ポーラ美術館内にある現代美術の展示スペース、
「アトリウム ギャラリー」 で、現在、開催されているのは・・・
“飯沼珠実―建築の瞬間/momentary architecture” という展覧会。
写真を通じて、都市や建築を見つめる現代アーティスト、飯沼珠実さんによる個展です。
飯沼珠実さんが撮影する建築写真は、
パッと見は、「そこ、どこやねん!」 とか、
「そもそも、建築なん?!」 とか、思わず心の中でツッコミたくなるものばかり。
建築を専門に撮影する写真家、いわゆる建築写真家が撮影したものとは、一味も二味も違います。
いや、そもそも全く別の味がします。
“何味なんだろう??”
ちょうどご本人 (写真左の方) のアーティストトークが行われていたので、拝聴してみることに。
お話を伺ったことで、なんとなく見えてきたものがありました。
彼女の話の中で特に印象的だったのが、こんなエピソード。
東京藝術大学に通学していた頃、日によって、
東京都美術館の建物が、元気に見えたり、落ち込んでるように見えたそう。
さらに、そんな東京都美術館の周囲を取り囲む上野公園の森が、
まるで、東京都美術館にとっての家のように感じられたのだとか。
つまり、飯沼さんの中で、東京都美術館の建築が、一人の人物のように感じられたというわけです。
なるほど。
建築写真として観ると、ややモヤモヤしますが、
(建築を擬人化した) 人物写真と思って観てみると、しっくりくる気がします。
それも、澄ましてポーズを決め決めで撮ったポートレートではなく、
ふとした表情を見せた瞬間を捉えた、オフショットのような写真といった印象
どの写真にも、くつろいだような独特の空気感が漂っていました。
さて、今回の展覧会では、ポーラ美術館がある箱根をモチーフにした新作も発表されています。
《箱根強羅、 仙石原》 2018年 (C)Tamami Iinuma
「えっ?建物はいずこに?」
もしかしたら、バカには見えない建築が映っているのかもしれません。
と思いきや、解体されてしまったとある老舗ホテルの “今” を映した写真とのこと。
建物を撮影せずに建物を表現したという禅問答のような作品でした。
木々の間から差し込む光の線も、地中の水分が柱状に凍った霜柱も、
一時的に発生しては儚く消えていく、自然界にある建築的な構造体。
箱根の地にある建築物も、いずれは同じように、儚く消えていくさだめなのかもしれません。
・・・・・って、なんだかセンチメンタルな気分になってしまいましたが。
ポーラ美術館は開館15年目を迎えたばかり。
末永く存続していってほしいものです。
ちなみに。
メインの展示室では、引き続き7月16日まで、“エミール・ガレ 自然の蒐集” が開催されています。
Photo : Ken KATO
飯沼さんの展覧会を観たあとに、
ガレの作品に出合うと、不思議な建造物のようにも思えてきました。
《クラゲ大杯》 1898-1900年 サントリー美術館蔵(菊池コレクション) (c)TAKESHI FUJIMORI
余談ですが、先日3月24日に、
さかなクンがポーラ美術館の1日館長に就任したそうです。
それを記念して、こんなフォトスポットが誕生していました。
ギョギョギョ!
しかも、ただ、この前で写真撮影ができるというだけでなく、
さかなクンのコスプレをして、写真撮影することが可能とのこと。
「とに~さんがやらないでどうするんですか!」 と、
ポーラ美術館の広報さんにけしかけられ、渋々撮影した写真が、こちらです↓
・・・・・・・・・。
大変恥ずかしゅうギョざいました。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
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「アトリウム ギャラリー」 で、現在、開催されているのは・・・
“飯沼珠実―建築の瞬間/momentary architecture” という展覧会。
写真を通じて、都市や建築を見つめる現代アーティスト、飯沼珠実さんによる個展です。
飯沼珠実さんが撮影する建築写真は、
パッと見は、「そこ、どこやねん!」 とか、
「そもそも、建築なん?!」 とか、思わず心の中でツッコミたくなるものばかり。
建築を専門に撮影する写真家、いわゆる建築写真家が撮影したものとは、一味も二味も違います。
いや、そもそも全く別の味がします。
“何味なんだろう??”
ちょうどご本人 (写真左の方) のアーティストトークが行われていたので、拝聴してみることに。
お話を伺ったことで、なんとなく見えてきたものがありました。
彼女の話の中で特に印象的だったのが、こんなエピソード。
東京藝術大学に通学していた頃、日によって、
東京都美術館の建物が、元気に見えたり、落ち込んでるように見えたそう。
さらに、そんな東京都美術館の周囲を取り囲む上野公園の森が、
まるで、東京都美術館にとっての家のように感じられたのだとか。
つまり、飯沼さんの中で、東京都美術館の建築が、一人の人物のように感じられたというわけです。
なるほど。
建築写真として観ると、ややモヤモヤしますが、
(建築を擬人化した) 人物写真と思って観てみると、しっくりくる気がします。
それも、澄ましてポーズを決め決めで撮ったポートレートではなく、
ふとした表情を見せた瞬間を捉えた、オフショットのような写真といった印象
どの写真にも、くつろいだような独特の空気感が漂っていました。
さて、今回の展覧会では、ポーラ美術館がある箱根をモチーフにした新作も発表されています。
《箱根強羅、 仙石原》 2018年 (C)Tamami Iinuma
「えっ?建物はいずこに?」
もしかしたら、バカには見えない建築が映っているのかもしれません。
と思いきや、解体されてしまったとある老舗ホテルの “今” を映した写真とのこと。
建物を撮影せずに建物を表現したという禅問答のような作品でした。
木々の間から差し込む光の線も、地中の水分が柱状に凍った霜柱も、
一時的に発生しては儚く消えていく、自然界にある建築的な構造体。
箱根の地にある建築物も、いずれは同じように、儚く消えていくさだめなのかもしれません。
・・・・・って、なんだかセンチメンタルな気分になってしまいましたが。
ポーラ美術館は開館15年目を迎えたばかり。
末永く存続していってほしいものです。
ちなみに。
メインの展示室では、引き続き7月16日まで、“エミール・ガレ 自然の蒐集” が開催されています。
Photo : Ken KATO
飯沼さんの展覧会を観たあとに、
ガレの作品に出合うと、不思議な建造物のようにも思えてきました。
《クラゲ大杯》 1898-1900年 サントリー美術館蔵(菊池コレクション) (c)TAKESHI FUJIMORI
余談ですが、先日3月24日に、
さかなクンがポーラ美術館の1日館長に就任したそうです。
それを記念して、こんなフォトスポットが誕生していました。
ギョギョギョ!
しかも、ただ、この前で写真撮影ができるというだけでなく、
さかなクンのコスプレをして、写真撮影することが可能とのこと。
「とに~さんがやらないでどうするんですか!」 と、
ポーラ美術館の広報さんにけしかけられ、渋々撮影した写真が、こちらです↓
・・・・・・・・・。
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