早いもので、2017年も残すところあとわずか。
振り返ってみると、今年もたくさんの展覧会を鑑賞いたしました。
そして、たくさんの図録が、我が家の本棚に加わりました。
というわけで、今年もやります。
図録・オブ・ザ・イヤー2017
展覧会の内容は一切考慮することなく、
ただただ図録の良しあしだけを、独断と偏見で評価する図録の祭典。
果たして、その栄冠は、一体どの図録の頭上に輝くのでしょうか。
第10位 AMBIENT 深澤直人がデザインする生活の周囲展
世界的デザイナー・深澤直人氏の個展は、
ご自身で手掛けた展覧会の会場も、スタイリッシュでカッコよかったですが。
図録も、実にスタイリッシュ!
デザインが計算され尽くしています。
インテリアにもなる図録。
第9位 パロディ、二重の声 ――日本の1970年代前後左右
パロディで一世風靡した雑誌 『ビックリハウス』 をはじめ、
アート作品に限らず、漫画やポスターなど、さまざまなパロディ作品を集めた展覧会。
その図録は、黒革の手帖のパロディになっています。
手帖なので、ちゃんとメモ用ページもありました。
・・・・・特にメモすることはないですが。
第8位 開館120周年記念 特別展覧会 国宝
約200件もの国宝が集結した超ゴージャスな展覧会の図録は、その想定も超ゴージャス!
しかも、ボリューミー!
会期は全部で4期に分かれていましたし、
数日しか展示されない国宝もありましたし。
コンプリートするのは、至難の業。。。
(↑計5回訪れた国宝ハンターの僕ですら、見切れませんでした!)
そういう意味でも、この図録は重宝しています。
ただ、想定の全体に 《燕子花図屏風》 があしらわれているので、根津美術館感が強いです。
せっかく京都で手に入れたのに (笑)
第7位 技を極める—ヴァン クリーフ&アーペル
フランスを代表するハイジュエリーブランド、ヴァン クリーフ&アーペル。
その展覧会は、まさにラグジュアリーな空間が広がっていました。
それだけに図録もラグジュアリー。
シルバーに輝いています。
しかも、かなりぶ厚い。
ぶ厚い図録・オブ・ザ・イヤー2017は、間違いなくこの図録!
第6位 ミュシャ展
65万人を動員!
2017年展覧会入場者数ランキングでは堂々第1位のミュシャ展。
読み物としても面白かったですし、
発色にこだわったというだけあって、本そのものは大変美しかったです。
しかし、図録・オブ・ザ・イヤー的には第6位と、トップ5入りならず。
その個人的な理由は・・・
ハードカバーでなかったから。
図録は一生ものなので、ハードカバーが望ましいです (※個人の感想です。)
第5位 シャガール 三次元の世界
シャガールの大理石彫刻を彷彿とさせる秀逸なデザイン。
インテリアとしても活躍しそうな (?) オブジェのような図録です。
中のページにも、いろいろと仕掛けが。
担当学芸員 (館長) のこだわりがつまりにつまっています。
図録もまた、ひとつの芸術品。
第4位 特別展 地獄絵ワンダーランド
展覧会は、それなり。
しかし、図録は面白いという稀有なパターン。
子どもが読んでも大人が読んでも楽しい。
しかも、きちんとタメになる。
丁寧に作り込まれたページでした。
展覧会もこの図録のテイストに合わせたらよかったのに。
第3位 興福寺中金堂再建記念特別展「運慶」
運慶仏が360度から鑑賞できることで大人気を博した展覧会。
図録もそれに従って (?)、
いろんな角度から撮られた仏像写真が掲載されていました。
きっと仏像ファンには、たまらないでしょう。
場合によっては、裾の接写も (笑)
・・・・・ここまで来ると、さすがにマニアックすぎ?
