俺は、今、モーレツに腹が立っている!
美術展の期間に合わせてレストランが提供する限定メニューってあるだろ?
あれは、何で、フレンチだとか、スイーツだとか、
女が喜ぶメニューばっかりなんだ?!
漢 [おとこ] が、そんなこじゃれたものを、食ってられるか!
漢なら、ガッツリと丼が食いたいんだ。
展覧会の期間に合わせて、アートな丼を誰か作ってくれ!
何、作らないだと?
なら、俺が作るしかないじゃないかっ!
そう。これが、漢のアート丼だ!
今回は、スペインが生んだ奇才サルバドール・ダリをイメージした丼を考案いたしました。
ダリは食べ物に関して、非常に強いこだわりがある人物。
ダリは、こんなことを述べています。
「私は知性で把握できる明確に一定した形のものしか食べたくない」
それゆえ、全く無定形な性質であるホウレン草は敵なのだそうです。
・・・・・。
いやいや、屁理屈をこねているだけで、ただ単純に味がキライなだけだったのでしょう (笑)
ともあれ、ダリ丼を制作するにあたっては、ホウレン草はNG食材であることは確かです。
ちなみに、固い殻に覆われた (=明確に形が一定した) ロブスターやかたつむりは、大好物だったのだとか。
ただ、ロブスターやかたつむりは、家庭的な食材ではないので、却下です。
そこで、まず一つ目の食材として選んだのは・・・
フランスパン。
ダリの数多い奇行の中で、特にインパクトがあるのが、
リーゼントヘアと称して、フランスパンを頭に括りつけてマスコミの前に現れたエピソード。
それだけに、フランスパンは外せません。
フランスパンをカットし、オーブンへ。
この時、カマンベールチーズを乗せるのを忘れずに。
ダリの最も有名な絵画と言えば、《記憶の固執》。
(注:著作権の関係があるので、再び僕の拙い絵でご容赦ください)
この絵の中で、何よりも印象的なのは、ビロ~ンと溶けた時計でしょう。
そのインスピレーションのもとになったのが、溶けるカマンベールチーズと言われています。
というわけで、《記憶の固執》 の中の時計のように溶かします。
イイ感じで溶けたら、刻み海苔で時計の針を表現。
丼に乗せることなく、このまま食べたいくらいに美味しそうです。
さて、続いては、ベーコンを用意。
(注:著作権の関係があるので、僕の拙い絵でご容赦ください)
《焼いたベーコンのある自画像》 という作品を描いているくらいですから、
やはり焼いたベーコンも外せません。
焼きあがったら、丼に盛り付けていきましょう。
《記憶の固執》 をはじめ、ダリの絵画作品は、砂漠のような場所が多く登場します。
そのイメージを彷彿とさせるべく、ご飯の上に、(レトルトのですが) カレーをかけますした。
そこに、溶けたカマンベールチーズが乗ったフランスパンと、焼いたベーコンをトッピング。
ポイントは、ベーコンをビロ~ンとした感じで盛り付けること。
こうすることで、よりダリっぽくなります (←?)。
さらに、ダリには 《ゆでたインゲン豆のある柔らかい構造:内乱の予感》 という作品があるので、
ダリ・「ゆでたインゲン豆のある柔らかい構造:内乱の予感」 プリキャンバス複製画・ ギャラリーラ.../グーピルギャラリー
(注:複雑な絵なので、さすがに絵を描くのは諦めましたw Amazonの画像でお楽しみください)
ゆでたインゲン豆もトッピング。
これで、ダリ丼の完成です!!
・・・・・・と思ったのですが。
何かが足りないような。。。
ハッ!!!
ダリと言えば、やはりヒゲ。
あのヒゲが無ければ、ダリ丼とは呼べません。
困りました。
焦る僕。
何か無いかと、冷蔵庫や戸棚を探すも、
それらしいものは、時計の針代わりに使った刻み海苔くらいです。
「刻み海苔で、ダリのあのヒゲっぽいものを作るかぁ」
と、妥協しようとしかけた次の瞬間。
机の上にあったあるものに目が留まりました。
「これでダリのあのひげを・・・って、いやいや、それはさすがに奇行だわ」
で、結局。
ダリに比べれば、全然可愛いほうの奇行です。
これで本当にダリ丼が完成しました。
トーストしたフランスパン、カマンベールチーズ、ゆでたいんげん豆、ベーコン、そしてカレー。
不味くなる要素が一つもありません。
この秋、国立新美術館でダリ展が開催されますから、
ミュージアムカフェやレストランで、提供してみてはいかがでしょうか?(関係者の皆さん!)
味に関しては、まったく後悔していないのですが。
さすがに丼にマッキーでダリのヒゲを描いたことは、後悔しています (泣)
皆様からの “つくれぽ” もお待ちしています (笑)
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8杯目 これが、ダリ丼だ!
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