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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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イグ・ノーベル賞の世界展

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先日、京都大学の本庶佑特別教授が、ノーベル医学・生理学賞を受賞されました。
日本人のノーベル賞受賞者としては、26人目となるとのこと。
おめでとうございます!

さてさて、そのノーベル賞のパロディとして、1991年に創設されたのが、イグ・ノーベル賞。
「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」 に与えられる賞です。
ノーベル賞ほどニュースにはなっていませんが。
今年は、昭和伊南総合病院の堀内朗先生が、
『座った姿勢で大腸の内視鏡検査を受けると苦痛が少ない』 ことを発見し、医学教育賞を受賞。
これにより、日本人のイグ・ノーベル賞受賞記録は、12年連続となりました。
実は、日本はイグ・ノーベル賞大国なのです。

そんなイグ・ノーベル賞の世界初となる公式展覧会 “イグ・ノーベル賞の世界展” が、
現在、東京ドームシティ内の 「大人のための遊べるギャラリー」 Gallery AaMoで開催されています。




展覧会の冒頭にて、年表や歴代のトロフィー、




受賞者が60秒のウケ狙いのスピーチを求められる、
もはやコントのような授賞式の様子をコンパクトにまとめた映像が紹介されていましたが。




メインとなるのは、過去の受賞研究のパネル展示。
「なぜキツツキは頭痛にならないのか?」 や、
「バター・トーストを床に落とした場合、バター面が下になる可能性は50%ではなく62%」 など、





思わず、「ホンマでっか!?」 と言いたくなるユニークな研究の数々が紹介されていました。
一見、おバカながらも、これらはすべて、
ちゃんとした研究者が大真面目に取り組んだもの。
別の研究を思いついていたら、本家のノーベル賞を受賞できたかもしれないのに。
どうして、こっちの研究を極めようと思ったのか。
その情熱、真実を知りたいという欲求に、頭が下がる思いでした。
星


特に印象に残っているのは、犬の排泄についての研究結果。




まさか、こんな法則があったとは!
子どもの時に、よく犬の散歩をしていましたが、考えたこともなかったです。
もし遭難した際、手元に方位磁針がないときは、犬に用を足してもらえばいいのですね!
どっちかが北で、どっちかが南。
2択に絞られます。

それ以上に衝撃だったのが、猫に関するこんな事実。




猫は個体でもあり、液体でもある。
「そんなバカな!」 と半信半疑だったのですが・・・




証拠写真を見たら、納得をせざるを得ませんでした。
これはもう完全に液体ですね (笑)


イグ・ノーベル賞を受賞したものの中には、
アートに関する研究も、ちらほらありました。




特にインパクトがあったのが、こちら↓




当時、医者の卵だった受賞者が美術館で彫刻を鑑賞中に発見したもので、
古代の彫刻と実際の人間では、陰嚢の左右のサイズの違いが、逆になっているのだとか。
古代の彫刻のあそこをマジマジと見たことが無かったです。
あんまりマジマジと見たいものではないですが、
次に鑑賞する機会があったら、指の隙間からチェックしたいと思います。


また、研究者個人でなく、商品が受賞の対象となることも。
今から約20年前に大ブームを巻き起こしたたまごっちも、実はイグ・ノーベル賞を受賞しています。





それも、経済学賞で。
その受賞理由は、「数百万人分の労働時間を仮想ペットの飼育に費やさせたことに対して」。
たまごっちを買った全ての人が、
もし2年間毎日15分たまごっちを育成したと仮定すると、
クフ王のピラミッドを建設するのと同じくらいの労働時間に相当するのだとか。
確かに、時代の貴重な時間のうちの何%かを、
たまごっちのうんちを流す時間に費やしていたかと思うと、今更ながらに悔やまれます (笑)

イグ・ノーベル賞を受賞した商品の中には、こんなものも。




緊急時には、防護マスク替わりになるブラジャーです。
完全にネタじゃん!
・・・・・と思いきや、考案者のエレナ・ボドナー博士は、
チェルノブイリ原発事故を研究する中で、この商品のアイデアを思い付いたとのこと。
実は、真面目な商品だったのですね。



・・・・・・・・・・いやいやいや、騙されるところでした。
じゃあ、携帯用の防護マスクを持ち歩けばいいじゃん。
肩パットが防護マスクになるとか、
胸元のワッペンが防護マスクになるとか、ブラジャーでないといけない理由は特に見当たらず。
やっぱりネタじゃん!




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