第2位 「怖い絵」展
もはや社会現象といっても過言ではないくらいに、
2017年に開催された展覧会の中で一番の話題をかっさらった “怖い絵展”。
展覧会のコンセプトも秀逸でしたが、図録のデザインも秀逸でした。
あえて、展覧会の顔である 《レディ・ジェーン・グレイの処刑》 をチラ見せさせるという。
特別監修の中野京子さんのコラムまで収録され、読みごたえも抜群。
会期も終了してしまった今、もし手に入れ損ねていたら・・・と考えると怖いです。
第1位 並河靖之七宝展 明治七宝の誘惑―透明な黒の感性
担当学芸員さん念願の、いや悲願の展覧会だったというだけあって、
展覧会そのものはもちろん、図録の細部の細部に至るまで気合が入っていました。
それが、どのページからも伝わってくる完成度の高い図録です。
ちなみに、作品が美しい姿で図録に収録されるよう、ライティングには特にこだわったとのこと。
どれがベストなライティングなのか、
何度も何度も調整し、写真を1点撮るだけで、2時間以上かかったものもあるのだとか。
そんな執念が、素晴らしい一冊を生み出しました。
図録・オブ・ザ・イヤー2017の受賞、おめでとうございます!
ちなみに。
ワーストは、ぶっちぎり。
展覧会としても (星なし) だった “アンデルセン展” の図録です。
まず腹立たしいのが、価格800円に対して、この薄さ!
カルパッチョくらいにペッラペラです。
そして、内容もペッラペラ。
何より酷かったのが、誤植。
誤植があること自体は仕方がないと思っていますが、
何がどうなったら、ここまで滅茶苦茶な誤植が発生するのでしょうか。
『ナポリ』 と 『ネパール』 って・・・一文字もあってないよ!
『過ぎ去った青春は戻らない』 ではなく、
『決して青春が失われることはない』 って・・・意味、真逆じゃん!!
酷すぎる誤植に、思わず 「違うだろーっ!!」 と叫びたくなりました。
さぁ、2018年は、どんな図録と出逢えるのでしょうか。
また来年の図録・オブ・ザ・イヤーでお会いいたしましょう!
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振り返ってみると、今年もたくさんの展覧会を鑑賞いたしました。
そして、たくさんの図録が、我が家の本棚に加わりました。
というわけで、今年もやります。
図録・オブ・ザ・イヤー2017
展覧会の内容は一切考慮することなく、
ただただ図録の良しあしだけを、独断と偏見で評価する図録の祭典。
果たして、その栄冠は、一体どの図録の頭上に輝くのでしょうか。
第10位 AMBIENT 深澤直人がデザインする生活の周囲展
世界的デザイナー・深澤直人氏の個展は、
ご自身で手掛けた展覧会の会場も、スタイリッシュでカッコよかったですが。
図録も、実にスタイリッシュ!
デザインが計算され尽くしています。
インテリアにもなる図録。
第9位 パロディ、二重の声 ――日本の1970年代前後左右
パロディで一世風靡した雑誌 『ビックリハウス』 をはじめ、
アート作品に限らず、漫画やポスターなど、さまざまなパロディ作品を集めた展覧会。
その図録は、黒革の手帖のパロディになっています。
手帖なので、ちゃんとメモ用ページもありました。
・・・・・特にメモすることはないですが。
第8位 開館120周年記念 特別展覧会 国宝
約200件もの国宝が集結した超ゴージャスな展覧会の図録は、その想定も超ゴージャス!
しかも、ボリューミー!
会期は全部で4期に分かれていましたし、
数日しか展示されない国宝もありましたし。
コンプリートするのは、至難の業。。。
(↑計5回訪れた国宝ハンターの僕ですら、見切れませんでした!)
そういう意味でも、この図録は重宝しています。
ただ、想定の全体に 《燕子花図屏風》 があしらわれているので、根津美術館感が強いです。
せっかく京都で手に入れたのに (笑)
第7位 技を極める—ヴァン クリーフ&アーペル
フランスを代表するハイジュエリーブランド、ヴァン クリーフ&アーペル。
その展覧会は、まさにラグジュアリーな空間が広がっていました。
それだけに図録もラグジュアリー。
シルバーに輝いています。
しかも、かなりぶ厚い。
ぶ厚い図録・オブ・ザ・イヤー2017は、間違いなくこの図録!
