東京都美術館で開催中の “ムンク展-共鳴する魂の叫び” に行ってきましたー!! (←叫んでます)
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております)
こちらは、この秋大本命の展覧会の一つで、
ノルウェーを代表する画家エドヴァルド・ムンクの60年におよぶ画業を紹介する大回顧展です。
展覧会の目玉は何と言っても、待望の初来日を果たした 《叫び》 。
エドヴァルド・ムンク 《叫び》 1910年? テンペラ・油彩、厚紙 83.5×66cm オスロ市立ムンク美術館所蔵 ©Munchmuseet
こちらの 《叫び》 を目にして、
‟あれっ?《叫び》 って、こんな感じだったっけ??” と違和感を覚えた方もいらっしゃるかもしれません。
実は、今回初来日した 《叫び》 は、一般的に知られている 《叫び》 (1893年製作) とは別バージョン。
1910年頃に制作されたと思われる 《叫び》 です。
「なぁんだ。有名なヤツじゃないんだ・・・」
と、絶望してはいけません。
『あの 《叫び》』 よりも、こちらの 《叫び》 の方が、色鮮やか。
色彩が、激しくシャウトしているようです。
そして、白目を剥いていることもあり、より不安感、絶望感が感じられるはず。
『あの 《叫び》』 を確実にアップデートさせた作品です。
さらに、今回の展覧会では、繊細な作品ゆえ、照度を落とした状態で展示されています。
普通の作品でしたら、“もっと明るい状態で観たいよ!” となるところですが。
この 《叫び》 に関しては、むしろ暗がりの状態で鑑賞するほうがベター。
赤や青といった色彩と画中の人物が抱える負の感情が、強烈に迫ってくることでしょう。
ちなみに、僕も今回初めて、《叫び》 を鑑賞したのですが、
何より驚いたのは、目に飛び込んできた瞬間、動きが感じられたこと。
画面手前の人間の位置は変わらないのですが、
橋が画面奥に向かって、グーンと伸びていくような錯覚を覚えたのです。
まるで、ホラー映画でよく使われるドリーズーム (※) のよう。
(※ヒッチコックの 『めまい』 で有名になったカメラワーク。
カメラを台車[=ドリー]に乗せ、引きながらレンズをズームすることで、
鑑賞者には被写体はそのままに、背景だけが動いているように感じる効果をもたらす)
果たして、今、自分は正気なのだろうか。
これほどまでに観る人を不安な気持ちにさせる絵は初めてです。
改めて、ムンクの 《叫び》 の凄さに気づかされました。
この1点を観るためだけに訪れる価値は十分にあります。
とは言え、今回のムンク展の見どころは、《叫び》 だけにあらず。
出展作品は、全部で約100点。
そのすべてがムンクの作品、つまり、ムンク100%な展覧会です。
なんと、《叫び》 以外の代表作も、多く来日しています。
個人的にオススメなのは、ムンクの自画像です。
実はムンクは、レンブラントやゴッホに負けないくらい、たくさんの自画像を残しています。
今回の展覧会では、18歳の若き日のムンクから、
エドヴァルド・ムンク 《自画像》 1882年 油彩、紙(厚紙に貼付) 26.5×19.5cm オスロ市立ムンク美術館所蔵 ©Munchmuseet
晩年期のムンクまで、
エドヴァルド・ムンク 《自画像、時計とベッドの間》 1940-43年 油彩、カンヴァス 149.5×120.5cm オスロ市立ムンク美術館所蔵 ©Munchmuseet
さまざまな年代、さまざまなタイプの自画像が展示されています。
それらの中には、ムンクが自分自身を撮影した写真、
いわゆるセルフィー (自画撮り写真) もありました。
ムンクが、これほどまでに自分大好き人間 (?) だったとは。
ムンクの意外な一面が見える展覧会でした。
また、意外といえば、「不安」 や 「死」 だけでなく、
実は、「愛」 をテーマにした作品も多く描いているムンク。
思わずドキッとするような大胆なキスシーンや、
これから2人は別々の道を歩んでいくのだろうと思われるシーンなども描いています。
キュンとしたり、切なくなったり。
まるで、『テラスハウス』 のワンシーンを見ているよう。
まさか、ムンク展の会場で、テイラー・スウィフトの音楽が脳内に鳴り響くことになろうとは。
それも意外でした。
ちなみに。
今回、個人的に一番印象に残った作品は、《犬の顔》(写真右)という一枚です。
・・・・・・・・・犬なのか?
