6月下旬は、鎌倉のベストシーズン。
そこで、
紫陽花を愛でつつ、美術も愛でてきました。
向かったのは、鎌倉国宝館。
訪れるのは、今回が初めてとなります。
“鎌倉国宝館” と名乗るくらいですから、
さぞや、国宝がいっぱい観られる美術館なのかと思いきや・・・。
平常展示されていた鎌倉の仏像たちは、国宝ではないものばかり (あれあれ?)
年間スケジュールを確認したところ、
1年のうち実に半分の期間には、一切国宝が展示されないことも発覚しました (おやおや?)
鎌倉国宝館なのに、国宝が、そうそう観られるわけではない。
この世の厳しさを、教えられた気がします (←?)
そんな鎌倉国宝館で、現在開催中なのが、
“常盤山文庫名品展2012 ―特集:米色青磁―” という美術展。
こちらは美術展のタイトルを読んでそのままに。
常盤山文庫の名品を紹介した美術展です。
常盤山文庫のコレクションと言えば、
昨年1月に、根津美術館での展覧会で、まとめて目にしたのが、記憶に新しいところ。
あの時の展覧会では、国宝2件・重要文化財13件を含む約50件が紹介されていましたが。
今回の展覧会で紹介されているのは、
国宝1件・重要文化財4件を含む約30件のコレクション・・・。
どうしたって比べてしまいますので、
根津美術館での展覧会を、一回りスケールを小さくしたように感じるのは、致し方ないところ。
・・・が、国宝や重要文化財だけが、素晴らしい美術品というわけではありません!
国宝や重要文化財でなくたって、素晴らしい美術品があるのです。
それが、今回の展覧会の目玉である 《米色青磁瓶》 。
(根津美術館での展覧会の時には、出品されていません!)
こちらは、青磁だけど青くないという変わった青磁。
(↑『さよならだけどさよならじゃない』 みたいですね)
その色を稲穂の黄金色に例えて、 “米色青磁” と呼ばれているものです。
実は、この米色青磁なる青磁は、ヒジョ~に珍しいもので、
現時点で世界にあるのは、たったの4点のみという激レアな青磁。
そのたった4点のうちの3点を持っているのが、何を隠そう常盤山文庫なのです。
そして、今回の展覧会では、
嬉しいことに、その3点がすべて公開されています。
《米色青磁洗》 も、
《米色青磁杯》 も公開されています。
つまり!!
この展覧会を訪れるだけで、
激レアな米色青磁の実に75%を観ることが叶うわけです。
そう考えると、とっても貴重な体験をしたような気になってきました♪
しかも、入館料は300円と、かなりリーズナブルでしたし。
ちなみに、その激レアな米色青磁なるものを観た僕の率直な感想は・・・
「やっぱり、普通の青磁のが感動するなァ」
という身も蓋もないものでした (笑)
僕は、ただ単純に、青い色が好きなんですよね f^^;
僕個人としては、激レアな米色青磁よりも、
こちらの 《三彩壺》 の方に、目を惹かれました。
これまでにも、唐三彩の陶磁器を、いくつも目にしてきましたが、
一度たりとも、緑・赤褐色・クリーム色の三色をマッチしていると思ったことがありませんでした。
しかし、この 《三彩壺》 に関しては、
絶妙に三色がマッチしていると、素直に感じることが出来ました。
中国の陶磁器なのに、シルク・ドゥ・ソレイユを連想してしまったのも、目を惹かれた理由の一つです。
どことなくキダムっぽい。
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常盤山文庫名品展2012 ―特集:米色青磁―
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