2025年に、大阪万博の開催が決定しました。
そんな万博にまつわる展覧会が、現在、たばこと塩の博物館で開催されています。
その名も、“産業の世紀の幕開け ウィーン万国博覧会” 。
1873年に開催されたウィーン万国博覧会をテーマにした展覧会です。
ウィーン万国博覧会は、日本が国家として初めて公式参加した記念すべき万国博覧会。
そのデビュー戦 (?) にかける文部省の熱意は並々ならぬものがあり、
万国博覧会に先立つ1872年には、予行演習をかねた博覧会が湯島聖堂で開催されたそうです。
こちらの浮世絵に描かれているのは、その博覧会の様子↓
二代歌川国輝 《古今珍物集覧元昌平坂聖堂ニ於て》 明治5年(1872) 個人蔵
絵画や工芸品だけでなく、
歴史資料や剥製なども展示されており、なんとも雑多な印象を受けます。
ちなみに、数ある展示品の中で特に人気を集めたのは、名古屋城の金の鯱だったとのこと。
そのため、湯島聖堂での博覧会後、金の鯱はウィーンにも渡ったのだそうです。
さてさて、何を隠そう、この博覧会が東京初の展覧会。(日本初の展覧会は京都で行われたそう)
そして、この博覧会の成功がきっかけとなり、
日本初の博物館である帝国博物館、現在の東京国立博物館が誕生するのです。
もし、ウィーン万国博覧会がなかったら、
日本に博物館が誕生していなかった・・・のかもしれませんね。
そんな湯島聖堂での博覧会を経て、日本が威信をかけて参加したウィーン万国博覧会。
今回の展覧会には、実際にウィーン万国博覧会に出品されたモノたちが展示されています。
博覧会に展示されたと伝わる金属製の灯籠をはじめ、
万博後そのままウィーンに残ったモノたちが、初里帰りを果たしている貴重な機会です。
また、当時の人々を驚かせたという 《染付蒔絵御所車文大花瓶》 も特別に出展されていました。
《染付蒔絵御所車文大花瓶》 有田ポーセリンパーク蔵
その大きさは、実に2m!
こんな巨大な陶器が制作されたことも、もちろんスゴいのですが。
割らないでウィーンに行ったことも、割らないでウィーンから戻ってきたこともスゴいです。
圧倒的な存在感でした。
さらに、たばこと塩の博物館での展覧会ということで、
ウィーン万国博覧会に出品された喫煙具も特別展示されていました。
金属製の灯籠や有田焼といった出展作品の数々を見て、
“いやぁ、日本は初出場とは思えないほど、技術力があるなァ”
などと同じ日本人として鼻を高くしていたのですが。
オーストリアが博覧会に出品するために製作したという、
メアシャム (海泡石) パイプを目の当たりにして、そんな気分が一瞬にして吹っ飛びました。
《装飾メアシャムパイプ》 JTIオーストリアコレクション JTI Tobacco Collection Vienna
世界のレベルは高かったです。
超絶技巧は、日本のお家芸というわけではなかったのですね。
そうそう、特別展示と言えば、
ウィーン繋がりということで、クリムトの習作が2点展示されていました。
グスタフ・クリムト 《キモノを着た女》 個人蔵
まさか、クリムトの作品が見られるとは。
思いがけず嬉しいサプライズでした。
来年2019年は、クリムトイヤー。
2018年の年末にちょっとだけ先取りすることが出来ました。
ちなみに。
ウィーン万国博覧会の後、日本政府はその経験を活かし、
さらなる国内産業の発展を目指して、内国勧業博覧会を開催したそうです。
歌川国利 《東京上野公園地 明治14年版 第二回内国勧業博覧会場一覧之図》
その内国勧業博覧会で褒賞を与えられた製造者は、
商品のパッケージに褒賞を記載することで、販売促進に繋げたとのこと。
現代でいうと、モンドセレクションのようなものでしょう。
今も昔も、日本のメーカーは、賞に頼りがち。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
