芸術の国・フランスにおいて、
「建築」「彫刻」「絵画」「音楽」「文学(詩)」「演劇」「映画」「メディア芸術」 に次いで。
9番目の芸術とされるのが・・・
「漫画」 ないしは、 「バンド・デシネ」
です。
(注 バンド・デシネとは、ベルギー・フランスを中心とした地域の漫画のこと。略称はB.D.)
世界最高峰の美術の殿堂・ルーヴル美術館も、漫画の芸術性に着目しており、
2005年には、現在も進行中のルーヴルBDプロジェクトをスタートさせました。
これは、フランス国内外の漫画家たちに、
ルーヴル美術館をテーマに自由に作品を描いてもらうというプロジェクトで、
漫画大国である日本からも、今までに荒木飛呂彦さんや松本大洋さんが参加しています。
そんなルーヴルBDプロジェクトを下敷きにした展覧会が、
森アーツセンターギャラリーで開催中の “ルーヴル美術館特別展「ルーヴルNo.9 ~漫画、9番目の芸術~」” です。
“バンド・デシネの巨匠”エンキ・ビラルや、
エンキ・ビラル/『ルーヴルの亡霊たち』
©Futuropolis / Musée du Louvre éditions 2012
『ジョジョの奇妙な冒険』 シリーズでお馴染みの荒木飛呂彦さん、
荒木飛呂彦/『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』
©LUCKY LAND COMMUNICATIONS / 集英社
『孤独のグルメ』 で知られる谷口ジローさんなど、
谷口ジロー/『千年の翼、百年の夢』
©TANIGUCHI Jiro – Futuropolis / musée du Louvre éditions / Shogakukan
ルーヴルBDプロジェクトに参加した漫画家たちの原画が、一堂に会しています。
さらには、この展覧会のためだけに描き下された有名日本人漫画家たちの作品も。
漫画ファンにはたまらない熱い展覧会となっています。
では、漫画に興味が無かったら楽しめないか・・・といえば、決してそんなことはありません!
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
ただ原画を並べただけの会場では無く、
まるで漫画の世界に入り込んでしまったかのように感じる演出が随所に!
このドラマチックな会場演出のおかげで、
そこまでマンガに詳しくない僕でも、なんかワクワクしっぱなしでした。
展覧会というよりは、体験型アトラクションのような印象です。
また、ルーヴル美術館やルーヴル美術館が所蔵する作品を紹介するコーナーも。
このあたりは、美術ファンにも刺さる展覧会となっています。
ルーヴル美術館×マンガ。
ルーヴル美術館のプロジェクトを通じて、マンガの芸術性の高さや表現の多様さを実感する、
逆に、展示されたマンガを通じて、長い歴史を持つルーヴル美術館の魅力に触れられる展覧会でした。
実際に会場を訪れるまで、どんな内容なのか、
いまひとつ想像がつかなかっただけに、いい意味で予想を裏切られて、楽しかったです。
とりあえず、この展覧会を訪れると、無性にルーヴル美術館に行きたくなります。
もしくは、ルーヴルBDプロジェクトの漫画を手に取って読みたくなります。
ルーヴル美術館に行って、漫画を読んで初めて完結する美術展なのかもしれません。
1位を目指して、ランキングに挑戦中!(現在7位です)
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!
↧
ルーヴル No.9 ~漫画、9番目の芸術~
↧