
もともとは、福 (幸福)、禄 (富)、寿 (長寿) の3つの化身が合体した神様であった。
頭が異様に長い。
そんな福禄寿を、破天荒の浮世絵師・歌川国芳が描くと、こうなります。
一見すると、普通の福禄寿 (?) ですが。
騙されてはいけません。
その正体は、タヌキの巨大なキャン○マ袋。
めでたいわけがありません。
【布袋】
中国の唐時代末期に実在した禅がモデル。
大袋を肩に担ぎながら、占いをして旅を続けたとされる。
その愛嬌のある姿から、子どもに大人気だったのだとか。
弥勒菩薩の化身とも。
そんな布袋を、長谷川等伯ら日本の絵師に大きな影響を与えた画僧・牧谿が描くと、こうなります。
プロレスラーか。
それも、ヒールのプロレスラーか。
袋の中に入っているのは、絶対に凶器。
【毘沙門天】
甲冑をつけた姿で表される。
ソロのときは、毘沙門天。
四天王のときは、多聞天。
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そんな毘沙門天、もともとは財宝を守るインドの神様クベーラだったそうな。
その姿が、こちら。
まさかのぽっちゃり系。
このメタボ体型から、マッチョ体型へ。
ライザップ。
【大黒天】
天部と言われる仏教の守護神達の一人。
日本には密教の伝来とともに伝わる。
その後、「大黒=だいこく=大国」 というこじ付け的な理由から、
日本古来からの神道の神である大国主とフュージョンさせられてしまう。
打出小槌をもち、頭巾をかぶった姿で表されることが多い。
そんな大黒天、もともとはヒンドゥー教のシヴァ神の化身であるマハーカーラだったそうな。
その姿が、こちら。
誰?!
まったく面影なし。
「今はすっかりイイおじさんだけど、実は昔は荒れてたんだよ」 的な感じです。
【弁財天】
七福神唯一の女性メンバー。
日本に伝来してからは、吉祥天、市杵嶋姫命、瀬織津姫などのイメージを吸収していく。
もとは、「弁才天」 と表記されていたが、
財宝神としての性格を得てからは、「弁財天」 と表記されるように。
そんな弁財天は、なぜか蛇の姿をした宇賀神のイメージをも吸収。
宇賀神を頭に乗せたタイプの弁才天像も少なくないそうな。
あろうことか、石山寺に伝わる 《天川弁才天曼荼羅》 では、弁財天自体が蛇の姿に。
その姿が、こちら。
女性の本性は怖いとは聞いていましたが。
そのレベルは、ゆうに超えています。
何かのゲームのボスキャラかと思いました。
七福神は、おめでたい。
そう無条件に受け止めている僕ら自身が、何よりもおめでたいのかもしれません。
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