どう見ても、人。
どう見ても、宍戸錠似の人です。
何度観ても、犬には思えません。
それだけに、いろいろと不安になりました。
今回出展されていた全作品の中で、もっとも不安な気持ちになる絵です。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております)
こちらは、この秋大本命の展覧会の一つで、
ノルウェーを代表する画家エドヴァルド・ムンクの60年におよぶ画業を紹介する大回顧展です。
展覧会の目玉は何と言っても、待望の初来日を果たした 《叫び》 。
エドヴァルド・ムンク 《叫び》 1910年? テンペラ・油彩、厚紙 83.5×66cm オスロ市立ムンク美術館所蔵 ©Munchmuseet
こちらの 《叫び》 を目にして、
‟あれっ?《叫び》 って、こんな感じだったっけ??” と違和感を覚えた方もいらっしゃるかもしれません。
実は、今回初来日した 《叫び》 は、一般的に知られている 《叫び》 (1893年製作) とは別バージョン。
1910年頃に制作されたと思われる 《叫び》 です。
「なぁんだ。有名なヤツじゃないんだ・・・」
と、絶望してはいけません。
『あの 《叫び》』 よりも、こちらの 《叫び》 の方が、色鮮やか。
色彩が、激しくシャウトしているようです。
そして、白目を剥いていることもあり、より不安感、絶望感が感じられるはず。
『あの 《叫び》』 を確実にアップデートさせた作品です。
さらに、今回の展覧会では、繊細な作品ゆえ、照度を落とした状態で展示されています。
普通の作品でしたら、“もっと明るい状態で観たいよ!” となるところですが。
この 《叫び》 に関しては、むしろ暗がりの状態で鑑賞するほうがベター。
赤や青といった色彩と画中の人物が抱える負の感情が、強烈に迫ってくることでしょう。
ちなみに、僕も今回初めて、《叫び》 を鑑賞したのですが、
何より驚いたのは、目に飛び込んできた瞬間、動きが感じられたこと。
画面手前の人間の位置は変わらないのですが、
橋が画面奥に向かって、グーンと伸びていくような錯覚を覚えたのです。
まるで、ホラー映画でよく使われるドリーズーム (※) のよう。
(※ヒッチコックの 『めまい』 で有名になったカメラワーク。
カメラを台車[=ドリー]に乗せ、引きながらレンズをズームすることで、
鑑賞者には被写体はそのままに、背景だけが動いているように感じる効果をもたらす)
果たして、今、自分は正気なのだろうか。
これほどまでに観る人を不安な気持ちにさせる絵は初めてです。
改めて、ムンクの 《叫び》 の凄さに気づかされました。
この1点を観るためだけに訪れる価値は十分にあります。
とは言え、今回のムンク展の見どころは、《叫び》 だけにあらず。
出展作品は、全部で約100点。
そのすべてがムンクの作品、つまり、ムンク100%な展覧会です。
なんと、《叫び》 以外の代表作も、多く来日しています。
個人的にオススメなのは、ムンクの自画像です。
実はムンクは、レンブラントやゴッホに負けないくらい、たくさんの自画像を残しています。
今回の展覧会では、18歳の若き日のムンクから、
エドヴァルド・ムンク 《自画像》 1882年 油彩、紙(厚紙に貼付) 26.5×19.5cm オスロ市立ムンク美術館所蔵 ©Munchmuseet
晩年期のムンクまで、
エドヴァルド・ムンク 《自画像、時計とベッドの間》 1940-43年 油彩、カンヴァス 149.5×120.5cm オスロ市立ムンク美術館所蔵 ©Munchmuseet
さまざまな年代、さまざまなタイプの自画像が展示されています。
それらの中には、ムンクが自分自身を撮影した写真、
いわゆるセルフィー (自画撮り写真) もありました。
ムンクが、これほどまでに自分大好き人間 (?) だったとは。
ムンクの意外な一面が見える展覧会でした。
また、意外といえば、「不安」 や 「死」 だけでなく、
実は、「愛」 をテーマにした作品も多く描いているムンク。
思わずドキッとするような大胆なキスシーンや、
これから2人は別々の道を歩んでいくのだろうと思われるシーンなども描いています。
キュンとしたり、切なくなったり。
まるで、『テラスハウス』 のワンシーンを見ているよう。
まさか、ムンク展の会場で、テイラー・スウィフトの音楽が脳内に鳴り響くことになろうとは。
それも意外でした。
ちなみに。
今回、個人的に一番印象に残った作品は、《犬の顔》(写真右)という一枚です。
・・・・・・・・・犬なのか?
どう見ても、人。
どう見ても、宍戸錠似の人です。
何度観ても、犬には思えません。
それだけに、いろいろと不安になりました。
今回出展されていた全作品の中で、もっとも不安な気持ちになる絵です。
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