約半年ぶりに再オープンした東京都庭園美術館で、
現在開催されているのは、“装飾は流転する 「今」と向きあう7つの方法” という展覧会。
原始の時代から人間の生活に存在しているにも関わらず、普段あまり意識されていない 『装飾』 。
そんな 『装飾』 にスポットを当て、今改めて、『装飾』 とは何かを考えてみようという展覧会です。
国内外で活躍する鬼才デザイナーにして、
「リトゥンアフターワーズ(writtenafterwards)」 代表の山縣良和さんを筆頭に、
ペルシャ絨毯の修復職人であったイラン系イギリス人の父を持ち、
異なる時代や文化圏のモチーフをリミックスしてペルシャ絨毯風に装飾的に描き出すコア・ポア、
建築の天井や壁の装飾をシリコーンゴムでそのまま写し取って、
家具や彫刻へと変貌させるオランダ出身の女性作家ニンケ・コスターら、
『装飾』 というキーワードで選ばれた、国籍や年齢が異なる7組のアーティストの作品が、
室内装飾が華麗な “アールデコの館” 東京都庭園美術館内に、これでもかと展示されています。
普段でもデコラティブな空間が、装飾的な作品の数々でデコレーションされていました。
デコ×デコ×デコな展覧会です。
エンジン全開、フルスロットル。
「今後これを超える展覧会はないのでは?」 と思えるくらいに、やりきった感のある展覧会でした。
あー、面白かった!!
どの作家の作品も印象的でしたが、特にイチオシなのは、髙田安規子・政子さん。
身近な日用品を、アッと驚かせる作品に大変身させる一卵性双生児のアーティストユニットです。
例えば、こちらの 《カットグラス》 という作品をご覧ください。
パッと見は、切子細工のガラス器のようですが、その正体は、なんとゴム製の吸盤です。
安価なゴム製の吸盤が、カッティングを施されると、
切子細工のガラス器風のオシャレなアイテム (?) に大変身!
森泉の 「100均DIY」 のコーナーを見ているかのようです。
また、こちらのミニチュア風ペルシア絨毯の正体は・・・
トランプのカード。
裏面の模様に刺繍を施した 《切り札》 という作品です。
アイディアはシンプルですが、ひと手間どころか二手間も三手間もかかっています。
ちなみに、軽石を素材に、ローマの 《凱旋門》 を表した作品も。
こちらの作品は、本館の意外な場所に設置されていました。
是非、館内をくまなく探してみてくださいませ。
また、2014年の横浜トリエンナーレにも参加した・・・
ヴィム・デルヴォワも、7組のアーティストの中に名を連ねています。
同じ 「ゴシック」 シリーズの 《ノーチラス》 (=オウムガイ) も、かなりインパクトがありましたが。
個人的には、ゴムタイヤの表面にイスラム装飾を施した作品のが気になりました。
普通に売れそうです。
北関東のヤンキーに人気が出そう。
『チャンプロード』 に乗ってそう。
あと、こちらのリモワのスーツケースの表面に装飾作品も。
普通に売れそう。
ドン・キホーテで売ってそう。
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装飾は流転する 「今」と向きあう7つの方法
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