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そんな万博にまつわる展覧会が、現在、たばこと塩の博物館で開催されています。
その名も、“産業の世紀の幕開け ウィーン万国博覧会” 。
1873年に開催されたウィーン万国博覧会をテーマにした展覧会です。
ウィーン万国博覧会は、日本が国家として初めて公式参加した記念すべき万国博覧会。
そのデビュー戦 (?) にかける文部省の熱意は並々ならぬものがあり、
万国博覧会に先立つ1872年には、予行演習をかねた博覧会が湯島聖堂で開催されたそうです。
こちらの浮世絵に描かれているのは、その博覧会の様子↓
二代歌川国輝 《古今珍物集覧元昌平坂聖堂ニ於て》 明治5年(1872) 個人蔵
絵画や工芸品だけでなく、
歴史資料や剥製なども展示されており、なんとも雑多な印象を受けます。
ちなみに、数ある展示品の中で特に人気を集めたのは、名古屋城の金の鯱だったとのこと。
そのため、湯島聖堂での博覧会後、金の鯱はウィーンにも渡ったのだそうです。
さてさて、何を隠そう、この博覧会が東京初の展覧会。(日本初の展覧会は京都で行われたそう)
そして、この博覧会の成功がきっかけとなり、
日本初の博物館である帝国博物館、現在の東京国立博物館が誕生するのです。
もし、ウィーン万国博覧会がなかったら、
日本に博物館が誕生していなかった・・・のかもしれませんね。
そんな湯島聖堂での博覧会を経て、日本が威信をかけて参加したウィーン万国博覧会。
今回の展覧会には、実際にウィーン万国博覧会に出品されたモノたちが展示されています。
博覧会に展示されたと伝わる金属製の灯籠をはじめ、
万博後そのままウィーンに残ったモノたちが、初里帰りを果たしている貴重な機会です。
また、当時の人々を驚かせたという 《染付蒔絵御所車文大花瓶》 も特別に出展されていました。
《染付蒔絵御所車文大花瓶》 有田ポーセリンパーク蔵
その大きさは、実に2m!
こんな巨大な陶器が制作されたことも、もちろんスゴいのですが。
割らないでウィーンに行ったことも、割らないでウィーンから戻ってきたこともスゴいです。
圧倒的な存在感でした。
さらに、たばこと塩の博物館での展覧会ということで、
ウィーン万国博覧会に出品された喫煙具も特別展示されていました。
金属製の灯籠や有田焼といった出展作品の数々を見て、
“いやぁ、日本は初出場とは思えないほど、技術力があるなァ”
などと同じ日本人として鼻を高くしていたのですが。
オーストリアが博覧会に出品するために製作したという、
メアシャム (海泡石) パイプを目の当たりにして、そんな気分が一瞬にして吹っ飛びました。
《装飾メアシャムパイプ》 JTIオーストリアコレクション JTI Tobacco Collection Vienna
世界のレベルは高かったです。
超絶技巧は、日本のお家芸というわけではなかったのですね。
そうそう、特別展示と言えば、
ウィーン繋がりということで、クリムトの習作が2点展示されていました。
グスタフ・クリムト 《キモノを着た女》 個人蔵
まさか、クリムトの作品が見られるとは。
思いがけず嬉しいサプライズでした。
来年2019年は、クリムトイヤー。
2018年の年末にちょっとだけ先取りすることが出来ました。
ちなみに。
ウィーン万国博覧会の後、日本政府はその経験を活かし、
さらなる国内産業の発展を目指して、内国勧業博覧会を開催したそうです。
歌川国利 《東京上野公園地 明治14年版 第二回内国勧業博覧会場一覧之図》
その内国勧業博覧会で褒賞を与えられた製造者は、
商品のパッケージに褒賞を記載することで、販売促進に繋げたとのこと。
現代でいうと、モンドセレクションのようなものでしょう。
今も昔も、日本のメーカーは、賞に頼りがち。
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