美術館でキモだめし?
太田記念美術館で開催中の “怖い浮世絵” に、怖いもの見たさで行ってまいりました。
こちらは、その名もずばり、怖い浮世絵ばかりを集めた夏にピッタリの展覧会です。
前半に展示されていたのは、幽霊や、
歌川国貞(三代豊国) 《見立三十六歌撰之内 藤原敏行朝臣 累の亡魂》 太田記念美術館蔵
化け物が登場するホラー系の怖い浮世絵たち。
歌川国貞(三代豊国) 《東駅いろは日記》 太田記念美術館蔵
怖いことは、怖いですが。
この手の怖い浮世絵は、幽霊展や妖怪展で紹介されること、しばし。
なんなら、ここ太田記念美術館でも、
2年前に “江戸妖怪大図鑑” が開催され、同じような浮世絵が紹介されています。
前ほど怖がれない、驚けない自分がいました。
幽霊や妖怪以上に、馴れって怖いですね。
しかし、展覧会の後半は、心霊系のホラーから、スプラッター系のホラーにシフトチェンジ。
血がプシャーって飛び出てるわ、
月岡芳年 《郵便報知新聞 第五百六十五号》 太田記念美術館蔵
顔の皮が剥ぎ取られているわ、
月岡芳年 《英名二十八衆句 直助権兵衛》 個人蔵
エグい “血みどろ絵” がオンパレード。
こちらは、マジで怖いです。
血の表現をリアルにするために、にかわを混ぜているとのこと。
いやいや、そこまでリアルを追求しなくてもいいですから。。。
月並みな感想になってしまいますが、
「結局なんだかんだ言って、生きている人が怖いよね。。。」 な展覧会でした。
今回出展されていた中で、印象に残った怖い浮世絵をいくつかご紹介いたしましょう。
まずは、月岡芳年の 《西郷隆盛霊幽冥奉書》 から。
このひげ面の残党兵みたいな人物は、何を隠そう、あの西郷隆盛。
僕らがイメージする西郷どんとはかけ離れていますが。
西郷隆盛の没後1年に発表された浮世絵だそうなので、おそらくこちらの方が本人に近いのだと思われます。
感情が読み取れない、謎の表情が何よりも怖いです。
続いては、月岡芳年の 《郵便報知新聞 第五百八十九号》。
今の報知新聞の前身である 「郵便報知新聞」 の記事を、月岡芳年がイラスト化したシリーズです。
第五百八十九号で紹介されているのは、大のお酒好きで 「グデン徳」 とあだ名された男の話。
ある日のこと、グデン徳は、賭けで二升の焼酎を一気飲みし、そのまま絶命してしまいました。
しかし、葬式の後に、まさかの蘇生。
墓穴から這い出します。
寒さに震えたグデン徳は、たまらずお寺の外へ。
すると、そこで、数名のバクチ打ちたちが、焚き火を囲んで博打をしていました。
暖を求めて現われたグデン徳の姿を見て驚く、バクチ打ちたち。
幽霊が現れたと勘違いした彼らは、一目散に逃げ出してしまいました。
その場に残ったのは、二十円余りのお金。
グデン徳は律儀に警察に届けたものの、のちにそのお金を貰うことになりましたとさ。
めでたしめでたし (←?)。
『ザ!世界仰天ニュース』 で紹介されそうなエピソードです。
さらに、「郵便報知新聞」 シリーズから、《郵便報知新聞 第六百六十三号》 も。
描かれているには、神田に住む大工の夫婦を襲った怖い話です。
毎晩12時になると現れる謎の黒い坊主。
この黒い坊主が現れては、毎度毎度、寝ている妻の口や顔を嘗め回すのだとか。
たまらず夫婦は、親戚の家へ避難。
すると、黒い坊主は現れなかったのだとか。
そして、数日後、家に戻ると、また元のように黒い坊主が現れる始末。
さて、この事件の顛末はというと、ただ単に自然消滅したとのこと。
・・・・・・・・・・・・・・。
オチの無い話ほど、怖いものはありません。
1位を目指して、ランキングに挑戦中!(現在7位です)
