~前回までのあらすじ~
「我が国宝ハンター生涯に一片の悔い無し!!」
そんな決意で、日本全国の国宝をハンティングしている男・とに~。
これまでに844件の国宝を目にしてきました。
滋賀県での国宝の旅。
その後半戦スタートです。
実は、滋賀県は、「飛び出し坊や」 の設置数が日本一の県。
街のいたる所で、坊やを見かけます。
そのたびに、自転車移動している僕ですら、「ビクッ!」 となるわけですから。
車を運転している人は、さぞ心臓に悪いことでしょう。
逆に、危ないのではなかろうか。
と、それはさておき。
野洲駅から坂本駅にやってきました。
ここ一帯は、延暦寺と日吉大社の門前町として栄えたエリア。
まずは、日吉大社を目指します。
こちらも前回紹介した苗村神社と同じく、東と西それぞれに本殿があるスタイルです。
そして、嬉しいことに、そのどちらもが国宝。
苗村神社とは違うのだよ、苗村神社とは。
こちらが、国宝の 《日吉大社東本宮本殿及び拝殿》 (ジャンル:建造物) で、
こちらも、国宝の 《日吉大社西本宮本殿及び拝殿》 (ジャンル:建造物) です。
どちらも狛犬は、本殿の中にいました。
なんとも珍しいスタイル。
室内犬ということなのでしょうか。
さて、そんな日吉大社。
神の猿、「神猿 (まさる) 」 がいたり、
西本宮の楼門・・・
その軒下に目を向けると、やっぱり猿がいたり、
猿の可愛いお守りが売っていたり、と、実に猿推しな神社でもありました。
「あ犬猿の仲だから、犬を室内に?!」
ちなみに今年2016年は、申年。
ちょうど当たり年に訪れることが出来て、何となく得した気分になりました。
日吉大社を参拝したあとは、いよいよ比叡山へ。
自力で向かうのを断念し、ロープウェイに乗ります。
こちらの叡山ケーブルは、全長1.3キロメートルと、
標高差は561メートルと、二つの部門で日本一を誇るそうです。
所要時間は、実に9分。
9分も乗っていると、さすがに途中でだれました (笑)
とは言え、登り切ったところからの琵琶湖のレイクビューは最高です。
彦根城からのレイクビューも良かったですが、それを凌駕する素晴らしさでした。
延暦寺では、《延暦寺根本中堂》 (ジャンル:建造物) を拝観。
想像していた以上の大きさでした。
市民体育館くらいの大きさはありましたでしょうか。
さて、この 《延暦寺根本中堂》 の中には、「不滅の法灯」 なるものがあります。
これは、最澄が灯して以来、1200年にわたって、一度も火を途切れさせたことがないという法灯。
毎日、菜種油を継ぎ足して、消えないように守り続けられているのだとか。
ここから生まれたとされる言葉が、『油断大敵』 。
なるほど、油を断ってはならないというわけですね。
その後、延暦寺の境内にある国宝殿へ。
延暦寺所蔵の国宝のうち未見のものが3件あります。
国宝殿ならば、3件すべてとは言いませんが、さすがに1件くらいは展示されているはず!
・・・いや、でもなぁ。
これまでの僕のパターンからすると、1件も展示されていないって可能性もあるよなぁ。
入館料の500円が無駄になるかもしれないし、やめとくか。。。
しかし、こういう油断をしたことで、
「実は、あの時、展示されていた国宝を見逃した!」 というパターンもありました。
油断大敵。
ここは勝負に出ましょう。
国宝が展示されていることに賭けます!
・・・・・・・・・・・賭け、失敗。
重要文化財ばっかりやないかーい!
国宝と思ったらレプリカやないかーい!
ちなみに、国宝が出てないのに国宝殿。
誇大広告としてJAROに通報しようかとも思ったのですが、
最澄が著した 『山家学生式』 の中の一説、
「一隅を照らす。これ則ち国宝なり。」 という言葉に由来するとのこと。
ややこしい言葉め!
さて、延暦寺で滋賀県の国宝旅は終了なのですが。
個人蔵の貴重な国宝が期間限定で公開されているので、
延暦寺からバスと電車を乗り継ぎ、京都国立博物館へと移動。
《法華経〈巻第八/〉》 (ジャンル:書跡・典籍) も無事にゲットしました。
ちなみに、この 『法華経』 は、あの仏師・運慶が発願し書写せしめたもの。
それゆえ、「運慶願経」 と呼ばれているのだとか。
運慶が生み出した国宝は仏像だけではなかったのですね。
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第百二十八話 国宝ハンター、賭ける!
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