もし、芸術家たちが漫才をしたら・・・
こんな感じのネタを披露するかもしれません。
それでは、皆様、どうぞ芸術漫才をお楽しみください!
2人「はいどーもこんにちは!キュビスムです」
ピカソ 「まずは簡単に俺らの自己紹介からしようか」
ブラック「そうしよう」
ピカソ 「俺ね、実は本名長いんですよ」
ブラック「らしいね」
ピカソ 「えー、パブロ・ディエゴ・ホセ・フランシスコ・デ・パウラ・・・」
ブラック「待て待て!全部言うの?」
ピカソ 「ファン・ネポムセーノ・マリア・デ・ロス・レメディオス・・・え~っと・・・」
ブラック「覚えてないならやめろよ」
ピカソ 「クリスピン・クリスピアーノ・クリスティアーノ・ロナウド・・・」
ブラック「クリスティアーノ・ロナウド関係ないだろ!」
ピカソ 「なんちゃらかんちゃら・・・トリニダード・ルイス・イ・ペカソ」
ブラック「ピカソ [1] は言えろよ!肝心のとこ、間違えるなよ!」
ピカソ 「で、その隣にいるのが、キュビスムのピカソ “じゃない方” のブラック [2] です」
ブラック「そんな言い方するなよ。確かに、お前との知名度の格差は自覚してるけど・・・」
ピカソ 「しかし、今日は綺麗なお客さんが多いですね」
ブラック「そうですね」
ピカソ 「左から、ベッピンさん、ベッピンさん、ベッピンさん、ベッピンさん、ベッピンさん」
ブラック「ひとつ飛ばさないのかよ!」
ピカソ 「ベッピンさん、ベッピンさん、ベッピンさん、ベッピンさん・・・」
ブラック「まだ続けるのかよ!ボケじゃなくて、ただの物色じゃねーか」
ピカソ 「うん」
ブラック「認めるんじゃないよ、まったく。しかし、相変わらず、お前は女性が好きだね」
ピカソ 「まぁね。でも、そういう自分だって」
ブラック「いやいや、僕は奥さん [3] 一筋ですよ」
ピカソ 「そうかなぁ?この前、君が奥さん以外の女性と歩いているところ見かけたよ」
ブラック「そういうことはあるだろうよ。浮気じゃないからね」
ピカソ 「怪しいなぁ」
ブラック「何もないって」
ピカソ 「まぁ、でも、シロかクロかで言ったら、クロですよね。ブラックだけに」
ブラック「上手くねーよ!」
ピカソ 「まぁまぁ。ちょっとした冗談ですよ。これが本当のブラックジョーク」
ブラック「くだらねーよ!」
ピカソ 「久しぶりに、こうして2人でコンビを組んでるんですから、仲良くしましょうよ」
ブラック「まぁ、それもそうか」
ピカソ 「しかし、懐かしいですね。2人でキュビスムの表現を追求していた頃 [4] が」
ブラック「あの当時、それで美術界で一気にブレイクしましたからね」
ピカソ 「(客席に向かって)みなさん、キュビスムって知ってます?えっ、知らない?」
ブラック「時代が経ったねぇ」
ピカソ 「じゃあ、簡単に解説しましょう!」
ブラック「・・・・・・・・」
ピカソ 「・・・・・・・・」
ブラック「・・・・・あ?僕がやるの?」
ピカソ 「俺は解説するの苦手なんで」
ブラック「え~っと、簡単に言うと、対象をさまざまな角度から観察し、
それを断片的な面に解体し、最終的に画面上で再構成する技法のこ・・・」
ピカソ 「ちょっと何言ってるかわからない」
ブラック「食い気味で来たね。う~ん。じゃあ、ここにサイコロがあるとするよね」
ピカソ 「うんうん」
ブラック「そのサイコロを絵に描くわけ。想像できてる?」
ピカソ 「オッケー」
ブラック「1つの視点だと、最低1つの面、最高でも3つの面しか見えないよね?
