北は北海道から南は鹿児島まで、
渡辺篤史ばりに日本全国の民家を巡っては、その姿を描き続けた画家・向井潤吉 (1901~1995)。
約40年間にわたって、失われゆく草屋根の民家を描いた 「民家の画家」 です。
そんな向井潤吉の大々的な回顧展、
‟民家の画家 向井潤吉 人物交流記” が、現在、世田谷美術館で開催されています。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
《雨後千曲川》 や、
《雨後千曲川》[長野県下水内郡豊田村豊津硲] 1977年
《秋風の中の水車》 をはじめ、
《秋風の中の水車》[岩手県江刺市中沢] 1969年
日本人ならば郷愁を感じずにはいられない、
民家を描いた絵画ももちろん多数紹介されていますが。
渡欧時代にルーヴル美術館に通って制作した名画の模写や、
フォーヴィズムを想起せる若き日の作品など、
「民家の画家」 が 「民家の画家」 となる前の、
いわば、『向井潤吉エピソード1』 に当たる時代の作品も丹念に紹介されています。
また、タイトルに “人物交流記” とあるように、
向井潤吉と交流のあった人物たちの作品や資料も併せて展示されているのも、今展のポイント。
展覧会では、洋画家の梅原龍三郎や小説家の火野葦平、
彫刻家の舟越保武など、多彩なメンバーとの意外な交流ぶりが紹介されていました。
その作風から、人や社会から距離を置き、
黙々と民家を描いていた画家というイメージがあったのですが、実は社交的な人物だったようです。
ちなみに、こちらの 《ある司厨長の像》 でモデルを務めている人物は、
日本橋の洋食の名店・たいめいけんの創業者、茂出木心護とのこと。
向井と茂出木心護は交流が深く、
彼の葬儀の際には、向井が葬儀委員長を務めたほどだったそうです。
よくメディアに出ている今の三代目の顔の黒さは、祖父ゆずりだったのですね。
とは言え、三代目とは違って、「マックスキャッホー!」 と叫ぶことはなさそうな雰囲気です。
また、今展の最大のポイントは、キャプションが最小限に抑えられていること。
その代わりに (?) 、向井が綴ったエッセイの文章が、作品とともに紹介されています。
絵の才能だけでなく、文章の才能も、天は向井潤吉に与えた模様。
そんなエッセイストとしての向井潤吉の魅力にスポットが当てられていました。
観て楽しむ、読んで楽しむ展覧会です。
さてさて、余力のある方は、展覧会と併せて、
是非、世田谷美術館から近いと言えば近い距離にある向井潤吉アトリエ館へ。
こちらは、もともとは、洋画家・向井潤吉のアトリエ兼住居だった建物で、
向井潤吉本人が生前に美術館に改装し、約660点の作品とともに世田谷区に寄贈したのだそうです。
なんと太っ腹な!
ちなみに、向井潤吉アトリエ館の屋根は、藁葺きではありません。
あしからず。
┃会期:2018年9月8日(土)~11月4日(日)
┃会場:世田谷美術館
┃https://www.setagayaartmuseum.or.jp/
~読者の皆様へのプレゼント~
こちらの “向井潤吉展” の無料鑑賞券を、5組10名様にプレゼントいたします。
住所・氏名・電話番号を添えて、以下のメールフォームより応募くださいませ。
https://ws.formzu.net/fgen/S98375463/
なお、〆切は、9月25日です。当選は発送をもって代えさせていただきます。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!
渡辺篤史ばりに日本全国の民家を巡っては、その姿を描き続けた画家・向井潤吉 (1901~1995)。
約40年間にわたって、失われゆく草屋根の民家を描いた 「民家の画家」 です。
そんな向井潤吉の大々的な回顧展、
‟民家の画家 向井潤吉 人物交流記” が、現在、世田谷美術館で開催されています。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
《雨後千曲川》 や、
《雨後千曲川》[長野県下水内郡豊田村豊津硲] 1977年
《秋風の中の水車》 をはじめ、
《秋風の中の水車》[岩手県江刺市中沢] 1969年
日本人ならば郷愁を感じずにはいられない、
民家を描いた絵画ももちろん多数紹介されていますが。
渡欧時代にルーヴル美術館に通って制作した名画の模写や、
フォーヴィズムを想起せる若き日の作品など、
「民家の画家」 が 「民家の画家」 となる前の、
いわば、『向井潤吉エピソード1』 に当たる時代の作品も丹念に紹介されています。
また、タイトルに “人物交流記” とあるように、
向井潤吉と交流のあった人物たちの作品や資料も併せて展示されているのも、今展のポイント。
展覧会では、洋画家の梅原龍三郎や小説家の火野葦平、
彫刻家の舟越保武など、多彩なメンバーとの意外な交流ぶりが紹介されていました。
その作風から、人や社会から距離を置き、
黙々と民家を描いていた画家というイメージがあったのですが、実は社交的な人物だったようです。
ちなみに、こちらの 《ある司厨長の像》 でモデルを務めている人物は、
日本橋の洋食の名店・たいめいけんの創業者、茂出木心護とのこと。
向井と茂出木心護は交流が深く、
彼の葬儀の際には、向井が葬儀委員長を務めたほどだったそうです。
よくメディアに出ている今の三代目の顔の黒さは、祖父ゆずりだったのですね。
とは言え、三代目とは違って、「マックスキャッホー!」 と叫ぶことはなさそうな雰囲気です。
また、今展の最大のポイントは、キャプションが最小限に抑えられていること。
その代わりに (?) 、向井が綴ったエッセイの文章が、作品とともに紹介されています。
絵の才能だけでなく、文章の才能も、天は向井潤吉に与えた模様。
そんなエッセイストとしての向井潤吉の魅力にスポットが当てられていました。
観て楽しむ、読んで楽しむ展覧会です。
さてさて、余力のある方は、展覧会と併せて、
是非、世田谷美術館から近いと言えば近い距離にある向井潤吉アトリエ館へ。
こちらは、もともとは、洋画家・向井潤吉のアトリエ兼住居だった建物で、
向井潤吉本人が生前に美術館に改装し、約660点の作品とともに世田谷区に寄贈したのだそうです。
なんと太っ腹な!
ちなみに、向井潤吉アトリエ館の屋根は、藁葺きではありません。
あしからず。
┃会期:2018年9月8日(土)~11月4日(日)
┃会場:世田谷美術館
┃https://www.setagayaartmuseum.or.jp/
~読者の皆様へのプレゼント~
こちらの “向井潤吉展” の無料鑑賞券を、5組10名様にプレゼントいたします。
住所・氏名・電話番号を添えて、以下のメールフォームより応募くださいませ。
https://ws.formzu.net/fgen/S98375463/
なお、〆切は、9月25日です。当選は発送をもって代えさせていただきます。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!