府中市美術館で開催中の “ファンタスティック 江戸絵画の夢と空想” に行ってきました。
もはや、府中市美術館の春の恒例行事として定着した感のある江戸絵画展シリーズ。
今年のキーワードは、『ファンタスティック』 です。
英一蝶の 《かぐや姫図》 や、
吉川一渓の 《白狐図》 のように、
まさしく文字通りに、 「ファンタスティック」 な光景を描いた作品もありましたが。
墨江武禅の 《月下山水図》 のように、
満月や雪景色など、日常の美しい光景を描いた絵もありました。
確かに美しい光景も、「ファンタスティック」 と言えば、「ファンタスティック」 です。
不思議なもので、ただの山水画 (?) も、
「ファンタスティック」 というフィルターを通して観ることで、グッと惹きつけられるものがありました。
ファンタスティックなものを
ファンタスティックと思える
僕のこころがファンタスティック
とにを
「ファンタスティック」 というキーワードを発掘した時点で、この展覧会は企画勝ち。
江戸絵画ファンならずとも、確実に楽しめる展覧会です。
さてさて、個人的に、もっともファンタスティックと感じた作品は、原鵬雲の 《気球図》。
阿波で初めてヨーロッパに渡ったという原鵬雲が、
実際に現地で目にして驚いた気球の姿を描いた作品です。
原鵬雲の 「ファンタスティック!」 という心の叫びが、聞こえてくるようです。
また、狩野探幽による 《八尾狐図》 もファンタスティック!
狩野探幽は、もっと上手い画家だったと思っていたので、正確には、逆ファンタスティック (←?) 。
尾が8本とか、そういうことを差し引いても、このキツネはみょうちくりんです。
一方、ファンタスティックのかけらもなかったのが、円山応挙の 《元旦図》 。
哀愁がハンパなく漂っています。
男性に何があったのか。
しかも、元旦に。
ちなみに。
今回の展覧会で、やたらとフィーチャーされていたのが、
小泉斐 (こいずみあやる 1770~1854) という下野益子出身の絵師。
そのオリジナリティ溢れるこってりしたテイストの作品は、人によってはクセになるかも。
今後、要注目です。
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ファンタスティック 江戸絵画の夢と空想
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