京都・岡崎公園のほど近くにある細見美術館。
特に、琳派のコレクションに定評があり、
「琳派美術館」 という異名を持つ美術館です。
細見美術館が所蔵する作品は、これまで何度も目にしていますが。
細見美術館そのものを目にするのは、今回が初めて。
予想していたよりも、ダイナミックな外観の建築でした。
さらに、内部もダイナミック!
外観からは想像がつきませんが、地下2階地上3階分の吹き抜け空間がありました。
細身かと思ったら、意外とボリューミー。
着痩せするタイプの美術館です (←?)。
ただし、展示室は全部で3つあるのですが、どの展示室もそう広くはありません。
ショップやカフェ・レストランのほうが広々としていました。
さてさて、そんな細見美術館で、現在開催されているのが、
“描かれた「わらい」と「こわい」展─春画・妖怪画の世界─” という展覧会。
琳派はほぼ関係なく、「わらい」 と 「こわい」 をテーマに、
国際日本文化研究センター (日文研) が所蔵する春画・妖怪画コレクションを紹介する展覧会です。
鳥居清長 《袖の巻》(部分) 国際日本文化研究センター
山本光一 《滑稽百鬼夜行絵巻》(部分) 国際日本文化研究センター
春画が展示されているため、もちろん18歳未満は入場禁止!
子どもが大好きな妖怪の絵が、たくさん出展されているというのに。
子どもは入場できません。
子どもにとっては、なんとも笑えない事態です。
英一蝶 《妖怪絵巻》(部分) 国際日本文化研究センター
北斎季親 《化物尽絵巻》(部分) 国際日本文化研究センター
どうしても、妖怪の絵と春画を一緒に展示しなくてはならなかったのでしょうか。
確かに、性器を顔にかたどった妖怪や幽霊が描かれた 《妖怪春画絵巻》 なる作品は1点ありましたが。
それ以外は、春画と妖怪画が特にオーバーラップしておらず。
春画は春画。妖怪画は妖怪画。
全く別物ゆえ、併せて鑑賞したところで、
何か新しい見え方がするということはありませんでした。
ちなみに、個人的に印象的だった作品は、《長谷雄草紙》 です。
福田太華(写) 《長谷雄草紙》(部分) 国際日本文化研究センター
この物語の主人公は、双六の名手でもある長谷雄 (はせお)。
ある日、彼は平安京の朱雀門の鬼と双六対決をすることとなります。
長谷雄は勝負に全財産を賭け、鬼は絶世の美女を賭けました。
勝負の結果は、長谷雄の勝利。
敗れた鬼は後日、美しい女性を連れて、長谷雄のもとを訪れます。
そして、100日間、この女性に触れてはならないと言い残し、去って行きました。
はじめは鬼の言いつけを守っていた長谷雄ですが、
80日が過ぎた頃に、とうとう我慢できなくなり、その女性を抱いてしまいました。
すると、女性の体は、水に変化し、流れ去ってしまったのだとか。
実は、その女性は、鬼が数多くの人間の死体から集めた、
良いパーツを組み合わせたフランケンシュタイン的なもので、
100日経てば、本当の人間になったのだとか。
あと20日間、我慢できなかった長谷雄も問題がありますが。
賭けに負けておきながら、100日間の謎の禁欲を課した鬼も問題ありです。
今展の 「わらい」 の肝となる春画に関しては、
小学生レベルだったり、露骨すぎたり、クスッと笑える下ネタはほとんどありませんでした。
強いて挙げれば、《風流艶色真似ゑもん》 が興味深かったです。
真似ゑもん (まねえもん) とは、小さいおじさん。
神様から貰った小人となる薬を飲んで、さまざまな男女のベッドシーンを覗いているのだとか。
ムフフなシーンを気づかれずに目にしたいという願望は、江戸時代も現代も変わらないようです。
ただ、現代では、透明人間になれる薬という設定が一般的な気がしますが。
江戸時代には、透明人間ではなく、小人という設定がポピュラーだったのですね。
実に興味深いです。
しかし、小人とは言え、あのサイズだと逆に目立つような。。。
ちなみに、今回の展覧会では、
初公開作品として、《俳諧女夫まねへもん》 も出展されていました。
磯田湖龍斎 《俳諧女夫まねへもん》(部分) 国際日本文化研究センター
こちらは、まねえもんの女性バージョン。
男性だけでなく、女性にもそういう願望があるのですね。
というか、女性なのに、まね “えもん” なのですね。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!