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太田記念美術館で開催中の “怖い浮世絵” に、怖いもの見たさで行ってまいりました。
こちらは、その名もずばり、怖い浮世絵ばかりを集めた夏にピッタリの展覧会です。
前半に展示されていたのは、幽霊や、
歌川国貞(三代豊国) 《見立三十六歌撰之内 藤原敏行朝臣 累の亡魂》 太田記念美術館蔵
化け物が登場するホラー系の怖い浮世絵たち。
歌川国貞(三代豊国) 《東駅いろは日記》 太田記念美術館蔵
怖いことは、怖いですが。
この手の怖い浮世絵は、幽霊展や妖怪展で紹介されること、しばし。
なんなら、ここ太田記念美術館でも、
2年前に “江戸妖怪大図鑑” が開催され、同じような浮世絵が紹介されています。
前ほど怖がれない、驚けない自分がいました。
幽霊や妖怪以上に、馴れって怖いですね。
しかし、展覧会の後半は、心霊系のホラーから、スプラッター系のホラーにシフトチェンジ。
血がプシャーって飛び出てるわ、
月岡芳年 《郵便報知新聞 第五百六十五号》 太田記念美術館蔵
顔の皮が剥ぎ取られているわ、
月岡芳年 《英名二十八衆句 直助権兵衛》 個人蔵
エグい “血みどろ絵” がオンパレード。
こちらは、マジで怖いです。
血の表現をリアルにするために、にかわを混ぜているとのこと。
いやいや、そこまでリアルを追求しなくてもいいですから。。。
月並みな感想になってしまいますが、
「結局なんだかんだ言って、生きている人が怖いよね。。。」 な展覧会でした。
今回出展されていた中で、印象に残った怖い浮世絵をいくつかご紹介いたしましょう。
まずは、月岡芳年の 《西郷隆盛霊幽冥奉書》 から。
このひげ面の残党兵みたいな人物は、何を隠そう、あの西郷隆盛。
僕らがイメージする西郷どんとはかけ離れていますが。
西郷隆盛の没後1年に発表された浮世絵だそうなので、おそらくこちらの方が本人に近いのだと思われます。
感情が読み取れない、謎の表情が何よりも怖いです。
続いては、月岡芳年の 《郵便報知新聞 第五百八十九号》。
今の報知新聞の前身である 「郵便報知新聞」 の記事を、月岡芳年がイラスト化したシリーズです。
第五百八十九号で紹介されているのは、大のお酒好きで 「グデン徳」 とあだ名された男の話。
ある日のこと、グデン徳は、賭けで二升の焼酎を一気飲みし、そのまま絶命してしまいました。
しかし、葬式の後に、まさかの蘇生。
墓穴から這い出します。
寒さに震えたグデン徳は、たまらずお寺の外へ。
すると、そこで、数名のバクチ打ちたちが、焚き火を囲んで博打をしていました。
暖を求めて現われたグデン徳の姿を見て驚く、バクチ打ちたち。
幽霊が現れたと勘違いした彼らは、一目散に逃げ出してしまいました。
その場に残ったのは、二十円余りのお金。
グデン徳は律儀に警察に届けたものの、のちにそのお金を貰うことになりましたとさ。
めでたしめでたし (←?)。
『ザ!世界仰天ニュース』 で紹介されそうなエピソードです。
さらに、「郵便報知新聞」 シリーズから、《郵便報知新聞 第六百六十三号》 も。
描かれているには、神田に住む大工の夫婦を襲った怖い話です。
毎晩12時になると現れる謎の黒い坊主。
この黒い坊主が現れては、毎度毎度、寝ている妻の口や顔を嘗め回すのだとか。
たまらず夫婦は、親戚の家へ避難。
すると、黒い坊主は現れなかったのだとか。
そして、数日後、家に戻ると、また元のように黒い坊主が現れる始末。
さて、この事件の顛末はというと、ただ単に自然消滅したとのこと。
・・・・・・・・・・・・・・。
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