今回は、「超泣ける!」 と話題のこちらの映画を観に行ってきました。
■リリーのすべて
監督:トム・フーバー
出演:エディ・レッドメイン、アリシア・ヴィキャンデル
2015年/イギリス・ドイツ・アメリカ/120分/R15
1930年。デンマークに住む風景画家アイナー・ヴェイナー (エディ・レッドメイン) は、
ある日、肖像画家である妻のゲルダ (アリシア・ヴィキャンデル) に頼まれ女性モデルの代役を務めることに。
これをきっかけに、アイナーに内在していた女性性が目覚めていった。
次第にリリーという名の女性として過ごすことが多くなっていき、
心と身体との不一致に苦悩を深めていくアイナー。
ゲルダもまた、アイナーが夫でなくなっていくことに困惑するものの、
やがてリリーこそがアイナーの本来の姿であると理解し受け入れていく。
そしてパリに移住し解決の道を探す二人の前に、ある婦人科医が現れる――。
(「Movie Walker」より)
「世界で初めて性別適合手術を受けた人物が、画家だったとは!
そして、それを支えた妻も、画家だったとは!
これは、アートテラーとしては観ないわけにはいきません。
とにかく、リリーを演じたエディ・レッドメインの演技が、素晴らしすぎました。
映画の冒頭の方ではもちろん男性でしたが、途中から女性にしか見えませんでした。
揺れる心情のようなものが、細かい仕草から伝わってきます。
そして、寄りそう妻・ゲルダを演じたアリシア・ヴィキャンデルの演技も、実にナチュラルでした。
くわえて、映像の美しさ、音楽の美しさ、映画として申し分は無かったのですが・・・
泣けませんでした!!
特に性同一性障害を抱えた方の気持ちが理解できないというわけではないのです。
ただ、男の立場では、この映画の登場人物の誰にも感情移入出来ませんでした。
(女性なら、妻のゲルダや、もしくはリリーの気持ちにシンクロできるのでしょうが。)
女性性が芽生えてしまったアイナー (リリー) の気持ちもわからなくもないです。
もし、妻がいなかったのなら、自分らしく生きて行くべきでしょう!
しかし、妻がいる以上、自身の性よりも、
もう少し、妻のことを大切にしてあげられなかったのかと。
昨今話題のゲス不倫よりも、妻にとっては残酷なことをしているように思いました。
リリーの性別適合手術が、この映画のメインでありますが。
画家の夫婦のドラマとして観ても、非常に興味深かったです。
ゲルダの葛藤には、グッとくるものがありました。
とりあえず、それ以外に、気になったのは、
アイナーの幼馴染である画商・ハンスが、プーチン大統領に見えて仕方なかったことです (笑)
あと、もう一つ気になったのが・・・
(軽くネタバレを含むので、これから観に行く予定の方はスクロールしてください)
ラストシーンが、崖だったこと。
美しいシーンではありましたが、なんとなく2時間サスペンスドラマ感が。。。
あのせいで、泣けなかった気もします。
(星4つ)」
~映画に登場する名画~
(アイナー・ヴェイナーによる風景画)
(ゲルダが描くリリー・エルベの肖像)
1位を目指して、ランキングに挑戦中!(現在7位です)
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!
↧
Film:35 『リリーのすべて』
↧