平成最後の `芸術の秋’ 最大の目玉企画、
“フェルメール展” が、ついに上野の森美術館で開幕しました!
日本人に最も人気のある画家といっても過言ではないフェルメール。
これまで何度も作品が来日していますが、
今回は、日本美術展史上最多となる8点が来日するとあって、開幕前から大きな話題となっていました。
さらに、開幕の1か月前には、追加で 《取り持ち女》 の来日が決定。
ヨハネス・フェルメール 《取り持ち女》 1656年 ドレスデン国立古典絵画館
bpk / Staatliche Kunstsammlungen Dresden / Herbert Boswank / distributed by AMF
(日本初公開、大阪展では通期展示。東京展は1/9~2/3の期間限定展示)
これで、点数は9点に!
自らの記録を自らで塗り替える。
まるで、セルゲイ・ブブカのようです。
・・・・・・・と、それはさておき。
これを超えるフェルメール展は、おそらく今後日本では開催されないでしょう。
いつぞやの若冲展を上回る混雑が予想されます。
そこで導入されているのが、日時指定入場制。
鑑賞者は事前に入場券をネット等で購入し、
その時間枠の間に入場するというシステムです。
時間入れ替え制というわけではないので、その時間枠内に入館さえすればOK。
体力と気力が許せば、閉館時間まで居続けることも可能です。
ちなみに、各時間枠の入場開始直後は、
同じ時間の入場券を持った鑑賞者による行列が発生しているとのこと。
某テーマパークのファストパスとは違い、あくまで行列緩和のためのシステム。
待つのが苦手な方は、時間枠内の後半を狙ったほうがスムーズに入場できるようです。
さてさて、展覧会は、フェルメールと同時代、
17世紀に描かれたオランダ絵画約40点の紹介から始まります。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております)
フェルメールのバーターで来日した作品かと思いきや (←おいっ!)。
ピーテル・デ・ホーホやヤン・ステーンをはじめ、
オランダを代表する巨匠たちの傑作の数々が展示されていました。
それらの中には、フェルメールのフォロワーで、
38歳という若さでこの世を去ったハブリエル・メツーの代表作 《手紙を読む女》 も。
ハブリエル・メツー 《手紙を読む女》 1664-1666年頃 アイルランド・ナショナル・ギャラリー
Presented, Sir Alfred and Lady Beit, 1987 (Beit Collection) Photo (C) National Gallery of Ireland, Dublin NGI.4537
また、幼いキリストが、なぜか宇宙人のような姿で描かれた、
ヘンドリック・デル・ブリュッヘンの 《東方三博士(マギ)の礼拝》 や、
藤森照信の建築?もしくは、鬼太郎の家??
奇妙な建築物 (実際は鳩小屋) が目を惹くアブラハム・ブルーマールトの 《トビアと天使のいる風景》 など、
インパクトのある絵画が多く、実に見ごたえがありました。
「どうせ、フェルメールの前座でしょ?!」 くらいに思っていて、申し訳ありませんm(__)m
とは言うものの、やはりお目当てはフェルメール。
白い通路を抜けるとそこには・・・
フェルメールの作品だけで構成された、
通称、「フェルメールルーム」 がありました!
フェルメールの初期の作品 《マルタとマリアの家のキリスト》 に、
ヨハネス・フェルメール 《マルタとマリアの家のキリスト》 1654年-1655年 スコットランド・ナショナルギャラリー
National Galleries of Scotland, Edinburgh Presented by the sons of W A Coats in memory of their father, 1927
日本初公開となる 《ワイングラス》 に、
ヨハネス・フェルメール 《ワイングラス》 1661-1662年頃 ベルリン国立美術館
© Staatliche Museen zu Berlin, Gemäldegalerie / Jörg P. Anders
さらには、代表作中の代表作 《牛乳を注ぐ女》 に、
ヨハネス・フェルメール 《牛乳を注ぐ女》 1658年-1660年頃 アムステルダム国立美術館
Rijksmuseum. Purchased with the support of the Vereniging Rembrandt, 1908
フェルメール作品8点が一堂に会した光景は、まさに奇跡!
あまりにスゴすぎて、現実味が感じられなかったほどです。
今回まとまった数のフェルメール作品を観て、
改めて気づかされたのは、フェルメールの異常性でした (笑)
前半で紹介されていた他の17世紀のオランダ画家たちの作品は、
メインを際立たせるために、力を抜いている部分があるのですが。
フェルメールの作品には、それがありません。
細部の細部まで真剣に描き込んでいます。
執拗というか。粘着質というか。
静謐な世界ではあるのですが、
蟻の足音すらも許さない、執念のようなものを感じます。
いい意味で、お祭り気分が吹っ飛びました。
改めて、フェルメールの凄みを実感する展覧会です。
ちなみに、実物の絵そのものにも、もちろん感動したのですが。
それと同じくらいに感動したのが、
鑑賞後に目に飛び込んできた美術館の壁に張り出された展覧会ポスター。
これだけ巨大に拡大されて、《牛乳を注ぐ女》 の壁に刺さった釘や、釘穴、
1枚だけ割れた窓ガラスなどの細部が、ようやく肉眼で確認できました。
これほど緻密に描き込まれたものを、
約45㎝四方にギュッと凝縮したのが、あの絵なのかと思うと・・・空恐ろしくなります。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!