1,2,4とか。1、3、5とか」
ピカソ 「確かに、『恋の話』 と 『情けない話』 と 『当たり目』 の面しか見えないなぁ」
ブラック「何のサイコロを想像してたんだよ!
まぁ。ともかく。それだと描けない面も出てくるわけだ。そこで視点をズラしてみる。」
ピカソ 「それなら他の面も見えるよね」
ブラック「そうやっていろんな視点から見たものを、一つの絵の中にドッキングさせてしまう。
それが、キュビスム。いうなれば、サイコロの展開図のようなものを描いてるわけだね」
ピカソ 「なるほどね。・・・・・・・・・ところで、何でそんな面倒くさいことするの?」
ブラック「お前が言うなよ!お前も一緒にやってたんだから。
いろんな視点が合わさってる分、キュビスムで描いたほうが、
対象をより詳しく説明できるでしょ?より本質を表現できるでしょ?」
ピカソ 「これで?
[5]
普通にヴァイオリンを描いてくれた方がわかりやすいけど」
ブラック「・・・・・・・・まぁ、冷静に考えたら、そう思うよね。
3次元の世界を、2次元でよりリアルに表現したかったはずなのに。
結局、リアルから遠ざかった絵になってしまったという。。。」
ピカソ 「なんか勝手に自爆した感じだよね。
整形し過ぎて、逆に変な顔になってしまったみたいな?」
ブラック「そんな例えいらないよ!
とにかく。それまでのキュビスム、分析的キュビスムは行き詰ってしまったわけ」
ピカソ 「うんうん」
ブラック「そこで、リアルに思えないという問題点を克服すべく、
新たなキュビスムへとシフトしていいったんだよ。それが、総合的キュビスム」
ピカソ 「おー、それはスゴイ!どんなの?」
ブラック「切り抜いた新聞紙やロープ、壁紙、酒瓶のラベルとか、実際のものを貼っちゃう!」
[6]
ピカソ 「・・・・・・・・それ、もう反則じゃない?」
ブラック「お前もやってたんだよ!」
ピカソ 「いやぁ、これは、キュビスムブームも長続きしないわけだわ」
ブラック「まぁ、冷静に考えると、そうだよね」
ピカソ 「よし。決めた!新しいキュビスムを考えて、再ブレイクを狙おう」
ブラック「何それ?」
ピカソ 「例えば、高齢者ウケを狙って、健康的キュビスムとか」
ブラック「どんなんだよ!」
ピカソ 「もしくは、お色気路線で、官能的キュビスム」
ブラック「だから、どんなんだよ!全然イメージ沸かないよ!」
ピカソ 「自虐的キュビスム」
ブラック「今の俺らだよ!」
ピカソ 「反社会的キュビスム」
ブラック「怖いよ!」
ピカソ 「絶望的キュビスム」
ブラック「何があった?!」
ピカソ 「情熱的ロマンチスム」
ブラック「もうキュビスム関係ないじゃん!いい加減にしろ!」
2人「どーもありがとうございました」
[1] パブロ・ピカソ(1881~1973)
スペイン生まれ。20世紀最大の芸術家。精力的に活動し、最も多作な美術家であると 『ギネスブック』 に記されている。
女性にも精力的だった。
[2] ジョルジュ・ブラック (1882~1963)
フランスを代表する画家。
日本での知名度はピカソに劣るが、ルーヴル美術館の前で国葬が執り行われたほど。
[3] 妻は、3歳上のマルセル・ラプレ。
[4] ピカソとブラックがキュビスムの追求を始めたのは、1909年。
1914年に、ブラックが第一次世界大戦でフランス陸軍に召集されたことで、関係は自然消滅。
[5] ジョルジュ・ブラック作 《ヴァイオリンと水差し》 1910年
ヴァイオリンはまだかろうじて判別できるが、水差しはほぼ判別不可能。画面上の釘だけはリアルに描かれている。
[6] パブロ・ピカソ作 《籐椅子のある静物》 1912年
