練馬区立美術館の “しりあがり寿の現代美術 回・転・展” に行ってきました。
こちらは、『真夜中の弥次さん喜多さん』 や、
真夜中の弥次さん喜多さん (1) (Mag comics)/マガジンハウス
東日本大震災後の日本をテーマにした 『あの日からのマンガ』 で知られる・・・
あの日からのマンガ (ビームコミックス)/エンターブレイン
奇才漫画家・しりあがり寿さんの美術館では初となる大々的な個展です。
漫画家さんの展覧会ですから、もちろん原画の数々も飾られていましたが。
展覧会の中心となるのは、なんと現代アート!
それも、「回転」 をテーマにした、一癖も二癖もある現代アートです。
例えば、こちらのアトリエを模した空間。
壁に飾られた絵画やら、イーゼルやら、石膏像やら、
とにかくありとあらゆるものが、「回転」 しています。
また例えば、こちらの歴史系の博物館をイメージした展示空間。
展示ケースの中のモノも前方後円墳も、もれなく 「回転」 しています。
監視員さん用の椅子も 「回転」 しています (笑)
さらに、例えば、《回転体は行進するダルマの夢を視る》 と題された、こちらの作品。
全12体のダルマが、それぞれオリジナルソングを歌いながら 「回転」 しています。
シュールにもほどがあります。
なぜ、しりあがり寿さんは、そんなにも 「回転」 にこだわるのか?
その答えは、『回転宣言』 の中にありました。
回転していないヤカンは、ただのヤカンですが。
回転すると、ヤカンとしての機能 (水を汲む、お湯を沸かす) は失われます。
その代わり、回転の美を有するのです。
パッと見では、「ヤカンが回転って・・・なんじゃソレwww」 という感じなのですが。
一旦咀嚼して、この作品について、よ~く考えてみると、
“アートとは何だろうか?” という問いかけが根底にあることに気づかされます。
パッケージ (見た目) は、ふざけていますが、
実は、かなりアートの本質を直球で突いた作品なのです。
意外や意外 (?)、ここ最近の現代アート展の中で、
現代アートの面白さがもっとも実感できた展覧会でした。
ちなみに、僕のお気に入りは、《回る白昼夢》 という作品。
レシートやトイレットペーパー、惣菜のパックなどなど、
主に白を基調とした身近なアレコレが、ぐるぐると 「回転」 しています。
その数、なんと600個!!
いつもの作品より余計に回しております。
「回転」 しているモノの中には、こんなものも。
まさに、白昼夢 (笑)
さて、こちらの展覧会。
どの時間に訪れても楽しいのですが、一番のオススメは閉館間際です。
閉館のアナウンスを、なんとあの人がしています。
ヒントは、この人↓
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しりあがり寿の現代美術 回・転・展
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