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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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國府理展 『オマージュ 相対温室』

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2014年4月30日。
こんなニュースが報じられました。




その一報を知った時は、もちろん驚きましたが。
國府理 (こくふおさむ) というアーティストをよく知らなかったこともあり、
また、東京から離れた青森国際芸術センターでの出来事だったこともあり、
僕の記憶の中から、すっかりと忘却の彼方へと追いやられていました。


さて、本人の突然の死という事態により、開始3日目にして中止された彼の個展 “國府理展 相対温室” 。
それを出来るだけ忠実に再現した展覧会 “國府理展 『オマージュ 相対温室』” が、
現在、竹中工務店東京本店ビル1階にあるGallery A4 (ギャラリーエークワッド) で開催されています。

《相対温室》 と呼ぶべきか、それとも、「《相対温室》 のオマージュ」、
もしくは、「《相対温室》 のようなもの」 「《相対温室》 らしきもの」 と呼ぶべきか。
何はともあれ、國府理の遺志を継いだ作品が、確かに、この場所で動いていました。

相対温室

相対温室  相対温室


作品の意図するところは、正直なところ、イマイチよくわかりませんでしたが。
自らの死により公開が中止となってしまったアーティストの作品が、
三回忌のタイミングで復活を果たしたという光景を目の当たりにし、ただただ鳥肌が立ちました。
アート作品に感動したというよりも、この現実、事実に感動したと言いましょうか。

青森国際芸術センターでの展覧会を観ていないので、憶測でしかないのですが。
おそらく、青森国際芸術センターでの展覧会では、ここまでの感動は得られなかったはず。
今までに味わったことが無い感情で満たされた展覧会でした。
星



また、会場には、《相対温室》 だけでなく、

自動車冷蔵庫


國府理の初期の代表作 《自動車冷蔵庫》 も出展されていました。
こちらは、その名の通り、自動車型の冷蔵庫です。
彼が実際に乗っていた自動車のエンジン部分に冷凍装置を取り付けたものなのだとか。

自動車冷蔵庫  家自動車冷蔵庫


自動車を冷蔵庫にしてしまおう。
その発想だけ耳にすると、ちょっとくだらない気もしますが。
実際の作品は、くだらなさを超越しており、
「もともと、こういうものだったのでは?」 と思わせる絶対的な存在感のようなものがありました。


ちなみに、青森国際芸術センターの敷地内の森に設置されていたという 《Typical Biosphere》 も、

Typical Biosphere


竹中工務店東京本店ビル敷地内の雑木林の中に、完全再現されていました。

竹中工務店東京本店ビル


作品内には自由に出入りできます。

竹中工務店東京本店ビル  竹中工務店東京本店ビル


作品内に設置された椅子に座って、のんびり過ごすのも・・・・・ん?

椅子


塗れてますね。。。

昨夜の雨が入り込んでしまったのでしょう。
でも、どこから?
あっ、上から?!




竹中工務店が運営するギャラリーなので、
建てつけに関する言及は、これ以上は触れないようにします。




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