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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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いま、被災地から -岩手・宮城・福島の美術と震災復興-

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東京藝術大学大学美術館で開催中の・・・

被災地
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)


“いま、被災地から -岩手・宮城・福島の美術と震災復興-” に行ってきました。

こちらは、東日本大震災から5年を機に開催されたもので、
被災した各美術館の所蔵品や、文化財レスキュー活動の様子をおさめた写真パネル等を通じて、

会場  パネル


今なお復興の道を歩んでいる東北の現状を紹介する展覧会です。


東北から離れた関東で生活をしているからでしょうか。
すっかり、“あの地震から、もう5年” と感じてしまっている自分がいましたが。

被災  被災

パネル  作品


こうした現状をみるに、“あの地震から、まだ5年” であることを、改めて実感させられました。
被災された人々の体の傷は、癒えたように見えますが。
心の傷は、これらの美術品のように、完全には癒えていないのでしょう。


正直な話、展覧会として面白いか面白くないかで言えば、面白さは無かったです。
そういったタイプの展覧会ではないので。
ただ、メディアでは伝えられない、こうした東北の文化面での現状を、
東京の一美術館が伝えているというのは、大変意義のあることだと感じました。
星
それだけに、一人でも多くの人に観て頂きたいところですが、
なかなかどうして、現実は厳しく、ポツリポツリとしかお客さんがいらっしゃいませんでした。
(すぐ近くの美術館の若冲展には、240分待ちもの行列が出来ていたというのに!)
たまには、美術館で、真面目に文化と向き合ってみるのは、いかがでしょう?


ちなみに。
東北地方ゆかりの近現代作家の秀逸な作品の数々を紹介するコーナーでは、

会場


つい先日、大阪での森村泰昌展で目にした作品の元ネタ、
岩手県出身の萬鐵五郎の 《赤い目の自画像》 (岩手県立美術館蔵) が展示されていました。
あまりのタイミングの良さに、何か縁のようなものを感じてしまいました。

万


そんな 《赤い目の自画像》 の隣に飾ってあったのも、同じく萬鐵五郎による作品でした。
そのタイトルは、なんと 《地震の印象》
予言とまでは言いませんが、背筋がゾクっとするものがありました。




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