特に、琳派のコレクションに定評があり、
「琳派美術館」 という異名を持つ美術館です。
細見美術館が所蔵する作品は、これまで何度も目にしていますが。
細見美術館そのものを目にするのは、今回が初めて。
予想していたよりも、ダイナミックな外観の建築でした。
さらに、内部もダイナミック!
外観からは想像がつきませんが、地下2階地上3階分の吹き抜け空間がありました。
細身かと思ったら、意外とボリューミー。
着痩せするタイプの美術館です (←?)。
ただし、展示室は全部で3つあるのですが、どの展示室もそう広くはありません。
ショップやカフェ・レストランのほうが広々としていました。
さてさて、そんな細見美術館で、現在開催されているのが、
“描かれた「わらい」と「こわい」展─春画・妖怪画の世界─” という展覧会。
琳派はほぼ関係なく、「わらい」 と 「こわい」 をテーマに、
国際日本文化研究センター (日文研) が所蔵する春画・妖怪画コレクションを紹介する展覧会です。
鳥居清長 《袖の巻》(部分) 国際日本文化研究センター
山本光一 《滑稽百鬼夜行絵巻》(部分) 国際日本文化研究センター
春画が展示されているため、もちろん18歳未満は入場禁止!
子どもが大好きな妖怪の絵が、たくさん出展されているというのに。
子どもは入場できません。
子どもにとっては、なんとも笑えない事態です。
英一蝶 《妖怪絵巻》(部分) 国際日本文化研究センター
北斎季親 《化物尽絵巻》(部分) 国際日本文化研究センター
どうしても、妖怪の絵と春画を一緒に展示しなくてはならなかったのでしょうか。
確かに、性器を顔にかたどった妖怪や幽霊が描かれた 《妖怪春画絵巻》 なる作品は1点ありましたが。
それ以外は、春画と妖怪画が特にオーバーラップしておらず。
春画は春画。妖怪画は妖怪画。
全く別物ゆえ、併せて鑑賞したところで、
何か新しい見え方がするということはありませんでした。
ちなみに、個人的に印象的だった作品は、《長谷雄草紙》 です。
福田太華(写) 《長谷雄草紙》(部分) 国際日本文化研究センター
この物語の主人公は、双六の名手でもある長谷雄 (はせお)。
ある日、彼は平安京の朱雀門の鬼と双六対決をすることとなります。
長谷雄は勝負に全財産を賭け、鬼は絶世の美女を賭けました。
勝負の結果は、長谷雄の勝利。
敗れた鬼は後日、美しい女性を連れて、長谷雄のもとを訪れます。
そして、100日間、この女性に触れてはならないと言い残し、去って行きました。
はじめは鬼の言いつけを守っていた長谷雄ですが、
80日が過ぎた頃に、とうとう我慢できなくなり、その女性を抱いてしまいました。
すると、女性の体は、水に変化し、流れ去ってしまったのだとか。
実は、その女性は、鬼が数多くの人間の死体から集めた、
良いパーツを組み合わせたフランケンシュタイン的なもので、
100日経てば、本当の人間になったのだとか。
あと20日間、我慢できなかった長谷雄も問題がありますが。
賭けに負けておきながら、100日間の謎の禁欲を課した鬼も問題ありです。
今展の 「わらい」 の肝となる春画に関しては、
小学生レベルだったり、露骨すぎたり、クスッと笑える下ネタはほとんどありませんでした。
強いて挙げれば、《風流艶色真似ゑもん》 が興味深かったです。
真似ゑもん (まねえもん) とは、小さいおじさん。
神様から貰った小人となる薬を飲んで、さまざまな男女のベッドシーンを覗いているのだとか。
ムフフなシーンを気づかれずに目にしたいという願望は、江戸時代も現代も変わらないようです。
ただ、現代では、透明人間になれる薬という設定が一般的な気がしますが。
江戸時代には、透明人間ではなく、小人という設定がポピュラーだったのですね。
実に興味深いです。
しかし、小人とは言え、あのサイズだと逆に目立つような。。。
ちなみに、今回の展覧会では、
初公開作品として、《俳諧女夫まねへもん》 も出展されていました。
磯田湖龍斎 《俳諧女夫まねへもん》(部分) 国際日本文化研究センター
こちらは、まねえもんの女性バージョン。
男性だけでなく、女性にもそういう願望があるのですね。
というか、女性なのに、まね “えもん” なのですね。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!