東京オペラシティ アートギャラリーで開催中の・・・
“サイモン・フジワラ ホワイトデー” に行ってきました。
こちらは、1982年生まれ (つまり、僕とタメ!) 、
日本人の父とイギリス人の母を持つベルリン在住のアーティスト、サイモン・フジワラの日本初個展です。
バレンタインデーもまだ来ていないというのに、ホワイトデー。
このサブタイトルには、こんな意味が込められているそうです。
現代社会で無意識に受け止められるシステム (たとえば「ホワイトデー」) の 「あたりまえ」 を見つめ直す。
西欧では、男女の愛の誓いの日とされるバレンタインデー。
しかし、日本では、製菓会社によって、都合よく解釈され、
女性が意中の男性 (たまに義理も) にチョコレートを贈る日と、定着してしまったのは有名な話です。
さらに日本では、その1か月後に、
西欧には無いホワイトデーなる独自のイベントまでもがすっかり定着してしまっています。
指摘されてみると、確かに変なイベントですが、
無意識に受け入れてしまっている 「あたりまえ」 のイベントです。
そんな 「あたりまえ」 のシステムにスポットを当てたのが、今回の展覧会とのこと。
COWCOWの 「あたりまえ」 体操と通ずるところがありそうです (←?) 。
・・・・・それは、さておきまして。
今回の展覧会の率直な感想は、と言いますと。
「面白い・・っぽい感じは、するんだけどなぁ。う~ん。」
という感じでしょうか。
展示室の一番最初に、モコモコした何かが詰まった紙袋が置かれていたり、
だだっ広い空間に、複数の作品が雑多に展示されていたり、
兵馬俑を彷彿とさせるマネキンのような何かが会場を埋め尽くしていたり、
インパクトは、十分にあるのですが・・・う~ん。
インパクトのみと言いましょうか。
展覧会のはじめに、手渡されたハンドアウトを読めば、
大方の作品に関しては、そのコンセプトもわかるのですが・・・う~ん。
そのコンセプト自体に、そこまで共感するところが無いと言いましょうか。
例えば、画面手前に映り込んだ牛乳が描かれた絵画作品。
こちらを含む7点の牛乳を描いた絵は、《乳糖不耐症》 という作品です。
描いたのは、サイモン・フジワラではなく、万寿台創作社。
万寿台創作社とは、北朝鮮が国家的に運営する絵画・彫刻制作工房で、
4000人にも及ぶアーティストが、従業員として抱えられているのだとか。
そんな万寿台創作社に、サイモン・フジワラは、コップに入った牛乳の絵を注文しました。
実は、北朝鮮では生乳は生産されていないのだそうです。
僕らにとって、「あたりまえ」 の光景は、
北朝鮮のアーティストらにとっては、現実に見たことない光景というわけです。
それを踏まえて、会場にあるコップに入った牛乳の絵を観ると・・・。
それなりに面白いっぽい感じはするのですが、
やっぱり 「う~ん。(だから、どうした?!)」 という印象は否めません。
全体的に、何か惜しい感じがする展覧会。
ひと味足りないような。
調味料が足りないような。
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サイモン・フジワラ ホワイトデー
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