“フェルメール展” が、ついに上野の森美術館で開幕しました!
日本人に最も人気のある画家といっても過言ではないフェルメール。
これまで何度も作品が来日していますが、
今回は、日本美術展史上最多となる8点が来日するとあって、開幕前から大きな話題となっていました。
さらに、開幕の1か月前には、追加で 《取り持ち女》 の来日が決定。
ヨハネス・フェルメール 《取り持ち女》 1656年 ドレスデン国立古典絵画館
bpk / Staatliche Kunstsammlungen Dresden / Herbert Boswank / distributed by AMF
(日本初公開、大阪展では通期展示。東京展は1/9~2/3の期間限定展示)
これで、点数は9点に!
自らの記録を自らで塗り替える。
まるで、セルゲイ・ブブカのようです。
・・・・・・・と、それはさておき。
これを超えるフェルメール展は、おそらく今後日本では開催されないでしょう。
いつぞやの若冲展を上回る混雑が予想されます。
そこで導入されているのが、日時指定入場制。
鑑賞者は事前に入場券をネット等で購入し、
その時間枠の間に入場するというシステムです。
時間入れ替え制というわけではないので、その時間枠内に入館さえすればOK。
体力と気力が許せば、閉館時間まで居続けることも可能です。
ちなみに、各時間枠の入場開始直後は、
同じ時間の入場券を持った鑑賞者による行列が発生しているとのこと。
某テーマパークのファストパスとは違い、あくまで行列緩和のためのシステム。
待つのが苦手な方は、時間枠内の後半を狙ったほうがスムーズに入場できるようです。
さてさて、展覧会は、フェルメールと同時代、
17世紀に描かれたオランダ絵画約40点の紹介から始まります。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております)
フェルメールのバーターで来日した作品かと思いきや (←おいっ!)。
ピーテル・デ・ホーホやヤン・ステーンをはじめ、
オランダを代表する巨匠たちの傑作の数々が展示されていました。
それらの中には、フェルメールのフォロワーで、
38歳という若さでこの世を去ったハブリエル・メツーの代表作 《手紙を読む女》 も。
ハブリエル・メツー 《手紙を読む女》 1664-1666年頃 アイルランド・ナショナル・ギャラリー
Presented, Sir Alfred and Lady Beit, 1987 (Beit Collection) Photo (C) National Gallery of Ireland, Dublin NGI.4537
また、幼いキリストが、なぜか宇宙人のような姿で描かれた、
ヘンドリック・デル・ブリュッヘンの 《東方三博士(マギ)の礼拝》 や、
藤森照信の建築?もしくは、鬼太郎の家??
奇妙な建築物 (実際は鳩小屋) が目を惹くアブラハム・ブルーマールトの 《トビアと天使のいる風景》 など、
インパクトのある絵画が多く、実に見ごたえがありました。
「どうせ、フェルメールの前座でしょ?!」 くらいに思っていて、申し訳ありませんm(__)m
とは言うものの、やはりお目当てはフェルメール。
白い通路を抜けるとそこには・・・
フェルメールの作品だけで構成された、
通称、「フェルメールルーム」 がありました!
フェルメールの初期の作品 《マルタとマリアの家のキリスト》 に、
ヨハネス・フェルメール 《マルタとマリアの家のキリスト》 1654年-1655年 スコットランド・ナショナルギャラリー
National Galleries of Scotland, Edinburgh Presented by the sons of W A Coats in memory of their father, 1927
日本初公開となる 《ワイングラス》 に、
ヨハネス・フェルメール 《ワイングラス》 1661-1662年頃 ベルリン国立美術館
© Staatliche Museen zu Berlin, Gemäldegalerie / Jörg P. Anders
さらには、代表作中の代表作 《牛乳を注ぐ女》 に、
ヨハネス・フェルメール 《牛乳を注ぐ女》 1658年-1660年頃 アムステルダム国立美術館
Rijksmuseum. Purchased with the support of the Vereniging Rembrandt, 1908
フェルメール作品8点が一堂に会した光景は、まさに奇跡!
あまりにスゴすぎて、現実味が感じられなかったほどです。
今回まとまった数のフェルメール作品を観て、
改めて気づかされたのは、フェルメールの異常性でした (笑)
前半で紹介されていた他の17世紀のオランダ画家たちの作品は、
メインを際立たせるために、力を抜いている部分があるのですが。
フェルメールの作品には、それがありません。
細部の細部まで真剣に描き込んでいます。
執拗というか。粘着質というか。
静謐な世界ではあるのですが、
蟻の足音すらも許さない、執念のようなものを感じます。
いい意味で、お祭り気分が吹っ飛びました。
改めて、フェルメールの凄みを実感する展覧会です。
ちなみに、実物の絵そのものにも、もちろん感動したのですが。
それと同じくらいに感動したのが、
鑑賞後に目に飛び込んできた美術館の壁に張り出された展覧会ポスター。
これだけ巨大に拡大されて、《牛乳を注ぐ女》 の壁に刺さった釘や、釘穴、
1枚だけ割れた窓ガラスなどの細部が、ようやく肉眼で確認できました。
これほど緻密に描き込まれたものを、
約45㎝四方にギュッと凝縮したのが、あの絵なのかと思うと・・・空恐ろしくなります。
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