静嘉堂文庫美術館で開催中の “漆芸名品展 ―うるしで伝える美の世界―” に行ってきました。
こちらは、静嘉堂文庫美術館コレクションの中から漆芸に焦点を当てた展覧会です。
展示されているのは、尾形光琳の硯箱 (重要文化財!) や、唐物茶入の傑作・付藻茄子 (大名物!) 、
さらには、世界のZESHINこと柴田是真の 《柳流水青海波塗重箱》 など、
柴田是真 《柳流水青海波塗重箱》 江戸末期から明治時代(19世紀)
選りすぐりられた漆芸の名品ばかり。
展覧会のタイトルは、やや地味な印象がありますが。
いえいえ、内容はまったく地味ではありません!
むしろ華やかすぎる展覧会でした!
さて、今回の展覧会で是非注目して頂きたいのが、
10年ぶりの公開となる近世初頭における漆芸の傑作 《羯鼓催花・紅葉賀図密陀絵屏風》 。
重要文化財 《羯鼓催花・紅葉賀図密陀絵屏風》 桃山~江戸時代初期(17世紀)
(左:羯鼓催花図 展示期間:10/8~11/20 右:紅葉賀図 展示期間:11/8~12/11)
作者も不明!
注文主も不明!
旧蔵者も不明という日本の漆芸作品史上もっともミステリアスな作品です。
ちなみに、左隻には、中国の玄宗皇帝と楊貴妃にちなむ 「羯鼓催花」、
右隻は、『源氏物語』 の 「紅葉賀」 の場面が描かれているのだそうです。
大画面のほぼすべてが漆で描かれていますが、
漆では表せない白色の部分には、密陀絵 (みつだえ) という一種の油絵の技法が使われているとのこと。
隅から隅まで見ごたえたっぷり、見どころだらけの作品でした。
この作品だけでお腹いっぱいになっちゃうことでしょう。
また、さらに嬉しいことに、
静嘉堂文庫美術館の至宝ともいうべき 《曜変天目(「稲葉天目」)》 も出展されています。
「・・・・・・って、あれ?漆は関係なくない?」
と思った方もいらっしゃることでしょう。
今回は特別に、漆塗りの天目台に乗った形で展示されています。
国宝 《曜変天目(「稲葉天目」)》 と付属 《黒漆天目台》(「尼崎台」) 南宋時代(12~13世紀) 後期展示
こちらの 《黒漆天目台》 も大変に貴重なもので、
茶人に 「尼崎台」 と呼ばれ珍重されてきた宋時代の無文漆器です。
《黒漆天目台》 に 《曜変天目(「稲葉天目」)》 を乗せた姿で展示するのは、実は開館以来初めてとのこと。
レアな姿を、是非目に焼き付けてくださいませ。
今回の展覧会で一番心を奪われたのが、原羊遊斎による 《雪華蒔絵印籠》 です。
【左】原羊遊斎 《雪華蒔絵印籠》(根付:鏡蓋根付) 江戸時代(19世紀)
【右】原羊遊斎 《秋草虫蒔絵象嵌印籠》(根付:象牙彫 鹿置物) 下絵:酒井抱一 江戸時代(18~19世紀)
紋様のモチーフは、なんと雪の結晶!
オランダから輸入された顕微鏡で観察されたものだそうで、全23種がデザインされています。
オシャレにもほどがあります。
きっと持ち主は、「この印籠が目に入らぬか」 って自慢したに違いありません。
1位を目指して、ランキングに挑戦中!(現在7位です)
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!
こちらは、静嘉堂文庫美術館コレクションの中から漆芸に焦点を当てた展覧会です。
展示されているのは、尾形光琳の硯箱 (重要文化財!) や、唐物茶入の傑作・付藻茄子 (大名物!) 、
さらには、世界のZESHINこと柴田是真の 《柳流水青海波塗重箱》 など、
柴田是真 《柳流水青海波塗重箱》 江戸末期から明治時代(19世紀)
選りすぐりられた漆芸の名品ばかり。
展覧会のタイトルは、やや地味な印象がありますが。
いえいえ、内容はまったく地味ではありません!
むしろ華やかすぎる展覧会でした!
さて、今回の展覧会で是非注目して頂きたいのが、
10年ぶりの公開となる近世初頭における漆芸の傑作 《羯鼓催花・紅葉賀図密陀絵屏風》 。
重要文化財 《羯鼓催花・紅葉賀図密陀絵屏風》 桃山~江戸時代初期(17世紀)
(左:羯鼓催花図 展示期間:10/8~11/20 右:紅葉賀図 展示期間:11/8~12/11)
作者も不明!
注文主も不明!
旧蔵者も不明という日本の漆芸作品史上もっともミステリアスな作品です。
ちなみに、左隻には、中国の玄宗皇帝と楊貴妃にちなむ 「羯鼓催花」、
右隻は、『源氏物語』 の 「紅葉賀」 の場面が描かれているのだそうです。
大画面のほぼすべてが漆で描かれていますが、
漆では表せない白色の部分には、密陀絵 (みつだえ) という一種の油絵の技法が使われているとのこと。
隅から隅まで見ごたえたっぷり、見どころだらけの作品でした。
この作品だけでお腹いっぱいになっちゃうことでしょう。
また、さらに嬉しいことに、
静嘉堂文庫美術館の至宝ともいうべき 《曜変天目(「稲葉天目」)》 も出展されています。
「・・・・・・って、あれ?漆は関係なくない?」
と思った方もいらっしゃることでしょう。
今回は特別に、漆塗りの天目台に乗った形で展示されています。
国宝 《曜変天目(「稲葉天目」)》 と付属 《黒漆天目台》(「尼崎台」) 南宋時代(12~13世紀) 後期展示
こちらの 《黒漆天目台》 も大変に貴重なもので、
茶人に 「尼崎台」 と呼ばれ珍重されてきた宋時代の無文漆器です。
《黒漆天目台》 に 《曜変天目(「稲葉天目」)》 を乗せた姿で展示するのは、実は開館以来初めてとのこと。
レアな姿を、是非目に焼き付けてくださいませ。
今回の展覧会で一番心を奪われたのが、原羊遊斎による 《雪華蒔絵印籠》 です。
【左】原羊遊斎 《雪華蒔絵印籠》(根付:鏡蓋根付) 江戸時代(19世紀)
【右】原羊遊斎 《秋草虫蒔絵象嵌印籠》(根付:象牙彫 鹿置物) 下絵:酒井抱一 江戸時代(18~19世紀)
紋様のモチーフは、なんと雪の結晶!
オランダから輸入された顕微鏡で観察されたものだそうで、全23種がデザインされています。
オシャレにもほどがあります。
きっと持ち主は、「この印籠が目に入らぬか」 って自慢したに違いありません。
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