世界的なアーティスト・村上隆さんの個展が、現在森美術館で絶賛開催中ですが。
村上隆さんのアートコレクターとして活動にスポットを当てた展覧会が、横浜美術館で開催されています。
![スーパーフラット]()
村上隆とスーパーフラット・コレクション Photo: Kentaro Hirao
その名も、“村上隆のスーパーフラット・コレクション―蕭白、魯山人からキーファーまで―” 。
会期は4月3日までとなっています。
村上隆さんのコレクションが、まとまった形でお披露目されるのは、今回が初めてのこと。
10年ほど前からコレクションを始め、その数はすでに5000点を超えているのだとか。
今回の展覧会では、そのうちの実に約400点が展示されています。
展示の中心となるのは、アンゼルム・キーファーの作品をはじめとする・・・
アンゼルム・キーファー 《メルカバ》 2010年
(c) Anselm Kiefer. Courtesy Gagosian Gallery, Photo by Charles Duprat
現代アートコレクション。
![会場]()
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
しかし、それは村上隆コレクションのほんの氷山の一角に過ぎません。
曾我蕭白をはじめとする江戸絵画作品もあれば、
![曾我]()
縄文土器や茶道具など様々な陶器類の作品もあり、
![土器アップ]()
豊臣秀吉直筆の書があるかと思えば、
![秀吉]()
雑巾やコーヒーフィルターといったガラクタ同然 (?) のものまで。
![雑巾]()
村上隆さんのコレクションは、実に多岐に渡っています。
一言で言えば、カオスなコレクションです。
そんなカオスなコレクションを展示するわけですから、
当然、横浜美術館そのものがカオスな空間へと変貌していました。
![スタディー]()
多くのアーティストの作品が展示される横浜トリエンナーレの時でさえ、
こんなにもカオスな空間にはなっていなかったような気がします。
それを、たった一人の人物のコレクションだけで。。。
やはり村上隆さんは、ただものではありません。
アーティストとしてだけでなく、アートコレクターとしても傑物です。
村上さん曰く、飾って愛でることが目的ではなく、
自らの創作に吸収する目的で作品を蒐集しているとのこと。
吸収し終わった作品は、倉庫へと直行してしまうそうです。
つまり、今回の展覧会が無かったら、これらの作品は、倉庫に眠り続けたままだったのです。
個人的に印象に残っている作品は、マウリツィオ・カテランの 《無題》 。
![m]()
壁にかけられたアニメチックな絵画作品 (Mr. 《にゃあ~~おはよっ!》) のほうに気を取られてしまいがちですが。
その下にご注目。
マウリツィオ・カテラン 《無題》 2001年
なんと手のひらサイズのエレベーターが備え付けられていました。
しかも、ちゃんと自動的にドアが開閉する本格的なエレベーターです。
また、ジェイク・アンド・ディノス・チャップマンの 《CFC.77393898》 も、かなりのインパクト。
![CFC.77393898]()
某ファーストフードのキャラクターが、モチーフであることは疑いようもありません。
あのキャラクターは、ただでさえ怖いのですが。
それが、さらに怖いことになっています。
どうか夢に出て来ませんように。
他にも山ほど面白い作品がありましたが、
全部を紹介していたら、この記事までカオスになりそうなので割愛します。
村上隆さんの脳内 (倉庫内?) を再現したようなインスタレーション風の空間があったり、
![カオス]()
作品を通じて、美術教育や美術の価値について考えさせるコーナーがあったり、
![作品]()
展覧会としての見せ所も、それなりにあったのですが。
既存の基準やヒエラルキーを超えて蒐集されたスーパーフラットなコレクションが、
アーティストとしての村上隆さん自身に、または作品に、どんな影響を与えているのか、
そういった部分が展覧会から見えてこなかったのは、やや残念なところ。
せめて、森美術館で公開中の最新作 《五百羅漢図》 との関連だけでも、明らかになっていれば・・・。
あまりにカオスなコレクションだったので、
きっと学芸員さんも料理しきれなかったのでしょう (笑)
![星]()
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村上隆さんのアートコレクターとして活動にスポットを当てた展覧会が、横浜美術館で開催されています。


村上隆とスーパーフラット・コレクション Photo: Kentaro Hirao
その名も、“村上隆のスーパーフラット・コレクション―蕭白、魯山人からキーファーまで―” 。
会期は4月3日までとなっています。
村上隆さんのコレクションが、まとまった形でお披露目されるのは、今回が初めてのこと。
10年ほど前からコレクションを始め、その数はすでに5000点を超えているのだとか。
今回の展覧会では、そのうちの実に約400点が展示されています。
展示の中心となるのは、アンゼルム・キーファーの作品をはじめとする・・・

(c) Anselm Kiefer. Courtesy Gagosian Gallery, Photo by Charles Duprat
現代アートコレクション。


(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
しかし、それは村上隆コレクションのほんの氷山の一角に過ぎません。
曾我蕭白をはじめとする江戸絵画作品もあれば、

縄文土器や茶道具など様々な陶器類の作品もあり、


豊臣秀吉直筆の書があるかと思えば、

雑巾やコーヒーフィルターといったガラクタ同然 (?) のものまで。

村上隆さんのコレクションは、実に多岐に渡っています。
一言で言えば、カオスなコレクションです。
そんなカオスなコレクションを展示するわけですから、
当然、横浜美術館そのものがカオスな空間へと変貌していました。


多くのアーティストの作品が展示される横浜トリエンナーレの時でさえ、
こんなにもカオスな空間にはなっていなかったような気がします。
それを、たった一人の人物のコレクションだけで。。。
やはり村上隆さんは、ただものではありません。
アーティストとしてだけでなく、アートコレクターとしても傑物です。
村上さん曰く、飾って愛でることが目的ではなく、
自らの創作に吸収する目的で作品を蒐集しているとのこと。
吸収し終わった作品は、倉庫へと直行してしまうそうです。
つまり、今回の展覧会が無かったら、これらの作品は、倉庫に眠り続けたままだったのです。
個人的に印象に残っている作品は、マウリツィオ・カテランの 《無題》 。

壁にかけられたアニメチックな絵画作品 (Mr. 《にゃあ~~おはよっ!》) のほうに気を取られてしまいがちですが。
その下にご注目。

なんと手のひらサイズのエレベーターが備え付けられていました。
しかも、ちゃんと自動的にドアが開閉する本格的なエレベーターです。
また、ジェイク・アンド・ディノス・チャップマンの 《CFC.77393898》 も、かなりのインパクト。

某ファーストフードのキャラクターが、モチーフであることは疑いようもありません。
あのキャラクターは、ただでさえ怖いのですが。
それが、さらに怖いことになっています。
どうか夢に出て来ませんように。
他にも山ほど面白い作品がありましたが、
全部を紹介していたら、この記事までカオスになりそうなので割愛します。
村上隆さんの脳内 (倉庫内?) を再現したようなインスタレーション風の空間があったり、

作品を通じて、美術教育や美術の価値について考えさせるコーナーがあったり、


展覧会としての見せ所も、それなりにあったのですが。
既存の基準やヒエラルキーを超えて蒐集されたスーパーフラットなコレクションが、
アーティストとしての村上隆さん自身に、または作品に、どんな影響を与えているのか、
そういった部分が展覧会から見えてこなかったのは、やや残念なところ。
せめて、森美術館で公開中の最新作 《五百羅漢図》 との関連だけでも、明らかになっていれば・・・。
あまりにカオスなコレクションだったので、
きっと学芸員さんも料理しきれなかったのでしょう (笑)


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