神奈川県立近代美術館 葉山を訪れた後は、そのほど近くにある山口蓬春記念館へ。
こちらは、日展を中心に活躍した日本画家・山口蓬春の自邸を改修した記念館です。
「趣のある」 と自称するくらいなので、
よほど趣があるのだろうと期待していたのですが・・・
入り口がよくわからないことになっていました。。。
・・・・・あれっ?趣きは??
さらに、入り口だけでなく、記念館の建物自体も、言うほど趣きが感じられないような。
帰宅後に調べてみたところ、どうやら以前は、蓬春の友人にして、
近代数寄屋建築の第一人者である吉田五十八によって増改築された趣のある建物だったよう。
しかし、蓬春生誕120周年にあたる2014年に、
他の建築家によって、さらなる増改築が全面的に行われたのだそうです。
不思議なほど、趣のある日本家屋と日本庭園と、
現代的ガラスやら鉄骨やらがマッチしていませんでした。
まぁ、なんという (余計な) こと (をしてくれたの) でしょう。
ちなみに、その2014年のリニューアルの際に、別館が誕生したとのこと。
そちらは、全く持って趣がなく、
普通に人ん家でした (笑)
入り口の足元に置かれたフクロウの置物が、人ん家感をより強調しています。
“趣きって何かね・・・”
思わず心の中で呟いてしまいました。
ただ、妙に居心地は良かったです。
人ん家っぽいので。
そんなNo赴きな山口蓬春記念館で、現在開催されているのは、
“山口蓬春の日本画と写生 ―花・その煌めきを描くこころ―” という展覧会。
蓬春が特異とした草花の日本画や写生を中心に紹介する展覧会で、
特に季節は限定せず、《夏の花》 や 《浄雪》 といった四季折々の作品が展示されていました。
せっかく夏の葉山に足を延ばしたこともあり、
もう少し、夏っぽい作品があっても良かったのかなぁ、というのが個人的な感想です。
ちなみに、今回出展されていた作品の中で、
心をもっとも奪われたのは、《望郷小下絵》 という作品。
とてもキュートな作品ではあるのですが、一つだけ気になったことが。
実は、こちらの作品は、新居祝いとして東山魁夷に贈った 《望郷》 という絵の下絵。
そのタイトルは、上野動物園のホッキョクグマが、
北極に帰りたそうに見えたことに由来するのだとか。
新居祝いなのに、ホームシックの絵。
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山口蓬春の日本画と写生 ―花・その煌めきを描くこころ―
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