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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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スケーエン:デンマークの芸術家村

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現在、国立西洋美術館の新館にて
日本・デンマーク外交関係樹立150周年記念 スケーエン:デンマークの芸術家村” が開催されています。

スケーエン


常設展の鑑賞料で観られる展覧会なので、
新館の一部のスペースをちゃちゃっと使って、ちゃちゃっと開催されている展覧会なのかと思いきや。

常設


新館の中でも花形 (?) の印象派ゾーンを使っての展覧会。
ルノワールやマネやモネの作品を、
わざわざ別の展示室に押しのけてまで開催されている展覧会でした。

常設


全然、ちゃちゃっとしてなかったです。
きちんとした内容の展覧会でした。

さて、展覧会のタイトルにある 「スケーエン」 とは、デンマーク最北端の村。
もともとは小さな漁村だったそうですが。
かつてフランスの画家たちが、バルビゾンに移り住んで芸術村を形成したように、
19世紀末頃から、多くの芸術家がスケーエンに移り住んで芸術村を形成したのだそうです。

今回の展覧会では、そんなスケーエンにあるスケーエン美術館から、
スケーエン派の画家たちの油彩画やデッサンが、59点来日しています。

やはり漁村だけあって、海辺を描いた作品や、

グレネンの岬
ホルガー・ドラックマン 《グレネンの岬》


漁師たちの姿を描いた作品が多かったです。

スケーエンの南海岸で漁網を引く漁師たち
ペーダー・セヴェリン・クロヤー 《スケーエンの南海岸で漁網を引く漁師たち》


なんとなく演歌と相性が良さそうな展覧会でした。
鳥羽一郎とか八代亜紀とか。
星
派手さはないですが、しみじみ心に効く感じです。


個人的に印象に残った作品は、ミカエル・アンカーの 《海辺の散歩》

海辺の散歩


オシャレ着で海辺を散歩するセレブな5人。
どことなく化粧品のCMっぽいです。
私は絶対焼かない的な。


ミカエル・アンカーの妻、アンナ・アンカーの 《戸外の説教》 も印象的な一枚。

戸外の説教


「いやぁ、今日もたくさんのお客さんが来てくださってますなぁ。
 べっぴんさん。べっぴんさん。えぇっと、ひとつとばして、べっぴんさん。」
っていうベタな客イジリをしているようにしか見えません (笑)


最後にご紹介するのは、スケーエン派のリーダー、ペーダー・セヴェリン・クロヤーの一枚。
《室内で漁網を直すクリストファー》 です。

クリストファー


クリストファーが吐き出すタバコの煙の表現が絶品!
あまりにリアルすぎて、思わずクリストファーにイラッとしてしまいました。
副流煙!




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