長野自動車道の松本インターチェンジのほど近くに・・・
異彩を放つ外観の美術館があります。
現代アートの美術館と見せかけて (←?)、なんと浮世絵の美術館。
その名も、日本浮世絵博物館です。
外観に浮世絵らしい要素、和風な要素は一切なし。
強いて挙げるなら、おそらくこの部分が・・・
葛飾北斎の 《富嶽三十六景 神奈川沖浪裏》 をイメージしているような。
"本当に、こんな美術館が浮世絵を所蔵しているのだろうか??"
と、不安になってしまいますが。
実は何を隠そう、日本浮世絵美術館は、
質・量ともに世界最大規模の浮世絵コレクションを有する美術館。
その数は、約10万点 (!) にものぼります。
松本の豪商であった酒井家5代200年にわたるコレクション、
通称、酒井コレクションを公開、収蔵すべく、1982年にオープンした美術館です。
そんな日本浮世絵美術館で、現在開催されていたのが、
"大人も子どもも楽しめる!?はじめての浮世絵鑑賞" という展覧会。
日本浮世絵美術館コレクションとともに、
浮世絵の歴史や技法、さらには、浮世絵鑑賞の見どころを紹介する展覧会です。
テイストは、あくまでビギナー向けとなっていますが。
一般的な浮世絵展ではあまりお目にかかれないレアな浮世絵や、
鈴木春信や喜多川歌麿の保存状態の良い浮世絵なども紹介されており、
浮世絵ファンでも楽しめる展覧会となっていました。
個人的にもっとも印象に残っているのは、一筆斎文調の 《海老に乗る男女》 という作品。
その名の通り、海老に男女が乗り、手紙を読んでいるというシュールな作品です。
同じ手紙を足元で熱心に読んでいるタコの姿も、またシュール。
シュルレアリスムの作品よりも数倍シュールでした。
シュールといえば、歌川豊春の 《浮絵異国景跡和藤内三官之図》 も。
西洋画風の遠近法にチャレンジするも、
見よう見真似のため、建物がおかしなことになっています。
まるでポリゴンのよう。
また、和藤内が退治した虎に乗っているとのことですが、
おそらく作者の歌川豊春は、生きた虎を見たことなかったのでしょう。
馬くらいのサイズになっています。
というか、乗り方が完全に乗馬スタイルです。
いろいろとツッコミどころの多い浮世絵でした。
それから、珍しいところでは、
歌川広重の 《名所江戸百景 浅草川首尾の松御厩河岸》 が2点並べて展示されていました。
同じ作品ではあるのですが、左の方が早く発行されたものとのこと。
注目すべきは、手前の船。
左のほうは、女性のシルエットがうっすらなのに対し、
右のほうは、シルエットがくっきりとしています。
最初のバージョンでは、シルエットの演出が伝わりづらかったので、
そこを調整した上で、改めて、新しいバージョンのものが発行されたと考えられているのだとか。
見比べてみると、他にも微妙に違うところがあって、興味深かったです。
さすが世界一の浮世絵コレクション。
層の厚みを感じました。
と、作品自体は申し分が無いのですが、一つ残念だったことが。。。
それは、肝心の展示スペースが、想像以上にコンパクトだったこと!
太田記念美術館やすみだ北斎美術館よりも、こじんまりとしていました。
ロビーやその他スペースは、あんなに広いのに!!
そのため、当然展示できる浮世絵の数にも限りがあり、出展数は60点ほど。
物足りなさを感じましたし、入館料の1000円が、やや割高に感じました。
どうして、展示スペースがこんなに狭いのか?
10万点すべての作品を展示しきるには、何年かかるのか?
外観の奇抜さも含めて、いろいろと謎の多い美術館でした。
そうそう、謎と言えば、入り口の扉も。
引くの?押すの?
どっちだよ。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
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異彩を放つ外観の美術館があります。
現代アートの美術館と見せかけて (←?)、なんと浮世絵の美術館。
その名も、日本浮世絵博物館です。
外観に浮世絵らしい要素、和風な要素は一切なし。
強いて挙げるなら、おそらくこの部分が・・・
葛飾北斎の 《富嶽三十六景 神奈川沖浪裏》 をイメージしているような。
"本当に、こんな美術館が浮世絵を所蔵しているのだろうか??"
と、不安になってしまいますが。
実は何を隠そう、日本浮世絵美術館は、
質・量ともに世界最大規模の浮世絵コレクションを有する美術館。
その数は、約10万点 (!) にものぼります。
松本の豪商であった酒井家5代200年にわたるコレクション、
通称、酒井コレクションを公開、収蔵すべく、1982年にオープンした美術館です。
そんな日本浮世絵美術館で、現在開催されていたのが、
"大人も子どもも楽しめる!?はじめての浮世絵鑑賞" という展覧会。
日本浮世絵美術館コレクションとともに、
浮世絵の歴史や技法、さらには、浮世絵鑑賞の見どころを紹介する展覧会です。
テイストは、あくまでビギナー向けとなっていますが。
一般的な浮世絵展ではあまりお目にかかれないレアな浮世絵や、
鈴木春信や喜多川歌麿の保存状態の良い浮世絵なども紹介されており、
浮世絵ファンでも楽しめる展覧会となっていました。
個人的にもっとも印象に残っているのは、一筆斎文調の 《海老に乗る男女》 という作品。
その名の通り、海老に男女が乗り、手紙を読んでいるというシュールな作品です。
同じ手紙を足元で熱心に読んでいるタコの姿も、またシュール。
シュルレアリスムの作品よりも数倍シュールでした。
シュールといえば、歌川豊春の 《浮絵異国景跡和藤内三官之図》 も。
西洋画風の遠近法にチャレンジするも、
見よう見真似のため、建物がおかしなことになっています。
まるでポリゴンのよう。
また、和藤内が退治した虎に乗っているとのことですが、
おそらく作者の歌川豊春は、生きた虎を見たことなかったのでしょう。
馬くらいのサイズになっています。
というか、乗り方が完全に乗馬スタイルです。
いろいろとツッコミどころの多い浮世絵でした。
それから、珍しいところでは、
歌川広重の 《名所江戸百景 浅草川首尾の松御厩河岸》 が2点並べて展示されていました。
同じ作品ではあるのですが、左の方が早く発行されたものとのこと。
注目すべきは、手前の船。
左のほうは、女性のシルエットがうっすらなのに対し、
右のほうは、シルエットがくっきりとしています。
最初のバージョンでは、シルエットの演出が伝わりづらかったので、
そこを調整した上で、改めて、新しいバージョンのものが発行されたと考えられているのだとか。
見比べてみると、他にも微妙に違うところがあって、興味深かったです。
さすが世界一の浮世絵コレクション。
層の厚みを感じました。
と、作品自体は申し分が無いのですが、一つ残念だったことが。。。
それは、肝心の展示スペースが、想像以上にコンパクトだったこと!
太田記念美術館やすみだ北斎美術館よりも、こじんまりとしていました。
ロビーやその他スペースは、あんなに広いのに!!
そのため、当然展示できる浮世絵の数にも限りがあり、出展数は60点ほど。
物足りなさを感じましたし、入館料の1000円が、やや割高に感じました。
どうして、展示スペースがこんなに狭いのか?
10万点すべての作品を展示しきるには、何年かかるのか?
外観の奇抜さも含めて、いろいろと謎の多い美術館でした。
そうそう、謎と言えば、入り口の扉も。
引くの?押すの?
どっちだよ。
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