第6位 ミュシャ展
65万人を動員!
2017年展覧会入場者数ランキングでは堂々第1位のミュシャ展。
読み物としても面白かったですし、
発色にこだわったというだけあって、本そのものは大変美しかったです。
しかし、図録・オブ・ザ・イヤー的には第6位と、トップ5入りならず。
その個人的な理由は・・・
ハードカバーでなかったから。
図録は一生ものなので、ハードカバーが望ましいです (※個人の感想です。)
第5位 シャガール 三次元の世界
シャガールの大理石彫刻を彷彿とさせる秀逸なデザイン。
インテリアとしても活躍しそうな (?) オブジェのような図録です。
中のページにも、いろいろと仕掛けが。
担当学芸員 (館長) のこだわりがつまりにつまっています。
図録もまた、ひとつの芸術品。
第4位 特別展 地獄絵ワンダーランド
展覧会は、それなり。
しかし、図録は面白いという稀有なパターン。
子どもが読んでも大人が読んでも楽しい。
しかも、きちんとタメになる。
丁寧に作り込まれたページでした。
展覧会もこの図録のテイストに合わせたらよかったのに。
第3位 興福寺中金堂再建記念特別展「運慶」
運慶仏が360度から鑑賞できることで大人気を博した展覧会。
図録もそれに従って (?)、
いろんな角度から撮られた仏像写真が掲載されていました。
きっと仏像ファンには、たまらないでしょう。
場合によっては、裾の接写も (笑)
・・・・・ここまで来ると、さすがにマニアックすぎ?
第2位 「怖い絵」展
もはや社会現象といっても過言ではないくらいに、
2017年に開催された展覧会の中で一番の話題をかっさらった “怖い絵展”。
展覧会のコンセプトも秀逸でしたが、図録のデザインも秀逸でした。
あえて、展覧会の顔である 《レディ・ジェーン・グレイの処刑》 をチラ見せさせるという。
特別監修の中野京子さんのコラムまで収録され、読みごたえも抜群。
会期も終了してしまった今、もし手に入れ損ねていたら・・・と考えると怖いです。
第1位 並河靖之七宝展 明治七宝の誘惑―透明な黒の感性
担当学芸員さん念願の、いや悲願の展覧会だったというだけあって、
展覧会そのものはもちろん、図録の細部の細部に至るまで気合が入っていました。
それが、どのページからも伝わってくる完成度の高い図録です。
ちなみに、作品が美しい姿で図録に収録されるよう、ライティングには特にこだわったとのこと。
どれがベストなライティングなのか、
何度も何度も調整し、写真を1点撮るだけで、2時間以上かかったものもあるのだとか。
そんな執念が、素晴らしい一冊を生み出しました。
図録・オブ・ザ・イヤー2017の受賞、おめでとうございます!
ちなみに。
ワーストは、ぶっちぎり。
展覧会としても (星なし) だった “アンデルセン展” の図録です。
まず腹立たしいのが、価格800円に対して、この薄さ!
カルパッチョくらいにペッラペラです。
そして、内容もペッラペラ。
何より酷かったのが、誤植。
誤植があること自体は仕方がないと思っていますが、
何がどうなったら、ここまで滅茶苦茶な誤植が発生するのでしょうか。
『ナポリ』 と 『ネパール』 って・・・一文字もあってないよ!
『過ぎ去った青春は戻らない』 ではなく、
『決して青春が失われることはない』 って・・・意味、真逆じゃん!!
酷すぎる誤植に、思わず 「違うだろーっ!!」 と叫びたくなりました。
さぁ、2018年は、どんな図録と出逢えるのでしょうか。
また来年の図録・オブ・ザ・イヤーでお会いいたしましょう!
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