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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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浅井忠の京都遺産 京都工芸繊維大学美術工芸コレクション

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現在、泉屋博古館分館で開催されているのは、
“浅井忠の京都遺産 京都工芸繊維大学美術工芸コレクション” という展覧会です。

浅井
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)


展覧会の主役は、日本洋画界の先駆者であり、
その作風から、“日本のミレー” とも呼ばれた浅井忠。
「ただし」 ではなく、「ちゅう」 と読みます。
なので、「あさいちゅう」。
昭和を代表する芸人とは、一字違いですね。(←だから、何だバカヤロウ!)

これまでにも浅井忠の画業を紹介する展覧会は、幾度と開催されていますが。
今回の展覧会では、教育者としての浅井忠、
デザイナーとしての浅井忠の一面に焦点が当てられています。

展覧会の前半で紹介されているのは、浅井がフランスに留学した際に、
カルチャーショックを受けたというアール・ヌーヴォーの工芸品の数々。
ちなみに、これらはデザインの教育のために、浅井が買い付けてきたものなのだそうです。

カルチャー
猫


それらの中には、ミュシャのポスターも。

ミュシャ


展覧会の後半では、デザイナー・浅井忠の作品が中心に紹介されています。
浅井忠の絵画作品は、これまで何度も目にしたことがありますが、
どれもいわゆる “ザ・日本の洋画” という印象で、特にセンスを感じたことはないのですが。
デザイナー・浅井忠の作品は、どれもセンスが秀逸でした。
完全に上から目線で恐縮なのですが、今回の展覧会を通じて、浅井忠を見直しました。
星
同じ千葉県出身であることを誇りに感じます。

個人的に一番お気に入りなのは、《エジプト模様湯呑》 です。

エジ王都


湯呑をエジプト柄にしてしまう大胆な発想。
ヴィレッジヴァンガードあたりに売っていそうです。
で、変なポップを付けられていそうです。


それから、浅井忠図案迎田秋悦作の 《七福神蒔絵菓子器》

七福神蒔絵菓子器


側面にぐるっとデザインされた七福神のゆるキャラっぷりがたまらなかったです。
どのキャラもデザインが秀逸。
このマスキングテープがあったら、間違いなく買うのに。


ちなみに、ある意味で印象的だったのは、《桃太郎》 という作品です。

桃太郎


犬、猿、キジや鬼は、まぁ、わかりますが。
肝心の桃太郎が、なぜかプロレスラー風。

ザ・グレート・カブキ


ザ・グレート・カブキ??


最後に、浅井忠の作品ではないですが、妙に印象に残った作品をご紹介いたしましょう。
鹿子木孟郎の 《白衣の女》 という一枚です。

白衣の女


なんとなく、その雰囲気から、“寝てるのかなぁ?” と思ったら・・・

起きた


めっちゃ起きてました!!

しかも、ガン見。
いや、もしかしたら、本当は寝ていて、まぶたに目を描いているのかも。
きっとそう。




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