昨年、60万人以上の入場者数を記録した “運慶展” に引き続き、
今年も東京国立博物館で、慶派の仏像をテーマにした特別展が開催されています。
その名も、“京都 大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ”。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております)
北野天満宮のほど近くに位置する古刹で、
「千本釈迦堂」 の通称で親しまれている大報恩寺。
そちらに伝わる慶派の仏像の名品の数々をまとまった形で紹介する初の展覧会です。
展覧会の目玉は何と言っても、大報恩寺の秘仏本尊で、
快慶の一番弟子といわれる行快作の 《釈迦如来坐像》 。
重要文化財 《釈迦如来坐像》 行快作 鎌倉時代・13世紀 京都・大報恩寺蔵
特徴はやはり、その切れ長の目です。
綾野剛や長谷川博己ばりに切れ長の目。
実にイケメンな仏です。
口元に髭が描かれているのですが、
唇の下に髭が、「?」 マークのような形をしていました。
なぜ??
若干、コントのメイクっぽい印象を受けましたが、イケメンは何をしてもイケメンでした。
そんな 《釈迦如来坐像》 を囲むように展示されているのが・・・
釈迦の十大弟子の像。
制作したのは、運慶とともに鎌倉時代を代表する仏師、快慶です。
釈迦の弟子の像を快慶が制作して、
その弟子が仕える釈迦の像を、快慶の弟子である行快が制作して・・・って、
なんとも、ややこしいことになっていました (笑)
逆に制作すればよかったのに。
彫刻作品としての完成度も、当たり前と言えば当たり前ですが、
師匠である快慶作の 《十大弟子立像》 のほうが上回っています。
ポージングといい、感情表現といい、写実性が圧倒的。
まさに、そこに人がいるようなリアリティがありました。
《釈迦如来坐像》 の存在を喰ってしまっていたように思います。
言うなれば、バックダンサーやジャニーズJr.のほうが、
メインの人物よりも目立ってしまっていたかのような感じでした。
ちなみに、個性豊かな 《十大弟子立像》 の中で、
個人的にイチオシしたいのが、須菩提 (すぼたい)。
重要文化財 《須菩提立像(十大弟子立像のうち)》 快慶作 鎌倉時代・13世紀 京都・大報恩寺蔵
元・大金持ちという設定のため、
かなりアクの強い顔をしています。
絶対に、声がデカいタイプ。
「ガハハハ」 と豪快に笑いそうです。
それと、もう一人気になったのが、迦旃延 (かせんえん)。
重要文化財 《迦旃延立像(十大弟子立像のうち)》 快慶作 鎌倉時代・13世紀 京都・大報恩寺蔵
10人いる弟子の中で、彼だけテンションが低めでした。
何があったのでしょうか?
もしかしたら、お腹が痛いのかも。
さてさて、今展の目玉はもう一つあります。
それは、 《千手観音菩薩立像》 を含む・・・
重要文化財 《千手観音菩薩立像(六観音菩薩像のうち)》 肥後定慶作 鎌倉時代・貞応3年(1224) 京都・大報恩寺蔵
運慶の弟子・肥後定慶による 《六観音菩薩像》 の一挙展示。
重要文化財に指定される唯一の六観音像として知られています。
六観音のうち、如意輪観音菩薩だけは立っていません。
しゃがんでいる分、光背も短めでした。
体積が小さくなれば、光背はその分だけサイズも小さくなるのですね。
ということは、体育座りをしたら、もっと小さくなるのでしょうか?
仰向けで寝てるときは、光背はどうなるのでしょうか?
と、考え始めたら、いろいろ気になってしまう仏の光背ですが。
会期の後半 (10/30~) では、なんと光背が取り外されるようです。
光背有りのお姿が観たい方は前期に、美しい背中が観たい方は後期に、
どちらのバージョンも観たい方は、前後期ともに訪れることをオススメいたします。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
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今年も東京国立博物館で、慶派の仏像をテーマにした特別展が開催されています。
その名も、“京都 大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ”。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております)
北野天満宮のほど近くに位置する古刹で、
「千本釈迦堂」 の通称で親しまれている大報恩寺。
そちらに伝わる慶派の仏像の名品の数々をまとまった形で紹介する初の展覧会です。
展覧会の目玉は何と言っても、大報恩寺の秘仏本尊で、
快慶の一番弟子といわれる行快作の 《釈迦如来坐像》 。
重要文化財 《釈迦如来坐像》 行快作 鎌倉時代・13世紀 京都・大報恩寺蔵
特徴はやはり、その切れ長の目です。
綾野剛や長谷川博己ばりに切れ長の目。
実にイケメンな仏です。
口元に髭が描かれているのですが、
唇の下に髭が、「?」 マークのような形をしていました。
なぜ??
若干、コントのメイクっぽい印象を受けましたが、イケメンは何をしてもイケメンでした。
そんな 《釈迦如来坐像》 を囲むように展示されているのが・・・
釈迦の十大弟子の像。
制作したのは、運慶とともに鎌倉時代を代表する仏師、快慶です。
釈迦の弟子の像を快慶が制作して、
その弟子が仕える釈迦の像を、快慶の弟子である行快が制作して・・・って、
なんとも、ややこしいことになっていました (笑)
逆に制作すればよかったのに。
彫刻作品としての完成度も、当たり前と言えば当たり前ですが、
師匠である快慶作の 《十大弟子立像》 のほうが上回っています。
ポージングといい、感情表現といい、写実性が圧倒的。
まさに、そこに人がいるようなリアリティがありました。
《釈迦如来坐像》 の存在を喰ってしまっていたように思います。
言うなれば、バックダンサーやジャニーズJr.のほうが、
メインの人物よりも目立ってしまっていたかのような感じでした。
ちなみに、個性豊かな 《十大弟子立像》 の中で、
個人的にイチオシしたいのが、須菩提 (すぼたい)。
重要文化財 《須菩提立像(十大弟子立像のうち)》 快慶作 鎌倉時代・13世紀 京都・大報恩寺蔵
元・大金持ちという設定のため、
かなりアクの強い顔をしています。
絶対に、声がデカいタイプ。
「ガハハハ」 と豪快に笑いそうです。
それと、もう一人気になったのが、迦旃延 (かせんえん)。
重要文化財 《迦旃延立像(十大弟子立像のうち)》 快慶作 鎌倉時代・13世紀 京都・大報恩寺蔵
10人いる弟子の中で、彼だけテンションが低めでした。
何があったのでしょうか?
もしかしたら、お腹が痛いのかも。
さてさて、今展の目玉はもう一つあります。
それは、 《千手観音菩薩立像》 を含む・・・
重要文化財 《千手観音菩薩立像(六観音菩薩像のうち)》 肥後定慶作 鎌倉時代・貞応3年(1224) 京都・大報恩寺蔵
運慶の弟子・肥後定慶による 《六観音菩薩像》 の一挙展示。
重要文化財に指定される唯一の六観音像として知られています。
六観音のうち、如意輪観音菩薩だけは立っていません。
しゃがんでいる分、光背も短めでした。
体積が小さくなれば、光背はその分だけサイズも小さくなるのですね。
ということは、体育座りをしたら、もっと小さくなるのでしょうか?
仰向けで寝てるときは、光背はどうなるのでしょうか?
と、考え始めたら、いろいろ気になってしまう仏の光背ですが。
会期の後半 (10/30~) では、なんと光背が取り外されるようです。
光背有りのお姿が観たい方は前期に、美しい背中が観たい方は後期に、
どちらのバージョンも観たい方は、前後期ともに訪れることをオススメいたします。
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