~前回までのあらすじ~
日本全国津々浦々に存在する国宝。
そのすべてを目にするために旅を続ける国宝ハンター・とに~。
前回は、本州最南端の国宝を求めて和歌山へ。
道成寺にて 《木造千手観音立像》 と無事に対面を果たしたのであった。
#国宝ハンティングしたの私だ
山口へやってきました。
今回狙うのは本州最西端の国宝です。
さて、防府駅に到着したのは、9時30分。
確か、昨夜、夜行バスで東京を出発したのは、19時30分。
ということは、14時間もバスに乗っていたのですね。。。
さすがに14時間も乗っていると、バスに乗っているときが現実なのだか、
はたまた、こうしてバスを降りているときが現実なのだか、区別がつかなくなります (←?)。
そんな胡蝶の夢状態ながらも駅前でレンタサイクルを借り、まずは阿弥陀寺を目指すことに。
30分くらい自転車を漕ぎ続けましたが、まだ目的地には到着しません。
さらに、この先、ずっと上り坂が続くようです。
あぁ、もうこれが夢で、目が覚めたら、
夜行バスにまだ乗っていたなら、どんなに嬉しいことか!
(↑完全に思考回路がおかしくなっています)
と、阿弥陀寺に向かう途中で、何やら気になる神社を見つけてしまいました。
ちょっと寄り道してみることに。
“このユルい感じの赤いヤツは、何なのか?”
境内にあった謎の建物内で、その答えが判明しました。
鬼のお面がびっしり。
しかも、クオリティがやや低めの。
覆面レスラーいっぱいの地方のプロレス団体のようでした。
何はともあれ、鬼面にまつわる神社のようです。
ちなみに、こちらの神社でもう一つ驚いたことが。
神事・行事の中に、『ゲートボール』 が含まれていました。
たぶん、行事。
でも、もしかしたら、神事。
ゲート=鳥居??
摩訶不思議な神社をあとにし、ようやく阿弥陀寺へ。
実に良い感じの山寺。
実に良い感じの隠れ里感 (?) です。
さてさて、境内には謎のオブジェが。
さらに、なぜか湯屋もありました。
実は、こちらの阿弥陀寺は、東大寺と関わりの深いお寺なのだそうです。
源平の戦いで消失してしまった東大寺。
その再建プロジェクトに挑んだのが、重源という僧です。
問題は山積みでしたが、中でもネックだったのは木材の確保。
しかも、当時、奈良近郊には、巨木はほとんど残っていなかったのだとか。
そこで、重源が目をつけたのが、巨木が多くあったこの地。
この地に木材確保のための前線基地 (=阿弥陀寺) を設置し、
木材切り出しに従事する作業員をねぎらうために、湯屋も設けたとのこと。
福利厚生がしっかりしていますね。
そんな阿弥陀寺に伝わっている国宝が、
宝物館内で大事に保管されている・・・
《鉄宝塔〈(水晶五輪塔共)/〉》 (ジャンル:工芸品) です。
こちらも重源ゆかりの品。
重源が願主となって鋳造された日本最古の鉄塔なのだとか。
また、その中には水晶でできた五輪塔が安置されています。
塔in塔。
水晶製の五輪塔は、今なお輝きを放っていました。
鎌倉時代のスワロフスキー。
阿弥陀寺から駅に戻る途中には、防府天満宮に立ち寄りました。
国宝ではないのですが、「日本最初に創建された天神様」 だそうで、
京都の北野天満宮、福岡の太宰府天満宮と並んで、日本三大天神と呼ばれているとのこと。
しっかりと拝んでおきました。
ちなみに、その参道で謎の組織を発見!
お笑いの世界一を決める世界選手権を毎年12月に開催しているそうです。
M-1グランプリと同時期に、そんな大会が開催されていたとは!
そんな世界的なお笑いシティ・防府市をあとにし、お次は山口駅へ。
1㎞先の 「ザビエル」 がものすごーく気になりますが、
そこはグッとこらえて、瑠璃光寺を目指します。
ここ最近の国宝ハンターの旅で鍛えられたので、2㎞くらいの距離を歩くのは朝飯前。
さくさく歩いて、瑠璃光寺に到着です。
境内に入ると、いきなり 《瑠璃光寺五重塔》 (ジャンル:建造物) の姿が飛び込んできました。
ファビュラス!
国宝に指定されている五重塔は、全部で9件。
これまでにそのうちの8件を観てきましたが、
ラストに観た今回の 《瑠璃光寺五重塔》 が、周囲の景色ともあいまって一番美しかったように思えます。
さすが、「西の京・山口」 を代表する観光名所だけはありました。
そうそう、「西の京・山口」 と言えば、
瑠璃光寺の門前で、ちょっと気になるお店を見つけてしまいました。
“そば寿司” なるものも気になりますが。
西の京なのに、東京庵。
どっちやねん。
さて、日はまだ高いですが、今日の国宝ハンターはこれにて終了。
残り2件は、明日観ることにします。
本日は、山口に住むおじさんの家で一泊させてもらうことになっているのです。
おじさんの家を訪れるのは、実に小学1年生以来。
国宝ハンターのおかげで、およそ28年ぶりの訪問となりました。
と、家の前に、おじさんたちに車で連れてこられたのは、万倉の大岩郷。
全国的にも珍しい岩の海です。
着くなり、おばちゃん (母の妹) より、
「昔ここに連れて来たの覚えちょる?」
と一言。
う~ん。なんとなく覚えているような。
「あんた、ここでぴょんぴょん飛び跳ねて、お母さんにガチギレされてたね。
あんな怖い姉貴の姿を見たの初めてだったから、ドン引きしたわよ」
・・・・・あ、思い出しました。
そういえば、そんなことがありました (笑)
「せっかくだから、今日もピョンピョンしてみたらいいっちゃ」
おばちゃんには逆らえないので、28年ぶりにピョンピョン飛び跳ねました。
そして、記念撮影。
なお、この写真は母にも送信されたそうです。
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第百三十六話 国宝ハンター、跳ねる!
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