先日は、長野県松本市へ。
松本駅に降り立つと、いきなり赤い水玉が目に飛び込んできました!
“なぜ、こんなところに赤い水玉が??”
ふと街に目をやると、あちらこちらにも赤い水玉があります。
挙句の果てには、街を走るバスにも赤い水玉が!
どうやら知らず知らずのうちに、
奇妙な世界へと迷い込んでしまったのかもしれません・・・
なんてことは、全然なく。
現在、松本市美術館開館15周年記念と、さらに松本市市制施行110周年を記念し、
松本市を挙げて、“草間彌生 ALL ABOUT MY LOVE 私の愛のすべて” という展覧会が開催中なのです。
バス停の天井の赤い水玉は、今回の展覧会のためのインスタレーション作品。
赤い水玉のラッピングバスは、今回の展覧会に限らず、通常も街中を走っているそうです。
ちなみに、会場である松本市美術館は、街中以上にスゴいことになっていました!
画面左) 《幻の華》 画面右) 《松本から未来へ》
(注:会場は一部を除いて撮影禁止です。記事に使用している画像の一部は、松本市美術館より特別に提供して頂いたものです)
外観からして草間ワールド全開ですが、内部はそれ以上!
展示室の外にも、草間作品が溢れていました。
《ヤヨイちゃん》
なぜ、これほどまでに草間彌生さん推しなのでしょうか??
実は何を隠そう、ここ松本市は、“世界のKUSAMA” こと草間彌生さん生誕の地。
28歳でアメリカへと渡るまで、草間さんはこの地で制作活動を続けていました。
そんな縁もあり、松本市美術館ではこれまで3回、大々的な草間彌生展を開催してきたそうです。
そして、今回が4度目!
お馴染みのモチーフの作品あり、
草間彌生作品の中で最も大きい平面作品あり (2番目に大きい作品もあります!)、
近年に制作された立体作品あり、
《命》
2009年から手掛けている最新シリーズ 《わが永遠の魂》 あり。
日本初公開作品を含む約180点が大集結した、
松本市美術館における過去最大規模となる草間彌生展です。
“全部見どころ” といっても過言ではないですが、
個人的に特にオススメしたいのが、松本市時代の草間作品コーナー。
まだ、“草間弥生” とサインしていた頃の作品や、草間さんの日本画、
パウル・クレーを彷彿とさせる作品など、貴重な初期作品が充実していました。
草間彌生が草間彌生になる前、いうなれば 『草間彌生エピソード1』 です。
ちなみに、5歳時と10歳時それぞれのスケッチも展示されているのですが、
そこに早くも、水玉や無限の網を想起させるようなモチーフが登場していました。
その事実もビックリでしたが、そもそも5歳や10歳の時のスケッチが綺麗に残っていたことにビックリ。
まるで将来、自分の大々的な個展が開催されるのを見据えていたかのようです。
天才・草間彌生は、幼い時から天才だったのですね。
さてさて、こちらの草間彌生展。
会期から2か月弱で、すでに来場者5万人を突破したとのこと。
各地から草間彌生ファンが詰めかけているようです。
ファンの草間さんに対する愛。
美術館や街中で感じた地元のスターへの愛。
それらに全力で応える草間彌生さんのファンへの愛、地元愛。
確かに、“ALL ABOUT MY LOVE 私の愛のすべて” 。
昨年の国立新美術館での大々的な草間彌生展以上に、愛を感じた展覧会でした。
東京から松本市まで足を運ぶ価値は大いにあります。
最後に、こんなコーナーを。
エレベーター内は、当然のごとく(?) 草間彌生仕様に。
ベンチも草間彌生仕様になっていました。
さらには、自動販売機まで!
ちなみに、こちらのベンチと自動販売機は、
今回の展覧会のために制作されたものではなく、常設とのこと。
おそらく、コカ・コーラと公式にコラボした世界でも唯一の草間彌生モデルなのだそうです。
極めつけは、松本市美術館の前に設置されていた旧町名の案内板。
なんと、この一帯は 「弥生町」 だったのだそうです!
偶然にしては出来すぎています。
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