本物の籐椅子に絵が描かれているように見えるが、実際は、籐椅子の模様が印刷された油布を貼り付けたものに描かれている。
絵画史上最初のコラージュ作品とされる。
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ブラック「らしいね」
ピカソ 「えー、パブロ・ディエゴ・ホセ・フランシスコ・デ・パウラ・・・」
ブラック「待て待て!全部言うの?」
ピカソ 「ファン・ネポムセーノ・マリア・デ・ロス・レメディオス・・・え~っと・・・」
ブラック「覚えてないならやめろよ」
ピカソ 「クリスピン・クリスピアーノ・クリスティアーノ・ロナウド・・・」
ブラック「クリスティアーノ・ロナウド関係ないだろ!」
ピカソ 「なんちゃらかんちゃら・・・トリニダード・ルイス・イ・ペカソ」
ブラック「ピカソ [1] は言えろよ!肝心のとこ、間違えるなよ!」
ピカソ 「で、その隣にいるのが、キュビスムのピカソ “じゃない方” のブラック [2] です」
ブラック「そんな言い方するなよ。確かに、お前との知名度の格差は自覚してるけど・・・」
ピカソ 「しかし、今日は綺麗なお客さんが多いですね」
ブラック「そうですね」
ピカソ 「左から、ベッピンさん、ベッピンさん、ベッピンさん、ベッピンさん、ベッピンさん」
ブラック「ひとつ飛ばさないのかよ!」
ピカソ 「ベッピンさん、ベッピンさん、ベッピンさん、ベッピンさん・・・」
ブラック「まだ続けるのかよ!ボケじゃなくて、ただの物色じゃねーか」
ピカソ 「うん」
ブラック「認めるんじゃないよ、まったく。しかし、相変わらず、お前は女性が好きだね」
ピカソ 「まぁね。でも、そういう自分だって」
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ピカソ 「そうかなぁ?この前、君が奥さん以外の女性と歩いているところ見かけたよ」
ブラック「そういうことはあるだろうよ。浮気じゃないからね」
ピカソ 「怪しいなぁ」
ブラック「何もないって」
ピカソ 「まぁ、でも、シロかクロかで言ったら、クロですよね。ブラックだけに」
ブラック「上手くねーよ!」
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ピカソ 「久しぶりに、こうして2人でコンビを組んでるんですから、仲良くしましょうよ」
ブラック「まぁ、それもそうか」
ピカソ 「しかし、懐かしいですね。2人でキュビスムの表現を追求していた頃 [4] が」
ブラック「あの当時、それで美術界で一気にブレイクしましたからね」
ピカソ 「(客席に向かって)みなさん、キュビスムって知ってます?えっ、知らない?」
ブラック「時代が経ったねぇ」
ピカソ 「じゃあ、簡単に解説しましょう!」
ブラック「・・・・・・・・」
ピカソ 「・・・・・・・・」
ブラック「・・・・・あ?僕がやるの?」
ピカソ 「俺は解説するの苦手なんで」
ブラック「え~っと、簡単に言うと、対象をさまざまな角度から観察し、
それを断片的な面に解体し、最終的に画面上で再構成する技法のこ・・・」
ピカソ 「ちょっと何言ってるかわからない」
ブラック「食い気味で来たね。う~ん。じゃあ、ここにサイコロがあるとするよね」
ピカソ 「うんうん」
ブラック「そのサイコロを絵に描くわけ。想像できてる?」
ピカソ 「オッケー」
ブラック「1つの視点だと、最低1つの面、最高でも3つの面しか見えないよね?
1,2,4とか。1、3、5とか」
ピカソ 「確かに、『恋の話』 と 『情けない話』 と 『当たり目』 の面しか見えないなぁ」
ブラック「何のサイコロを想像してたんだよ!
まぁ。ともかく。それだと描けない面も出てくるわけだ。そこで視点をズラしてみる。」
ピカソ 「それなら他の面も見えるよね」
ブラック「そうやっていろんな視点から見たものを、一つの絵の中にドッキングさせてしまう。
それが、キュビスム。いうなれば、サイコロの展開図のようなものを描いてるわけだね」
ピカソ 「なるほどね。・・・・・・・・・ところで、何でそんな面倒くさいことするの?」
ブラック「お前が言うなよ!お前も一緒にやってたんだから。
いろんな視点が合わさってる分、キュビスムで描いたほうが、
対象をより詳しく説明できるでしょ?より本質を表現できるでしょ?」
ピカソ 「これで?
[5]
普通にヴァイオリンを描いてくれた方がわかりやすいけど」
ブラック「・・・・・・・・まぁ、冷静に考えたら、そう思うよね。
3次元の世界を、2次元でよりリアルに表現したかったはずなのに。
結局、リアルから遠ざかった絵になってしまったという。。。」
ピカソ 「なんか勝手に自爆した感じだよね。
整形し過ぎて、逆に変な顔になってしまったみたいな?」
ブラック「そんな例えいらないよ!
とにかく。それまでのキュビスム、分析的キュビスムは行き詰ってしまったわけ」
ピカソ 「うんうん」
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新たなキュビスムへとシフトしていいったんだよ。それが、総合的キュビスム」
ピカソ 「おー、それはスゴイ!どんなの?」
ブラック「切り抜いた新聞紙やロープ、壁紙、酒瓶のラベルとか、実際のものを貼っちゃう!」
[6]
ピカソ 「・・・・・・・・それ、もう反則じゃない?」
ブラック「お前もやってたんだよ!」
ピカソ 「いやぁ、これは、キュビスムブームも長続きしないわけだわ」
ブラック「まぁ、冷静に考えると、そうだよね」
ピカソ 「よし。決めた!新しいキュビスムを考えて、再ブレイクを狙おう」
ブラック「何それ?」
ピカソ 「例えば、高齢者ウケを狙って、健康的キュビスムとか」
ブラック「どんなんだよ!」
ピカソ 「もしくは、お色気路線で、官能的キュビスム」
ブラック「だから、どんなんだよ!全然イメージ沸かないよ!」
ピカソ 「自虐的キュビスム」
ブラック「今の俺らだよ!」
ピカソ 「反社会的キュビスム」
ブラック「怖いよ!」
ピカソ 「絶望的キュビスム」
ブラック「何があった?!」
ピカソ 「情熱的ロマンチスム」
ブラック「もうキュビスム関係ないじゃん!いい加減にしろ!」
2人「どーもありがとうございました」
[1] パブロ・ピカソ(1881~1973)
スペイン生まれ。20世紀最大の芸術家。精力的に活動し、最も多作な美術家であると 『ギネスブック』 に記されている。
女性にも精力的だった。
[2] ジョルジュ・ブラック (1882~1963)
フランスを代表する画家。
日本での知名度はピカソに劣るが、ルーヴル美術館の前で国葬が執り行われたほど。
[3] 妻は、3歳上のマルセル・ラプレ。
[4] ピカソとブラックがキュビスムの追求を始めたのは、1909年。
1914年に、ブラックが第一次世界大戦でフランス陸軍に召集されたことで、関係は自然消滅。
[5] ジョルジュ・ブラック作 《ヴァイオリンと水差し》 1910年
ヴァイオリンはまだかろうじて判別できるが、水差しはほぼ判別不可能。画面上の釘だけはリアルに描かれている。
[6] パブロ・ピカソ作 《籐椅子のある静物》 1912年
本物の籐椅子に絵が描かれているように見えるが、実際は、籐椅子の模様が印刷された油布を貼り付けたものに描かれている。
絵画史上最初のコラージュ作品とされる。
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